もうやめて、彼のライフはもうゼロよ! 1
「うわぁぁ、すっごい賑わってますね!」
ここはアミティエ領の市場。沢山の人が歩いていて、あっちこっちから声が聞こえるなんてゆうか、前世の商店街を思い出す。
でも、ララさんはああ言ってるがこの賑わいは王都ほどではないと思う。
だって王都はまさに原宿くらいの混み合いだし。…あれプラス喧嘩に騒音だよ?
今考えるとよく耐えたね、私の耳。まぁそのおかげで王妃っぽいことを話しても大丈夫だったわけだが。
「そうかな?」
「はぁ…王都を基準にしないでください。あそこは国で一番人がいるんですよ?」
「まぁ、私達城下街くらいしか行かないからね」
何せ王と王妃だから、行動制限が凄いことになっているんだ。
「城下街らへんに住んでいるんですか?」
「そうそう、そんな感じ」
「へ〜、私はフィエルテの小さな村です」
「え!?そうなの?」
ここで衝撃事実判明。
なんと彼女はフィエルテ出身だったのだ!
「だから調査員に選ばれたとき、結構びっくりしてたんですよ?まさかウチの領のモノが売れなくなっちゃうかもって」
「それは大変だね…」
「まぁ、家にはあまり関係なかったんですけど、やっぱ自分の領のことなので張り切ってたんですよ〜」
ということはララさんの家は生産者とかではないってことね。
でもやっぱ、自分の領のことだし張り切るよね。
「あ、お肉屋さんだ」
「じゃあ、また二手に別れますか?」
「それじゃあ私はリクとーー」
「せっかくなので男女で別れませんか?」
…えっと、これはどうするべきなのでしょうか。
いや、私がリクと一緒にいたいってわけじゃないけど、この二人を一緒って…大丈夫?
だって、絶対気まずいでしょ。
片方は友達を自分の都合で裏切って、もう片方は裏切られた挙句将来まで潰されて自殺しかけたんだよ?
ほら、リクだって焦ってるし、マシューだってーー
「別に良いですよ」
「「へ?」」
…いいの?
「なんです?不満ですか?」
「…え?いやぁ」
「行きましょう、私達はあっちで貴方達はそっちの店でいいですか?」
「…で、でも」
「それともなんです?旦那さんとイチャイチャしたいんですか?」
「それだけは絶対に嫌」
「酷っ!!」
そんな風に絶対思われたくない。
「あ、ごめんなさい私ったら…イチャイチャしたいなr」
「誤解です!!」
「そ、そうなの?」
そして既にマシューのせいで誤解された。許すまじ。
「あの、なんかごめんなさい。喧嘩か何かをされてたんですか…?」
そして更なる誤解が…。いやね、その通りなんだけどそんなに生やさしいモノではないというか。
でも、ここで説明しといたほうがいいだろうか?私とリクは夫婦で、マシューは知り合いとしか言ってなかったからな…。
もちろん新しい設定を作らなければいけないのだが。
「この浮気男…!」
すると、今にも男に殴りかかりそうな女がいた。…浮気男か。
「その…実は前、リクが浮気したんだよね」
「ちょっ」
「それで、浮気相手がマシューの彼女で、その前まで友達だったんだけど今の二人の中は壊滅的なの」
「そ、そうなんですか…浮気ですか」
今ララさんが一瞬怖く見えた。
リクは怯えているが、事実だから仕方ない。とは言えそれは私も悪かったので、少し援助してあげよう。
「まぁでも、リクとの関係は親が決めた婚約者?みたいなものだし、しょうがないっちゃしょうがないんだけどね…」
「でも、浮気するなんて最低です!!」
その言葉に撃沈するリク。
なんだろう、だんだんかわいそうに思えてきた。
「しかも相手が…」
「…その、彼女のことは好きでしたが、彼女は私よりリクを愛していたので仕方ないというか」
ここでマシューの助け!流石にアイツもリクに同情したんだね…。
「でも!それでもやっていいことではありません!!…見損ないました」
そしてトドメの冷たい目。
もうやめて、リクのライフはもうゼロよ!!




