人間が訪れた。
魔女と黒蜘蛛...
「魔女!魔女!起きて!」
「んん??何かあったの?」
「魔女!あれ!」
「あれって!人間じゃないか!」
何故人間が訪れた!?
「僕らのおうちをじーっと、ずっと見てるの!」
そんな!?
魔女も黒蜘蛛も大慌て...
「魔女はどこかね?」
「ははっ、魔女なんて存在しないのでは?
魔女が居たのは昔の話だろう?」
「さぁーてねぇー、知らないなぁ...
魔女の話なんておとぎ話ぐらいだろう?」
「私たちを探してる...黒蜘蛛はここに居て、私が何とかするわ!」
「待ってよ...魔女だけ行くなんてずるい!僕も行く!」
「お願い...待っててほしいの...君を傷つける奴だったら嫌なの」
「わかったっ魔女がそういうなら、待ってるっ」
「いい子だね黒蜘蛛っ」
「まーじょーさーん居るんですかねー?」
私よ。
「ん?誰だ?」
私が魔女だって言ってるのよ
「あんたが魔女かい?そんなに身綺麗な服を着た魔女なんているのかい?」
居るわよ、私...家族が居なくとも森の奥底でずっと暮らしてきたんだもの。
「んで、その噛み傷は?」
あぁ...これは、気にしないでちょうだい。
「それにしても、何故姿を現した?」
私を狙うなんていい度胸だと想ったからよ。
「はははっ、一発で殺せるわ。お前の攻撃が当たるとは想わん。」
そうかしら?
「あぁ勿論だとも。」
なら、このナイフであなたの背後に居るのに、このことに気付かないのは何故?
「??? どういうことだい?誰も居ないじゃないか?」
へぇー、誰も居ない、ですか。
「居ないじゃないか」
んじゃ、こうしたらいいのかな?
心臓に向けてナイフを刺す魔女。
「ゴフッ...なんじゃ..こ...ゃ」
あははっ声になってないじゃないか、これだから人間は脆いんだよ。
「魔女~ってあれ?その人間殺しちゃったの?」
「もうー、まだ出てきていいよ、なんて言ってないだろう?」
「だって魔女だけ楽しそうにしてるんだもんっ」
「人間と暮らしてた黒蜘蛛が亡くなった死体を見るのはよくない気がしたから、待っててほしかったのよ...」
「そっか、でももう僕は魔女だけが家族だよ?」
だから、何も気にしてないよ?っと伝える黒蜘蛛。
「そっか、でも亡くなった死体を見るのは良くないなー、まだ綺麗な状態ならいいけどさ、こういう姿になっちゃうと、吐き気を催すよ?」
「そうかなー?僕は、人間を食べることもあったよ?」
「あっ...そっか、そういえばそうだったね、忘れてたよ。」
ふふふっ魔女は、可愛いっ
黒蜘蛛に言われると、なんか恥ずかしいねっ
そんな会話をしつつ、家に戻る魔女と黒蜘蛛。
意外と黒蜘蛛は、死体などは見慣れているようだ。
それを知った魔女は、少し安堵したけれど黒蜘蛛は、まだ子供である。
なら、子供でいさせてあげたいのが、魔女の願いである。
ではまた。




