王妃様は救いたい 4
セオドリクは私をなんだと思ってんだ。
こちとら今まで勉強全くしてこなかったアナスタシアだぞ!?…あれ、自分で言ってて悲しくなってきたんだけど。
「全く、王妃使い荒いんだから…」
「いやー、だってもしかしなくても頭いいでしょ。俺より」
「それは貴方がバカなだけだと思う」
いいのか、コレが国王で。
「失敬な…で、なんか思いついた?」
「…一から育成するしかなくね?」
「そこをなんとか!!」
そう言われても分からない。
先生をできる人物なんてそうそういない。何せ、この国には学校が一つしかない。人材が有り余るわけじゃないのだ。
…待てよ、この国では?
「お、なんか思いついた?」
「一旦黙れ」
「…怖いっす」
他国…特にこの世界で一番の大国である帝国には、優秀な人材がゴロゴロいてもおかしくない。幸いこの世界ではほとんどの人が共通言語を話す。
それに正直ここよりも国の制度が充実している国なんかゴロゴロいる。ウチの国は昔、帝国の皇女様が立ち上げた歴史でいえば新参の国だ。やっとそこらの国と同じレベルになったのだ、この中世あたりの文化の中で。
問題は交渉だが…乙女ゲームのヒーローを使えばいけるのでは?と思ったがすぐに頭を振る。
…いやいやいや、それは流石に一国の王をなめすぎだ。しかも人材を借りるとしたら帝国か公国。奴らを相手に交渉なんて無理ゲーでは?
「…あのー、とりあえず話すだけ話して見てよ。ほら、俺って意外と役に立つっしょ」
「え?…あぁ、人材を他国から借りればいいかなって思ったけど、交渉が無理ゲーじゃね?ってとこまで行った」
「他国?…あぁ、その手があったか!」
「いや、興奮してるとこ悪いけど、交渉どうすんの。いくら貴方でも無理でしょ」
それに関しては全く期待していない。
てゆうか、本当どうしよう。コレがなくても大国相手に虚勢をはりつずけるのはキツいだろう。
私たちも一応外交とかには関わるから、コレからの外交が心配だ…。
私がこれからのことについて考えていると、セオドリクが考え込みながら言った。
「…交渉する相手って言ったら帝国だよな?」
「でしょうね。公国でもいいけどね」
「ここで乙女ゲーの知識を思い出してみよう!」
「え?」
乙女ゲームの知識?と思いながらも思い出してみる。
乙女ゲームでは、確か帝国の皇子もキャラとしていたような。確かヒロインのことを好きになったけど、悪役令嬢に無理やり帰国をたもされ引き裂かれると言う…あー、そういやしたっけ。
「皇子の従者、ゲームで何度かヒロインを襲おうとしてたでしょ」
「えっ?」
「皇子に近づく女狐って思い込んで」
「あぁ、確かにそれに漬け込んで危険なんじゃない?って何度か従者の前で言ったっけ」
「それから、皇子ってヒロインのこと殺そうとしてたんだよね」
そう言うセオドリクは、とっても悪い笑みを浮かべていた。
…って、え?皇子はヒロインのこと好きなんだよね?




