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天帝転生~前世で王を夢見た俺は異世界で皇帝を目指す~  作者: おかしなお菓子
第2章 鍛錬編

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第16話 神気の力と脅威

俺は神気を自分で練りだすことに成功した。そして自身に眠る多量の神気を体に纏うことができた。だが俺はこれほどの神気を扱えるほどの自信はなかった。


真「どうして…こんなに僕には神気があるのかな…」

翠花「これに関してはわからない。けれど才能があるというのはわかっていたの。だって神気の暴走が起きるほどの量を体内に宿しているということだからね。普通はならないから。私達でも1日も寝るようなことはなかったから。でもね、真くん。それほどの神気量があっても、扱える技量は必要。量も確かに君はすごい。けれど、まだ扱えるだけの技量はまだない。そこだけは忘れちゃだめだよ」

真「うん。わかってるよ。慢心はしちゃだめってことだよね」

翠花「そういうこと。しっかりと稽古をして、一人前に扱えるようにしないとだめだよ?そうじゃないと前とは別で本当に暴走しちゃうかも」


暴走か…蓮乃さんは前の俺の神気暴走状態を成長痛のようなものと言っていた。そう言えば暴走状態って2パターンあるって言っていたな。前とは別の原因で起きる神気暴走状態を俺は知らない。この際だ。聞いてみよう。


真「蓮乃さん。さっき言ってた神気暴走状態には2パターンあるってどんなのがあるの?さっき聞いたのとは違う方を教えてほしいんだ」

蓮乃「そうでしたね。けれど今は神気を抑えましょうか。ずっと出しているのはきついでしょう?」


そうだった。今俺は神気を出しまくっている。体に浸透しすぎて忘れていた。だが俺は出したはいいが抑え方を俺は知らない。どうすればいいんだ。


真「えっと…どうやって神気って抑えるの?」

翠花「そうだった。出し方やイメージは教えたけど神気の抑え方までは教えてないや。今の真くんは水鉄砲でいうなら人に向けて引き金をずっと引き続けている状態。この状態だと打ってるから神気が出まくっている。ならどうするか。神気を出すっていう思いをなくせば自然と収まると思うよ」


神気を…出さないように…する。これが一番難しいな。出すのに関しては絶対に神気を出すという決意があったからその場の思い切りでやった。だがこれは抑えるんだ。イメージかこれも。


蓮乃「できませんか?真くん」

真「うん…できないよ…」

翠花「どんなイメージで神気を出したの?」

真「胸当たりで神気の渦を作って…それを爆発させるイメージ…かな」

蓮乃「その渦はどちらの方向に回転をしていますか?」

真「反時計回りかな」

蓮乃「では逆に時計回りに渦を作るイメージをしてみてください」

真「わかった。時計回り…時計回り…」


どういう原理かはわからない。時計回りをイメージすることでどんな恩恵を得られるかわからない。だが俺の体からあふれる光、これがどんどん小さくなっていった。そして最終的に光はなくなり、体中を巡る神気はなくなった。


