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分かりにくい説明が入ります。
周りをよく観察したのですが、異常は見られません。どうして私が呼ばれたのでしょうか?しかし、よく見れば精霊の少女が疲れた様子で倒れています。なにかがあったようです。
「大丈夫ですか!?」
「・・・」
こんな時にはどういう魔法が有効なのでしょう?精霊を回復させる魔法ですか・・・【回復魔法:精霊:自然】でいいと思います・・・
思惑は当たったようで、精霊は元気になりました。私を虚ろな目で見て話すようになりました。
「あれ?セルゼルフさん?」」
「そうです。何がありましたか?」
「ぽぽ!」
クロの触手が伸びている方向を見ると、そこからは黒い煙が上がっていました。何かが燃えているようです。しかし、何が燃えているのでしょうか?いや、ナニが燃やしているのでしょうか?
「あれは?」
「龍が来ちゃったの・・・助けて!セルゼルフ!」
「わかりましたよ。」
私の声に反応したかのように龍が木々の上に顔を出しました。大きいです。口元からは何やら液体が垂れています。それが落下すると同時に煙が強くなることから、あれは溶岩のようなものだということが推測できます。今回の戦いの難しいところは自然を破壊できないという点です。破壊してもいいのであれば全体を凍らせることによって炎龍を殺すことができるのですが、その付近の草木が消えてしまいます。なるべく自然を破壊しなくないというのが我々の思いです。
あのような堅い体には硝子は無意味でしょう。もっと魔力を込めることができる魔法を使って一瞬で消滅させることが最善だと思われます。上空におびき寄せますか?それがいいですね!
「クロ。今から私がやつと上空で戦います。クロは落ちてきた溶岩を冷やして砕いてください。重要なのは、森を壊さないということです。」
「ぽー!」
私たちの作戦が決まりました。作戦名は〝招かざる客〟です。いい名前でしょ?
硝子で足場を作った後、上空に硝子を運びます。硝子は薄いので私が宙に浮いているように見えるでしょう。実際は立っているだけです。そんなことを知りもしない龍は私を見上げて睨みます。上から目線は気持ちがいい物でした。
「我を見下すとは生意気な!その命滅してやろう!」
「ちょっと大きいからといってなんでもしていいわけではないことを教えてあげましょうか?」
「クソが!」
この龍は極端に性格と口癖が悪いようです。前に戦った龍でさえ、もっとましな会話ができていたと思っていますよ。それに比べて彼は本当にだめですね。マナーや気遣いという言葉が頭の辞書に載っていないようです。龍という魔物はとても頭がいいことで有名だったのに落ちたものですね。
【創造魔法:大鎚】。作られた鎚を横に振り、龍を撃ちました。打率は今のところ100パーセントです。この大きな武器の突然の出現と、私のような小さな存在が大きな武器を振りまわす驚きで隙ができていました。龍は今も飛んでいます。頭の部分を殴ったので、大量の溶岩が落下しますが、クロが凍らせて別の魔法で砕いていました。灰は栄養になりやすいと聞きますから。この森もさらに育つでしょう。後で葉っぱの上についた灰を落とさなければなりません。立ち枯れの木になってしまうと困りますから。
龍が飛んでいく様子を眺めている間に、やつは意識を取り戻したようです。やっとで空中に静止しました。なんだか遅いですね。動きが緩慢です。
「おのれぇー!」
「この森に近づかないのであれば見逃しますよ?」
「舐めているのか?龍の上に立つものなど数えるほどにしかないわ!貴様のようなただの人族に負けはせん!我らが恐れるのはただ一種!不死人族だけだ!」
「・・・」
この人は馬鹿なのでしょうか?恐怖の対象と戦っていることに気が付いていないようです。私の顔をよく見てください。特徴的ですよね?教えたほうがいいのでしょうか?
「あの。私の種族をご存知でしょうか?」
「はぁ?ただの・・・人・・・族?不死か?」
「そうです。」
逃げられました。逃げることに全力を注いだ龍はすごいのです。熱を運動エネルギーに変換してどんどん進んでしまうのです。不死人族は昔になにをしたのでしょうか?ちょっとの脅え方ではなかったです。
地上に戻った後、私は新たな硝子を彼女に渡して再び転移しました。
「魔の王がこの広大な大地に迫っているよ。水の中には迷わせるための常闇が続いて、私たちのこの住処は火を抱く。時間はまだあるけれど、東の海に向かった方がいい。このすべての大地の子たちのために。」
転移が長く感じたのは二回目です。なにかを言われたような感覚です。夢から覚めたような・・・思い出せそうで思い出せない。どういうことでしょうか?
