プロポーズ
そんなこんなで俺らはもう付き合って3年が過ぎてた。
その年のXmasのこと・・・
せっかくの行事やのに、ユキはどっか出かけてしまって
怒りと悲しみの電話中。
『りょーくん』
「何?」
『何か怒ってますねぇー』
「今日何の日?」
『ん?Xmas?』
「ユキはそのXmasを恋人じゃなく友達と過ごすっていう
何とも白状な女やねんな。」
『んー、あ、そっち出してもらっていいでs』
「聞いてる?」
『聞いてるってー。もう今プレゼント選びで忙しいのー!
大事な人のやから邪魔せんで』
「・・・俺のこと好き?」
『何よー亮くんがそんな女々しい質問してくるなんて。
とりあえず切るよー?』
「は?ちょっ、何やねん。・・・・俺より大事な人なんか」
そりゃ確かにもう3回目のXmasやし、
今年くらいは友達と、ってなってるんかも知れん。
でも、やっぱり優先してほしかったっていうか、
その・・・・・・
-ピンポーン♪-
「もう、誰やね・・・・は?」
「メリクリィー!」
「メ、メリクリ・・・・・・じゃなくて」
そこに立っていたのは、ほんの数分前まで電話してたユキやった。
「え、だってパーティーにさ」
「寒い寒いー。ちゃんとバーレルもケーキも買ってきたから食べよ!!」
「ちょ、あの」
「あ!もしかしてもう買ってた?」
「いや、一人やのに揃えるわけないやんか」
「やよな!ほら、はい。お腹すいた!こたつでぬくぬく食べよ♪」
状況が全く把握出来ひん。
でも、いつもの俺が好きなこの笑顔でそんな無邪気に言われたら、
全部なかったことにしちゃいそうなるやんか。
現にそっからチキン食べてTV見て笑ってケーキ食べてカップルらしく
適度にイチャついて・・・
すると、ユキが飛び上がっていきなり俺の前に正座をした。
「亮くん」
「ん?」
「大事なお話があります」
「え?あ、はい?」
とりあえず俺も正座をして向かい合う。
「亮くんは少し嫉妬深すぎる所があると思うのよ。さっきだってさ?
あぁなると思ってたから1ヶ月前に言うたよね?了承したよね?」
「まぁ、うん」
「あたしだって友達と遊ぶこともある。そりゃXmasってのは一般的に
恋人行事かもやから優先して欲しい気持ちも分からんでもないよ。
それに、亮くんがドタキャンしたりしても怒ったりしてないよね?」
「本間は怒りたい?」
「まぁ、そりゃドタキャンやしね」
「・・・・・・」
「それはそれとして!さっき、俺のこと好き?って聞いたよね?
それに答えれんかった理由もそれにある。もうこの関係
終わりにしたいねん」
「え?」
冷静に毛布を畳みつつも真っ直ぐ俺を見て言うユキ。
「嫌や。」
「もう決めたから。反対しても無駄。・・・・・・亮くん?」
「・・・・・・」
黙りこくってしまった俺を見て小さく溜息をついて、
カバンを漁るユキ。
今まであげたものとか出てくるんかな?
とりあえずボーッと眺めてたら
「亮くん、私と結婚してください。」
「・・・・・・はい?え、はい?」
「カップルやからそうやって何か不安になっちゃう時も
あるんやと思うねん。夫婦になってもそういうのは消えへんかも
知れんけど今よりはマシになると思うねんな?お互いに。
だって、絶対帰ってくるやん。絶対亮くんは私のもの。
私は亮くんのもの」
「だって、もう終わりにしたいんやろ?俺とは」
「ちゃんと聞いてた?「この関係は終わりにする」の。
カップルとしてはね?
今から夫婦としての「新しい関係を築きましょう」って
話をしてるんよ。あ、もしOKの場合ならやけどね?」
「うん」
「それにさ、私が亮くんのこと好きかって?そんな言葉じゃ足りません。
大好きです、愛してるんです」
そこまで言い切って急に恥ずかしくなってしまったのか、
目を反らしふにゃふにゃの笑顔で笑う君。
騙されたんやな、俺は。
「ほーら、受け取りなさい」
そう言って差し出される指輪の箱。
その堂々をした感じに思わず笑いが込み上げてくる。
「拒否権はないんや」
「え?嫌なん?」
「あー!もう!何やねん!大好きじゃー!」
「あははは、くすぐったーい!」
こんな指輪なんかより、って言うたら失礼かも知れんけどな?
こんな指輪なんか目じゃない。
この計画をして騙して結局俺が癒される結果になって・・・
こんなとんでもないサプライズをしてくれたユキの思いが
何よりのプレゼントやった。




