ネタばらしとはこうゆうもの 1
「本当に申し訳ないですぅぅぅ!!」
この国で2番目あたりに偉い私が無様に頭を下げている。
…なんて知ったら怒られるだろうね、「王妃が頭を下げるもんじゃないっ!」って。実際部下?みたいなマシューはポカーンってしてるし。
「いや、それに関してはもういいって!父上がむしろ試練になるんじゃないかって喜んでたし」
私が現在いるのは公爵家。つまり実家であるフィエルテ公爵家だ。
「てゆうか、最初は姉上の嫌がらせかと思ったし」
「お姉ちゃんイメージ酷くね!?」
そして私が謝っているのは、もう時期この家を継ぐであろう、私の可愛い可愛い弟だ。
…少々私のイメージがおかしいが、元悪役だから仕方ない。
私が取った政策でフィエルテの生産が大変かもしれない、ということに気づいた私は、全力で謝っている。
流石に、気づきませんでしたなんて公表できないからレオにだけだけど。
というわけでリクとマシューを連れて謝罪に来ている。リクはある程度落ち着いているけど、マシューは現在アホヅラを晒している。
ま、リクは同じ転生者なわけだし、こっちのノリにはついてきやすいよね。
「ま、これくらいのこと対策できないとね。仮にも公爵なんだし」
「なんかすっげー頼れる弟君だな」
「俺は義兄上を頼りたいな…この人大丈夫?」
「え、逆に大丈夫だと思う?てゆうか、むしろそっちは大丈夫なわけ?」
それに関しては本当に心配しているところだった。
だって、身直に転生国王夫妻がいるけどダメダメなんだよ?ヤバくない?
「姉上が持ってきてくれた面倒事以外はなんとかなりそうだよ」
「あ、怒ってるねレオ」
「当たり前でしょ、面倒は面倒なんだから」
「本当、面倒ごと持ってくる人ってひどいよね〜?」
「それ姉上でしょ?」
いや〜でもそっちには前科があるし許してくれない?…睨まれちゃったよ。
「面倒ごとが嫌いなとことか、本当にそっくりだな」
「そう?面倒なんて好きな人いないでしょ」
リクともすっかり和解したようで、よかったよかった!
…となると、あとは未だ茫然としているマシューか。
仲良くしろとは思わないけど、仲良くしといたほうがいいだろう。何かあったら未来のハゲ…間違えた。未来の宰相サマを頼ればいいんだから。
それからマシューだって公爵と仲がいいというのは、宰相になるのにかなり有利になるだろう。私だって旦那のお友達を気にすることくらいはするからね。
「マシュー、そろそろなんか喋りなよ」
「…全員、グルだったってことですか?」
「んなわけないじゃん、実際レオとの不仲は本当だったし」
もしそうだったら怖いよ。なんでもお見通しじゃん!
…あ、一応そうゆう設定だっけ?
「全くそうは見えないんですけど…。てゆうか、今更ですが貴方達キャラ変わりすぎでは?」
「うわ、本当に今更だろ。せめて最初に言えよ」
「いや、あのシリアスで突っ込めますか!?」
それは分かるけどね、本当に遅いよ。
夏休みが始まる三日…いや、二週間前くらいの遅さだよ。正直来ないかなって諦めかけたし。
「え、ずっと突っ込まなかったの?」
「…まぁ。ん?知らなかったんですか?」
「そりゃね、俺は仕掛け人じゃないし」
残念ながらレオは仕掛け人じゃないからね。
私としてはレオと一緒にリクをいたぶるっていうのでも良かったんだけどね。
「…あの、戻りますが卒業パーティーの時の不仲からここまで普通に回復したと?」
「そうなるね」
「それは普通に考えておかしいでしょ。あそこまで険悪だった貴方達が?」
「一応家族だし、修復は十分可能だよ?」
もちろん普通だったら出来やしないだろう。
でも、私たちは普通じゃない転生者だ。特にレオとはもう二度と会えないと思っていたのに、再会できたんだからこれは喜ぶしかない。
…あれ?二度と会えないってことは、私達一回死んだんだよね…?
なのに、なんでーーそんな記憶がないんだろう。