「おかえりーセル。」
「帰って来た!」
私が転移で元の店に戻ると、アンとシンの二人から挨拶されました。5人はシンの髪のような色をしたコーヒーを飲んでいます。黒い色というのはなかなか見られない色です。私はあまり見たことがありません。
「で?どこに行くんだ?」
「ダンジョン都市です。準備を整えたら出発ですよ。急いでください。」
「はぁ!俺たちは金がねぇんだ!パーティだろ!何とかしろよ!」
「僕の母が言っていました。金の切れ目は縁の切れ目。どんなに親しい仲でも、金の貸し借りはしてはいけないって。」
おー!異世界ではそんなことが言われているのですね!確かにそうですね!金が切れると縁も切れてしまいます。お金が関わらないような関係になりたいです。話合いは彼らに任せて、私は硝子で作った通信機に目を向けました。そこには、メッセージが送信されていたのです。何人かのクラスメイトが今日あったことを言っています。基本的に悪口ですね。
〝でね!その先生!女子のところにしか来ないのぉ!〟
〝男子が声かけると不機嫌だもんね!〟
〝授業中で男子と話しているとこ見たことある?〟
〝ないない!〟
〝聞いて!その先生!膨らんでたらしいよ!〟
〝どこが!?〟
〝馬鹿!男の膨らむところなんて一つじゃない!〟
などと言う会話が繰り広げられています。あ、そろそろ話合いが終わったようですね。しかし・・・私はこのパーティで冒険ができるのでしょうか?シンの事は神様に頼まれているので放っておけませんし・・・シンだけ連れて逃げる?あ。アンがとってもかわいそうになってしまいますね。やっぱりこの3人を入れるべきではなかったんですよ。
「じゃあ、それぞれ自分が必要な物を揃えて集合ね。」
「おう。」「わかった。」
「わかりました。」
準備に必要なのは基本的に二つです。それは、金と店です。その二つを確保しなければ準備なんてできません。異空間に保存されているドロップと依頼書を照らし合わせれば売れるかもしれませんね。
・・・問題が発生しました。異空間が広すぎて何が何個分あるのかわかりません。私の異空間の魔法はかなり便利な事ができます。それは、同じとみなされるモノは混ぜ、一つにするという機能です。カレーで説明しましょう。ある魔物から固形のカレー粉がドロップしました。別の魔物からも固形のカレー粉がドロップしました。普通だったら、カレー粉が二つですが、私の異空間に入れるとカレー粉二つ分の一つの固形のカレー粉ができるのです。それだけではありません。取り出す時に大きさを指定できるのです。魔物の強さによってドロップの質と量が変化します。しかし、異空間に入れると一度一つの素材となり、大きさを変化させるのです。
例えば、アンパン。異空間に10個のアンパンを入れると、10個分の大きなアンパンが出来上がります。取り出す時には2個分の少し大きめのアンパンを取りだすことも可能となるのです。これを応用するとすごいことになります。ホーンラビットという魔物がいます。おでこのところに一本だけ純人族の親指くらいの大きさの角が生えている魔物です。ドロップした角を何百と異空間に入れると、塔を呼んでもいいような大きさの角が合成されるのです。わかっていただけました?
問題は、私が大量に同じような種類の魔物を狩っているところです。ラークイーグルの爪や、肉、嘴・・・面倒です。これを売るためには一つ一つ大きさを指定して取り出し、売る必要があります。その作業が退屈なのです。《アルケディヤ》に来る時にも魔物を倒しましたね。あの素材も一つになっています。
「セルゼルフさーん。どうぞ。」
ギルドの大量素材販売カウンターに来ました。素材を取り出し、買うか買わないかをギルドが決めるのです。なので、私は掲示板を見ることなく素材が売れるということですね!
ギルドの人にはとても驚かれましたが無事に金を手に入れることができました。杖は・・・職人さんと素材を手に入れてからにしましょう。あとは、下着や着替え、食料、飲料水、消毒液、ポーションなど、必要かもしれないものは買って異空間に保存します。ポイントカードを作ってもらいました!銅貨一枚使うと、1ポイント。つまり鉄火一枚分が溜まります。今回の買い物で店の高い商品を買えるほどにポイントがたまりました。少し遅くなってしまいましたが、集合場所に行きますか。
読んでいただきありがとうございます。




