王妃様は救いたい 3
「分からないわ」
「ズコー」
「そう言いながらずっこける人はじめて見た!」
セオドリクは漫画みたいにずっこけた。
現実でやる人いるんだね。
「いや、ここまできたら対策取ってあると思うだろ!!」
「そう言われても手詰まりなのよ」
「…えー、なんか思いつかない?」
「強いて言うなら学校ね」
「学校?」
国がわざわざ読み聞かせをして周るわけにはいかない。本を出すとしても読めないだろう。
「なら、日本人に善悪を教えた学校を作るべきって思ったんだけど…」
すると、私の呟きを拾ったセオドリクが訊いてくる。
「なんで?作ればいんじゃないの??」
「貴方バカ?」
「え」
「あのね、学校を作る資金は?人事は??」
「資金は…貴族から集めればいいだろ」
「そんなの貴族からの納得が貰えないわ」
正直、あの貴族たちから納得かもらえるなんて思えない。だって、彼らはただでさえ平民を下に見てるんだから。
「でも、学費を払わせれば…」
「こないでしょ、無償じゃなきゃ」
平民はただでさえ貧しいのだ。
だったら学費をわざわざ払わなきゃいけないところに行くわけがない。
「義務教育って言って学費を払わせるなら不満が高まるし、だからって貴族から取るには不満が高まる」
「よく考えたら貧乏貴族は払えないな」
「そうよ。それにいくら貴族でも学費を何から何まで負担とか無理。…将来的には利益がある」
「…将来的に利益がある、か」
私の言葉に、セオドリクが何か考え込んでいる。
何かヒントがあっただろうか?
「演説でもしてみるか?」
「いやいや、そんなので資金が集まるわけ…」
「ーー俺、乙女ゲーのヒーロー」
あ。
「あ、顔面使えるわね」
「人の顔をコレ呼ばわりって酷くね?」
そういえば、かなり忘れていたがこいつはヒーローだった。
それらしい理由でも並べれば、演説は大成功だろう。
「でも、貴族から搾り取れる量じゃ賄いきれない気がするわ」
「そういうとこは日本のパクリすればいんだよ。あっちは税金だっけ?」
「そうね…でも、これ以上税は増やせなくない?」
「変えればいんだよ。税の名目を」
税の名目?と考えると、なんかそれらしいことが思い出された。
「あぁ、良く分かんない税ね」
「そう、貴族が取ってる良く分からない税だ。どうせ後でなくすつもりだったなら、有効活用した方が良くない?」
確かに、どうせ重税をなくすためによく分からない税はなくすつもりだった。
なら名目を変えちゃえば税を増やしたと言うバッシングはなくなる。
「でも、人員については考えなきゃな。あとは任せた(キリッ)」
「いやだから、なんで私に任せるの王!!」