真「ど…どう?神気、まだあるかな」

翠花「大丈夫だよ。もう真くんからは神気は感じ取れない。成功だね」

真「よかった…ありがとう。蓮乃さん」

蓮乃「いえいえ。神気に関しては頭の中でイメージをすること。これが真くんには大事なようですね。イメージが大事。これを忘れないでくださいね」

真「うん。忘れないようにするよ」

翠花「よし、じゃあ一旦昼休憩を挟もう。もうお昼を周りそうだよ」


時計は12時ピッタリを指していた。稽古はやはり時間が過ぎるのがはやいな…


蓮乃「真くん。先ほど気になっていた神気暴走状態。これは昼ご飯の時に言いますね。それと神気の増やし方等も必要でしょう。後で説明します」

真「うん。ありがとう」

蓮乃「私は昼ご飯の準備をしてまいります。お先に失礼します」


そう言い蓮乃さんは道場を出た。翠花姉と一緒に道場で待機していた。そこでこんな会話をした。


真「翠花姉。神気量って増やせるの?さっき蓮乃さんが神気の増やし方って言ってたからさ」

翠花「もちろん増やせるよ。我流って男と前戦ったじゃん?あの時はどれくらいだしてたっけな」

真「元々の翠花姉の神気量はどれくらいなの?潜在的神気?ってやつ」

翠花「私の潜在的神気量は10万。真くんに比べれば少ないよ。圧倒的に。でも、ここから増やすことは可能なんだよ。もちろん神気に関する鍛錬をすることが大事だけどね」

真「やっぱり神気も稽古で増やせるんだ」

翠花「増やせる増やせる!というか増やせなかったら我流って男には勝ててないよ」


あの男も神気を出していたのは知っている。光が見えていたからな。だがどれほどかはわかっていない。そしてあの時の翠花姉の神気量も。


真「今出せる神気ってどれくらい?」


気になるんだ。どれほどの神気を彼女が出すことができるのかが。


翠花「いいよ。見せてあげる。私の最大値を100パーセントとしたとき、どれくらい出してほしい?」

真「うーん…」


どれくらいまで言っていいのかわからない。慎重にいかなければ…


真「じゃあ…30パーセントでお願い」

翠花「わかった。じゃあいくよ?ふん!」


辺り一帯の窓がミシミシと音を立てている。それほどの量を出しているということなのか…。少ししたら翠花姉は神気を抑えた。


翠花「どう?今のが私の神気量の30パーセント」

真「数字だとどれくらい出ていたの?」

翠花「今のだと…300億くらいかな」

真「300億!!?」


おいおい…そんな数字を平気な顔をして出せるのか?俺では見当もつかない次元だ…明らかに俺みたいなのが出せるような数字ではない。


真「そんなに出すことができるんだ…」

翠花「うん。できるね。ちなみにだけど、今のが30パーセントって言ったけど、ここから50、70、100ってあげていくとその分上がり幅も変わる。山登りで最初は緩やかな坂だけど頂上に行くにつれてどんどんきつくなって、最終的には壁レベルに垂直な坂になってるって言えばわかりやすいかな?」

真「ということは今出したのも緩やかな坂くらいってこと?」

翠花「そうだね。50パーセントあたりからかな。傾斜がきつくなっていくのは。だから今のは全然本気じゃないね」


今ので…本気じゃない!?この人は…どれほどの神気を持っているのだろうか…。すごい気になる!


真「じゃあ…我流って男とやったときはどれくらい出してたの?」

翠花「そうだね~。8000億くらいかな。彼も普通にそれくらい出してたような。って真くん!?」


俺は…この人がさらっと言うこの数字に脳がフリーズした。なんだ?8000億?そんな数字、意味がわからない。


真「8000億…8000億…」

翠花「脳が追い付いてないのかな?でも真くんならいけると思うよ。私なんかよりもずっと早く」


俺はその彼女の言葉に意識が戻った。


真「それは本当!?」


俺は飛びつくように翠花姉に聞いた。俺の鼻が翠花姉の顔に触らんばかりの近さまで近づいて。


翠花「うん。本当。潜在的神気量が多ければ多いほど後に増える量も多くなる。真くんは多いから増えるのも多いし早いと思うよ。午後からの稽古で増やしていこうね」

真「うん!頑張るよ!」


そんな会話をしていると道場の扉があいた。蓮乃さんがこちらを見ている。


蓮乃「翠花さま、真くん。ごはんの準備ができました。リビングにどうぞ」

翠花「わかった。じゃあ行こうか。真くん」

真「うん」


俺たちはリビングで昼ご飯を食べた。そして神気暴走状態の話になった。


蓮乃「さて、神気暴走状態のことですが、体の制御も効かない、あるものすべてを壊しかねない状態。それが神気暴走状態です。簡潔に済ませるとこんな感じですね。ですがその実態はすさまじいものです」

真「どんな条件下だと起きるの?」

蓮乃「本来自身に纏うことができる神気量を大きく上回る量の神気を体に纏うと起きる現象。これが『神気暴走』です。また、その状態に入り制御ができずに動き回ることを『神気暴走状態』といいます。こうなると止めようにも止めれないです。神気が自我を奪い、暴走しているのは使用者ですが、そのコントロールをしているのは神気なのです。そして自我を失った人間は破壊殺戮兵器と化す。それくらい、神気というのは扱い方を間違えればあぶないものなのです。これは憶えておいてください」


想像もつかない。神気暴走状態になることのないように気を付けなければな…


翠花「私も神気暴走状態になっている人間を見たことがあるよ。完全に暴走してた。建物をどんどん壊して、周りにいた抑えようとしていた能力者たちも手も足も出ないって感じだった。けど、その人は誰かが抑えたというよりはある時ピタッと止まったって言った方がいいかな」

