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野蛮学校物語  作者: yukke
第1章 臆病者の旅立ち編
14/116

第13話 ふつうのホテルあるある



―――――――――――――――――――――――

【商業エリア】【宿屋 冒険の癒し】



 「ハイ。現在はミディアムが10部屋、レアが3部屋、ブルーレアが1部屋、ブルーも1部屋となっております。いかが致しますか?」



 受付嬢が俺に詳しく説明してくれた。



 此処は冒険者達がこの町の宿屋の中で、最も愛されている宿だ。


 ※第2話参照


 空いているかは最初の疑問だったが、直ぐに解消された。


 早く予約だけとっておこう作戦は成功したようだ。



 俺は受付のテーブルの料金案内の紙を凝視する。

 部屋は全部で6種類。


 ロー      金貨5枚

 ブルー     金貨2枚

 ブルーレア   銀貨7枚

 レア      銀貨4枚銅貨3枚

 ミディアムレア 銀貨2枚銅貨7枚

 ミディアム   銀貨1枚

 

 とある(金額は一人あたりの値段)。


 部屋の様子の絵が値段表の隣に貼られている。


 ローすげえな(凄いピカピカしている)。


 たかが一泊、泊まるだけでこんな値段するの?


 豪華絢爛の一言である。


 (でも、()()()()()()()()()()()()()()()()ような……気のせいか。)


 まあどっちにしろ、お金の問題でミディアムしか宿泊出来ないのだ(残り銀貨2枚)。



 「ん~じゃあ1人のミディアムでお願いします。」

 「お会計は銀貨1枚です。」



 俺はすでに収納魔法から出していた銀貨1枚を支払い箱に置く。



 「確かに丁度いただきました。……これがミディアムの035部屋です。」



 受付嬢は横にあった小さな木製の箱から035と書かれた緑色のキーホルダーのようなものがついた鍵(銀製)を俺に渡した。


 俺はそれを受け取る。



 「では、ミディアムの035番は緑色の転移装置か地下階段をお使いください。」

 「チェックアウトは何時ですか?」



 チェックアウトと言うのは簡単にいえば、明日の何時までこの部屋を利用出来るかという時間である(示された時間を過ぎたら出て行かないといけない)。


 そのチェックアウトまでの時間が長ければ長いほど宿屋の値段やサービスが変化する。



 「ハイ。冒険者様は16時20分程にチェックインしました(部屋を確保した時間)。18時までの早期予約でしたので、少し長く滞在出来ます。」



 受付嬢は後ろにあった大きな時計を少し見つめて言う。



 「明日のお昼の12時までは、ご自由に滞在可能です。」



 今からだと大体……。

 19時間と40分程。


 充分だ。


 どうせ明日の9時にはこの町を出るつもりだ。



 「他にご質問は?」

 「無いです。ありがとうございます。」

 「それでは旅の疲れを癒やす時間をお過ごしください。」



 受付嬢は俺に頭を軽く下げる。


 (()()()()()()()なのだろうな)


 俺は転移装置で地下3階まで移動した。



―――――――――――――――――――――――



 さてと、ここか。


 032、033ときて次は0()3()5()


 何で035が無いのか少し疑問に思ったのだが、まあ何か意図的なものがあるのだろう。


 ※異世界の【にほん】では4(死)、9(苦)が縁起の悪い数字と考えられている。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が4、9のついた部屋があるホテルはなかなか見かけない。なお、【おうべい】では13が悪い数字とされている。この世界の宿屋(ホテル)もこの影響を大きく受けており、一部の国では法律化している。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()(例えラッキーナンバーの777でも、幽霊出るときはでるかもしれない)。


 俺は035と書かれた緑色のキーホルダーのついた鍵を、鍵穴に差してガチャリと鍵を開けた。


 ドアを開ける。



 ……。



 ……。



 ……普通だ(なんともいえない)な。


 ふつうのベット。

 銀製のシャワールーム(1人が丁度良い感じ)。

 ふつうの机。

 ふつうの洗面台。


 メリットもデメリットも無いふつう。


 (まあ、夕・朝の食事がタダで付くから安いっちゃ安いな)


 俺は部屋の鍵を内側から掛け、サービスの品がどんなものか探ってみることにした。



―――――――――――――――――――――――

~部屋を調べよう~



 えっとコレが歯ブラシだな。

 タダは嬉しいな。


 ※ふつうのホテルあるある1.

 ()()()()()()()()()がタダ。



 おっ、異世界人が発明した【冷蔵庫】があるぞ。

 小さいけど、何か冷やすものがあったら有効に使おう。


 ※ふつうのホテルあるある2.

 ()()()()()【冷蔵庫】あり。



 取り敢えずシャワーを浴びておこう。

 今日は走り疲れたしな。

 ついでに仮面に確か血がついてたハズだ。洗わないとしばらく残るしな。


 ※ふつうのホテルあるある3.

 ()()()()()または、なぜか()()()()()()()()()()バスとシャワーがある。



 さてと、シャワー浴びて服着てサッパリした。

 何か机に何か入っていないかな?


 ん?

 なんだ?

 なんか奥に薄い(パンフレット)が入っているぞ?


 俺は薄い本の見出し(表紙)を見る。


 なになに?【オトコのココロを満たす、男女の最上級のどえろ純愛の本が新発売】?


 俺は【()()()()()】の意味がわからずついついページをめくってしまった。



 ……。



 ……。



 ……パタン、見なかった事にしよう……。


 俺は薄いそのパンフレットを再び机の引き出しの奥にしまった。


 ※ふつうのホテルあるある4.

 なぜか知らないけど、()()()()()()()()()()()()()()()()にある。異世界ではそういう【番組】や商品の宣伝が一般的。



 あっ……確かスリッパに履き替えないといけなかったっけ?


