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いつから  作者: 仙道 神明


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2/11

シンデレラ前

いつからだろう。

日付が変わる前に、布団に入るようになったのは。


昔は、夜が一番自由だった。

仕事が終わって、家に帰って、ようやく一日が自分のものになる。テレビをつけて、ゲームを起動して、録り溜めた番組を消化する。誰にも急かされない時間は、いつも夜にしかなかった。


だから夜更かしをしていた。

眠くないわけじゃない。ただ、時間が足りなかった。

昼間は会社のもの、夜は自分のもの。そう割り切らないと、バランスが取れなかったのだ。


日付が変わる瞬間を、なぜかちゃんと見届けていた。

「今日も一日、終わったな」と確認するための区切りみたいなものだった。


それが、いつの間にか変わった。

テレビは途中で消し、ゲームはセーブポイントで終える。

「続きはまた今度」と、自分に言い聞かせるようになった。


時間が足りなくなったわけじゃない。

むしろ、時間の使い方が現実的になっただけだ。

翌日の仕事、朝の目覚まし、寝不足のつらさ。

楽しさのあとに来る疲れを、ちゃんと想像できるようになってしまった。


少しだけ寂しい。

夜を削らないと、自分の時間を持てなかった頃を思い出すからだ。


それでも、電気を消して目を閉じる。

日付が変わる瞬間は、もう見届けない。

今日を引き延ばすより、明日をちゃんと迎えることを選ぶ。


そうして眠る夜が増えた。

それはきっと、諦めじゃなくて、折り合いだった。


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