蓮乃「それは暴走する体に肉体が限界を迎えたのでしょうね。本来纏ってはいけないほどの神気を長時間纏い続けたのですから。学者が言っていましたが、暴走状態になった人間の細胞はぐちゃぐちゃで形だけ保っているような状態であったと。翠花さまが会ったその人間もおそらく…」

翠花「限界を迎え、亡くなった…と」

蓮乃「はい。そしてその状態になった場合、どんな能力で治療しようとも、加護による恩恵があっても、どれほど優秀な医者による手術でも、例外なく死ぬ。体の機能は完全に失われ、遺体には神気のみが残る。その神気はどんな能力もはじいてしまうんです。そうなってしまうから、例外なく死ぬ。ということなんです」


神気は扱う分には便利なものという反面、可能な量を大きく超えれば自身の体を蝕み、最終的には死に至らしめる、まさに薬にも毒にもなるもの。それが神気か…。恐ろしい。


蓮乃「真くん。君が不安になる必要はありませんよ。神気暴走状態に入るにはまず自分の限界値までいける量まで神気を増やさないといけない。君はまだまだこれから。心配はいりません」

真「そうなんだ。よかった…」

蓮乃「ですがもちろん神気を増やしてはもらいますからね。君が先ほど出した神気量でも能力は発現していない。つまり必要量には達していないのです。まずはそこまでいきましょう」

真「わかったよ。頑張るね。僕」

翠花「今日は神気を出すことに慣れる日にしようよ。出しては抑えてを繰り返して、いつでも神気を出せるようにしよう」

蓮乃「そうでしたね。慣れておけばいつでも出せるようになりますもんね。では今日はそうしましょう」


昼ご飯を食べ、俺たちは再び道場に入った。


翠花「真くん。もう一回神気を練りだしてみて」

真「わかった」


体の中に渦を作り…その渦を爆発させるイメージで…


真「は!!」


俺は再び神気を纏うことができた。体に神気が流れているように感じた。


蓮乃「7秒。早いですね。2回目でもこれは」

翠花「よし、じゃあ今度は神気を抑えて」

真「うん」


今度は抑えるんだ…。今できている神気の渦とは逆の方向に渦が回っているイメージで…。神気を出すよりも抑える方が…難しいな…。時間はかかったが抑えることにも成功した。


蓮乃「30秒。出すのに比べ抑える方が苦手なようですね。ですがこれでも早い方なんですよね。本来は数日かけてやるもの。それをもののイメージをつかんで実行にすぐ移し、それでできるんですから。これは本当に才能ですね」

翠花「これでも普通に早いもんね。ここからさらに鍛錬ではやくできれば御の字。これは数だからいっぱいやっちゃおう。真くん。どんどん出しては抑えてを繰り返して」

真「うん…わかった…」


俺は神気を出しては抑えてを何回やったのだろうか。数えられないくらいにはやった。記憶にないが、本当にそれくらいはやった。結構疲れた。俺は一回横になった。


真「はあ、はあ」

翠花「うん、いい感じだね。時間もどんどん早くなっていって、抑えるのも慣れたものだね。10秒くらいになってる。2時間ぶっ続けでやるとは思ってなかったけどね」

真「え?」


俺は時計を見た。再開したのが1時半。そして今が3時45分くらい。本当に時間が過ぎるのが速かった。体感は30分くらいだった。実際には2時間経っているが…


翠花「もしかして…集中しすぎて時間が短く感じた?」

真「うん」

翠花「いいね。時間が短く感じるくらい集中してたのはすごいことだよ。しかもしっかりと早くなってる。私の想像以上だよ」

真「そうなんだ…やった…!」

蓮乃「真くんも疲れているでしょうし、本日はこれくらいにしていいでしょう」

翠花「そうだね。明日から神気を増やす稽古に入ろう」

真「明日からの稽古…楽しみにしてるね!」


神気を増やせる稽古に入るんだ。やる気のそれが違うな。神気がどんなものなのかを認識することができたからというのもあるとは思うけどな。


スサノオを発現するのにどれほどの量が必要なのかわからない。もしかしたら果てしないほどの量かもしれない。だがもう俺は止まらない。神気を増やすことがどれほど難しいのかもわからない。だが、神気を増やせれば、いろんなことができる。そんな期待と不安を抱えながら俺は明日の稽古を待ち望んだ__

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