 どこにスリッパがあるのだろう?


 ……あった。

 部屋の出入り口のすぐそばのタンスの中にあった。


 ※ふつうのホテルあるある5.

 スリッパがあるところは()()()()()()()()()()()。そめそもふつうのホテルの部屋は玄関が無い。



 えっと……この電気がこの部屋の電気で、この電気が洗面台の方で、この電気とこれとこれを押すと、寝るときの電気……。


 よし、全部覚えた!


 ※ふつうのホテルあるある6.

 電気のスイッチがあるのだが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ※ふつうのホテルあるある7.

 電気のスイッチの場所がバラバラの部屋があって面倒臭い。



 しかし、なぜだろう?

 昔の俺ならどんな古びたホテルでも、はしゃいでいたのに今となってはなにも感じない。


 そうか、


 ここが俺達の住んでいる所だからか!


 ※ふつうのホテルあるある8.

 どこか故郷と離れたホテルはふつうのホテルでも凄く楽しい感じがする。ただ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()|。



 おっ机の上に何か紙があったから見てみると、軽食の宣伝用紙だった。


 石貨6枚と少石版5枚で軽食とドリンク付は意外にアリかもしれない。


 (まあ、夜はバイキングだしわざわざ払わないかなぁ)


 ※ふつうのホテルあるある9.

 軽食(別料金)を提供している所もある。メリットは魔法(異世界では【でんわ】)で注文したら、わざわざ部屋まで持ってきてくれるところである。



―――――――――――――――――――――――



 俺は部屋を調べてから40分後、一通り終わったかな?


 (途中、なんかよくわからないヤバイ奴(大人専用の宣伝)を見つけちゃったけど……。うん、俺はなにも見ていない!)


 まだ5時か……。


 正直、今から寝ても辛い。

 誰かもう一人いると賑やかになるのだが、独りぼっちの俺が何時間も此処で本をただじっと読むのは余りにもキツすぎる。



 よし!

 また【商業エリア】を歩いてみようか!


 俺は決心した(対したことじゃないけど)。

 


―――――――――――――――――――――――



 俺は【商業エリア】を歩いている。

 でも、堂々と真ん中を歩けなくなった。


 なぜなら、 


 人が多すぎるからである。

 そう言えば今日は確かイケザキ村の【イケザキ祭】だったっけ?


 確か、池崎さんが町を出た日が今日だったからその門出を祝う祭りだとか何とか。


 (これ、村公認じゃなくて、有志(信者)がやってんだよな?しかも池崎さんに許可とってないとか。それについて確か、イグナル村長が凄く頭抱えて悩んでたっけ?)


 とにかく俺が此処にいるという事実がこの人たちにバレると面倒くさい。

 最悪【商業エリア】追放もあり得る。


 でも、この町から出るまでに最後にやっておかなければならない仕事(と言うより冒険の準備)が残っていた。



 そう、食料品の調達である。


 正直現地で魔物などを狩ると言うのも手だが、俺は余り自分の欲求のためだけに敵意のない魔物を殺すのはかなり躊躇(ためら)いがある(俺を襲ってきたら話は別だが)。


 少なくとも、旅の道中は全くといっていいほどお金の使い道が無い。


 それなら、もしもの時の非常食とかに変えた方がメリットは大きい。


 (チンピラ達に狙われる可能性もあるけど、やっぱり商店町の方が食料品は安いしな。)


 俺は商店町へ戻る。


 太陽は沈まりかけており、薄い夜空が漂っている。

 【商業エリア】はお祭り騒ぎで皆がわんややんやと大はしゃぎだ。

 このイケザキ村の至る所に置かれている電灯が皆の足元や()()を照らしている。



 この時間帯は、商店町はがらんとしている。

 もう少しで店が閉まる頃だろう。


 電灯はついているものの、どこか寂しげな様子を感じさせていた。

 光で俺の足元を照らしていても、()()()()()()()()()()()()()()



―――――――――――――――――――――――



―――――――――――――――――――――――

【冒険者商店町】



 俺は商店町の真ん中を、独り堂々と歩く。


 周りの露店は片付けの準備に入り出しており、ぽつぽつと道幅が広くなっているところがある。


 チンピラ達はここら辺りは狙わないだろうな。

 彼奴ら、堂々と商店町が賑わう昼前にチンピラやってるからな。


 (逆にいたとしたら最悪だな。誰も見てないし思う存分ナイフ振られるぞ)


 少しヤバイな。

 食料品の店が全部しまったら、明日の朝の商店町はチンピラ達が絶対に彷徨(うろつ)いている。



 俺は少し駆け足で食料品を売っていてまだ開いている露店を探す。


 (思い出せ……どこにあった?どこに食料品の露店があった?一度此処を全力で走ってた。そう言えば血が流れてティッシュで血を止めて、自画自賛してたときに一番寄りたかった……)


 ※第5話参照


 アアアアアアア!


 そこだ!



 俺は全力で干し肉の専門店へ向かった。



―――――――――――――――――――――――

~干し肉専門店 店主視点~



 ふぅ~

 さすがに今日は少し赤字食らったな。


 何とか必死に呼び込みかけて売り上げを延ばしたかったんだが……。


 それにしても、昼前のあの山鬼の仮面すげぇな。彼奴のおかげで銀貨1枚の赤字で済んだとしか言いようが無いんだが……。



 「すいませーん!まだ開いてますか?」

 「ウワワワッ! あん時の山鬼の仮面かぶった奴じゃないですか!」



―――――――――――――――――――――――



これぐらいしかホテルあるある思い浮かばない……。


※035が一部085になっていたので訂正しました。


【臆病者】が、勝手に他人の部屋に入っていたという事実ウソです

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