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私のなすべきこと  作者: 睡華
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くちづけ



要の心を吐くような長い言葉を要の腕のなかで私はずっと聞いていた。



要の心境、気持ち…。

美樹ちゃんがまさかそんなことまでしてくれているとは思わなかった私はただただ嬉しさに身体を震わせていた。




本当に、本当に幸せだった…。




「優子、よく聞け。」


要はまた視線を合わせるように両頬をその節ばった手で包み上げさせる。




あぁ、なんて綺麗な男の人なんだろう。その目から気持ちが溢れている。

そして私と視線を合わせ…




「優子…愛してる…。」

そう言った。


「私も…愛してる…。」


そっと降りてくる顔とともに、目をつぶる。





そっと伺うように合わせられた唇が、気持ちを伝えようとするように意思を持ち私をいっぱいにする。


初めての要とのキス…。






離れた唇を寂しく思う暇もなく、強い力で抱きしめられる。


「やっと…やっと言えた。」


要の言葉は心なしか涙で濡れているように聞こえた。


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