肉は好きですか?
本当にリリアイなのか?自らの目で確認せずにはおられない
竜王ヴルムワームは投獄していた竜族の罪を許し配下につけると
長い投獄で飢える竜族を引き連れ、ナイアビロロ王国の襲撃に動き出す
上空から寝静まる都市の内部を眺める、占領しているのはバシリスク
数は多いが竜族より遥かに能力の劣るトカゲの集団、警戒する必要は無い
空腹を満たしたい、よだれをたらし舌なめずりをしながら襲撃の合図を待つ
トカゲの肉か硬くまずいが腹に入るのならなんでもいい
合図とともに我先だと先を争い眠るバシリスク体に噛みついていく
敏感になっている嗅覚が獣の匂いを感じ、柔らか肉にもありつけるぞと匂いに誘われ群がる
竜王ヴルムワームは状況を眺めていた 人の子か?だがリリアイではない、神剣ともちがう
ヒューヴォードヴェルに謀れたか?まぁ、よい、竜族は一つまとまった
前菜にこの都市の全てを食い散らかしメインディッシュは魔族か獣族か、いずれかを頂くとしよう
めいなに噛みつこうと近づいた瞬間に力を失い前のめりに倒れ気絶していく
竜族の匂いにアトバーレオンが目覚め「ガウゥゥゥゥ」と遠吠えして襲撃を知らせたのだが
周りではバシリスク達が竜族をくわえ伸ばすように引きあっていた
「むっ!」何たることだ出番がないのではないのか
惨敗する姿に怒り竜王ヴルムワームは神龍形態に姿を変えていた
全身を輝かせ上空を飛ぶ姿を見つけるとアトバーレオンは建物を利用して高く飛び上がる
大きく口を開き首元を噛み切ろうとしたが竜王ヴルムワームの姿が消え、行方を捜すアトバーレオン首に噛みついていた
グゥ、悲鳴をあげることなく幻獣化、『威嚇』ガオォォオと食い込む牙を弾く
驚いたような顔でその姿を見つめて問いかける
「獣王アリムトラダ以外にも・・・後進が育つておるとは」
「世代交代が行われ、すでに身を引かれた」
「ということはお主が新たな獣王なのか?それは面白い」
「そこに眠る幼きものが獣王だ、我など足元にも及ばない力をお持ちだ」
「それは好都合だ、目を覚ます前に葬ってくれよう」
寝込みを襲とするとピィィィィと響き、りリリアイが幻獣化する
複数の色を放つ姿に12枚の翼、リリアイなのか?
竜王ヴルムワームは転がっていた「待て、相手が違う」
ピィィィィ、小さな翼を広げると強風が吹き荒れ、幻獣アトバーレオンは動けない
少しでも体を動かせば強風に巻き込まれ目を回すことになるだろう
「素晴らしい、獣王の技を見て習得されたのか」
「真の事だったのか」竜王ヴルムワームは立ち上がった瞬間、姿が消えた
相手が見えないが激しく翼を動かし攻撃を続け、必死で低く構え耐える
リリアイが翼の動きが止まるまで継続ダメージを受けながら飛ばされていた
攻撃が止まり地上に墜落する、竜王の風属性無効化を貫通させるその技
「この幼い雛、間違いないリリアイだ」
「えー!そうだったの!」幻獣アトバーレオンも衝撃を受けた
ピィィィイィ、そうだよと言っているのだろうか
「完全に力が目覚める前なら、運は我に味方をしている」
『神龍最終形態』欲望に意識は支配され理性を失う、荒れ狂う凶悪な竜へと変貌する
意識は既にない動く存在を痛みつけ弄ぶ、果敢にもリリアイは12枚の翼を広げると強風攻撃を仕掛ける
強風が吹き荒れる中を神龍最終形態ヴルムワームにはそよ風に感じられるのだろうか
小さな標的であるリリアイに体当たりをぶちかます、攻撃は中断され建物にはじき飛ばされる
例えリリアイだったとしても獣王が大切に育てておられる
見殺しになど出来るわけがない追い打ちを仕掛ける前に幻獣アトバーレオンが間に入る
『威嚇』闘志を燃やし近距離お構いなしに加速をつけ体当たりしたがダメージはないか
見えない方向から尻尾が飛んできてはじき飛ばされる
ピィィィと低飛行で潜り込むと急上昇で顎をとらえたがダメージを受けたのはリリアイの方だった
アトバーレオンが加速をつけ体当たり、交互に何度も当たるが、ダメージは与えていない
リリアイは第二形態幻獣化を使い、上空まで上がると急降下して激突するが僅かに体が動いただけだった
大人しくなり何事もないかのように攻撃を受け続け欠伸をしていたがをしていたが、荒くる感情に襲われ急変する
尻尾を振り回しアトバーレオンを払うと大きく口を開くと空に光線を吐き出しリリアイを撃ち落とす
暴走は止まらない倒れるアトバーレオンを尻尾で巻くと何度も地面に叩きつけた
助け出したいのかリリアイが体当たりを繰り返すがピクリともしない
第二形態幻獣するとアトバーレオンはなんとか自力で抜け出したが体はボロボロだった
魔王リィーングトンに忠誠を誓えば、不死になるという
魔族は不死に近く、長い時間をかければ復活も不可能ではない
だが聖なる力で倒され浄化されたら再生が不可能になる
故に勇者と聖女の誕生を恐れて、リオンに脅威を感じているのはそこにあるのだが
『リィーングトンの王冠』は浄化されても復活できるという
上級魔族の目の前で全滅したマモンレプトと配下達を一瞬で再生させてみせたことで力を認めさせ
『イフリーナルの指輪』神々の禁じられた秘密を手に入れようと魔族は動き出していた
マモンレプトに指示が出される、砂漠付近に忠誠が薄い魔族を配置しろ
怪しげな箱を手渡し、次の指示が出される
魔女の森は広いが多少遠くても目のつかないところに復活ポイントを作り、お前はそこを死守を心掛けろ
復活した魔族を戦場に送り出すのだが決して知られてはいけない
この作戦はマモンレプト、お前の働きにかかっているぞ 安心して、お任せください
多くの犠牲を払ったとしても手に入れなくてはならぬが
問題は都市シアヒァフイル跡地か、忌々しい小娘の事を思い出してしまうわ
聖女ハゼロモスは外に出なかったが、あの小娘は聖なる木刀を振り回し
魔族の城にまで攻め込んできて貴重な配下が何体葬られたことか・・・
とうの昔にに死んでおるのに未だに悩まされようとは、なぜいない小娘の力が働いているのだ?
まさか、重要な地域なのに『リィーングトンの王冠』の効果を失なわせるとは
生まれ変わりを探し出し屈辱を味あわせなければ気が晴れぬぞ
しかし、バシリスク王国が重要なポイントになるだろうが
魔王イフリーナルは重要性を知っていたことになる
不思議な事だ聖女の小娘を知らないのに・・・・禁じられた知識の力なのか?




