王妃と王は詰んでいる? 3
今のところ三つの問題が出てきたけど、正直どうすれば良いか分からないわ。
だって、一つ目の貴族の重税は主に平民を見下しているっていうのが問題なんだろうけど、それを解決させるには三つ目の問題を解決しなければいけない。でも、能力差の理由なんて才能とか努力としか言いようがない。
そんなの平民と貴族じゃ一緒でしょ?
「とりあえず貴族と平民の違いを考えよう。生活の違いから何かわかるかもしれない。」
「そうね。じゃあついでに、平民の生活の問題点を教えて頂戴」
「分かりました。
…まず、お金ですね。これは貴族と平民では金銭感覚、収入と支出の桁が違います。
また、教育の仕方が全く違います。親の跡を継ぐ平民は親を見て覚えるということが多く、家庭教師に教育される貴族とは違います。」
「え?じゃあ能力差が生まれるのって教育の仕方が違うからじゃないの??」
「いえ、それを防ぐために新人教育などを行なっています。実際新人教育などをすることで、昔より平民の能力が上がったと言われています。」
新人教育なんてあるんだ。
「そう…続けて」
「はい。…そして、平民は学校に行く機会がないですね。未成年でも働くのが一般的なので。」
「…あぁ」
「どうした?」
何かに納得したような私を、不思議そうに見るセオドリクと宰相。
「貴族は家庭教師に基礎的な勉強を教わるけど、平民は勉強を教わる?」
「いえ、将来そこまで役に立たないので勉強をしていませんね」
「じゃあ、文字の読み書きはできる?」
「いえ、官僚や商人くらいでしょう」
「なら貴族はメモを取って復習出来ても、平民はそもそもペンが持てないんじゃない?」
「あ…」
そう、基礎の基礎、それこそ小学生レベルしかやってこなかった勉強は、意外と生きる上で使えるのだ。それを平民が持っていないとしたら貴族にとってのハンデだろう。
「読み書きが出来るかでもかなりのハンデだけど、それ以外にも習ったでしょう?」
「そういえば…話し方さえよく分かっていない平民も見かけるしな」
「1+1すら出来なかったら困るでしょ、買い物の時とか」
「えぇ、買い物するのも一苦労だと…」
算数…いや、さんすうレベルが出来なかったらヤバいだろう。
いやー、今考えると小学校って偉大だなぁ。
「そう考えると、詐欺に遭って借金を負うことも考えられますね」
「そしたらスラムの住人が多くなるだろうな…でも、どうして教会が現れるとスラムや犯罪者が減るんだ?」
「うーん、教会が何か奉仕活動をしているとかでしょうか?」
「だろうな。視察をしてみるか?」
「えぇ、もし教会が何かしてるなら、国でも取り入れた方がいいかも知れないからね」
その後大まかな視察の日程を決めて、豪華なお昼を食べた。
一応スラムもうちの国だし、協会に任せきりだとバッシングを受けるだろう。「国は何やってるんだ!」ってね。
善意っていうか保身に走ってるだけだけど、政治家ってこんなもんでしょ。
…流石に豪華な昼食代をスラムに回したら?と思ってしまうが。




