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好き を 求めた 異世界 物語   作者: 三ツ三
ニ章   adventure children
42/70

第七話 山脈捜索 ダンジョン


何とか大規模クエストに参加することが出来た。


不安も多くある、けど僕達は四人で決めた、参加すると。




そして準備は整った。


僕達が出来る事をやった。


武器の力の把握もたくさんやった。


回復アイテムやクエストに立ち向かう為の物もたくさん買った。



それだけではない。



手が届かないと思われた物、僕達の新しい防具。


それを今みんな着てる。



全てが新しくなった姿にみんな感動しながらもこれがゴールでもスタートでもないことを肝に免じた。



そうだ、これまでは全てただの準備だ。



これからが、本番なのだから・・・。





【山脈ダンジョン 入口広間】




僕達は荷馬車に揺られようやく到着した。


幸運にも僕達の荷馬車には他の先輩冒険者が居なかった為気長な荷馬車旅を満喫していた。



そして、到着したのが、大規模クエストの目的地。



山脈ダンジョン。



先に到着した冒険者さん達はもう下車していた。


僕達もここまで運んでくれた人にお礼を言いすぐに向かう。



みんな集まっている中心一番前にはブムットさんが居た。

前回スタンバで説明した事を同じ内容だ。



ブムット

「では皆様! どうぞよろしくお願い致します、クエスト開始です!!」



ついに開幕の宣言がされた。


先輩冒険者さん達は颯爽と山脈ダンジョンの中に入っていく。


僕達もその後に続こうとするが・・・。



ダツ

「あれ!? あんちゃんは!?」


ケイト

「本当だ居ない!」



後ろを振り返るとカズキさんの姿が居ない。


四人で周囲を探す。



そんな中僕はふと上空を見た。


それは一瞬だった。



ほんの一瞬、あの竜と出会った時のあの蒼い光りの翼が現れたと思った。



カズキ

「いやぁーごめんごめん寝てたわーあはははは」


ミニア

「もーー!! みんなもう言っちゃいましたよ!!」


カズキ

「あーそっかーごめんごめん」



あまり申し訳なさそうに謝るカズキさん。


その姿を見てみんな一気に気が抜けてしまった。



そうして改めて僕達はダンジョンの中に入っていった・・・。





【山脈ダンジョン】



僕達はダンジョンに足を踏み入れ少し歩いた先には大きな広間が姿を現した。


それと同時に戦闘音が鳴り響いていた。



「おーい! こんな雑魚にどんだけ時間かけてるんだー!」


「はぁー! まだ起きたばっかりなんでね」



圧巻だった。


先輩冒険者達は次々と襲ってくるモンスターを薙ぎ倒していった。


ふざけ合った会話をする余裕も持ち合わせていた。



ケイト

「ぼ、僕達も!」


ダツ

「よっしゃ!!!」


カズキ

「待った・・・」



四人を静止させたカズキさん。


片手に干し肉を持ち食べていた。



カズキ

「冒険者の動きを見たいってのも大事だけど、君達は先にモンスターの動きを見ておきなさい、あむっ」



動きを・・・。


確かに僕達がいる位置にモンスターはいないから襲われることはないだろうけど。


ちょっと拍子だが、言われた通りにしっかりとモンスターの動きを見ておいた。



特筆する点はない。


動物タイプのモンスターばかりだ。


力や速さはあるけど、本能的に動くものばかりだった。



ミニア

「あっ! あれ見て!」



ミニアが示した方へ目線をやる。


そこには蜂のモンスター。



だけど、様子が少し違っていた。



バチバチバチッ!!!



あれは・・・電気!?



ネーネ

「属性持ちのモンスターもいるの!?」


ダツ

「電気だけじゃねーぞ! あれ!火属性のモンスターもいる!」



色々見ていたわかった。


ここのモンスター達は強いわけではないけど、各自に特殊能力がある。



そうか、これを見せる為にカズキさんは僕達を止めたのか。



ケイト

「これ、法則性でもあるみたいだよ!」


ネーネ

「うん、電気や火だけじゃないみたい」



半漁人のモンスターは水を吹き出したり、鳥のモンスターは突風を出したり。


初めて見る岩のモンスターも姿があった。



カズキ

「あむ・・・うめぇ」



チラっとカズキさんの方を見ると何か見ていた。


立体的に出ている何を指でなぞってる。


何か術技かな?



ダツ

「でもやっぱ、すげぇよ先輩達。みんな余裕しゃくしゃくって感じ」



ダツの言う通り流石だった。


大量のモンスターに一歩も引かずに次々と倒していく。

負傷者も一人も出さないまま最後の一匹を倒した。


僕達は、本当にカズキさんの言われた通りそれを眺めているだけしかしなかったのだった・・・。







大きな広間には多くの道があった。


先輩冒険者は準備が出来た人からどんどん先に進んでいく。


みんな違う道を選ぶ。


それでも道は余るくらいに多くあった。



ダツ

「みんな行っちゃったけど、どうすんの?」


ミニア

「私達も行くのがいいと思うけど・・・」



誰かが行った道を行くか誰も行かなかった道を行くか。


カズキさんは欠伸をしているだけで何も言わない。


つまりは僕達で決めろということか。



ケイト

「んー・・・僕は誰も通らなかった方がいいと思う」



特に他愛はない、ただ何となくそう思っただけだ。



ミニア

「まぁ通った後を追っても意味ないしね」


ネーネ

「うん、わかった私もそれでいいよ」


ダツ

「ワクワクしてきたな!」


カズキ

「よーしじゃあ行くぞー」




行く場所は決まった。


そうして僕達は足を進めたのだった。


誰も通らなかった道へ向け。







僕達の進んだ道にもモンスターはいた。


目の前には先ほど見た岩のモンスターだ。


初めて見るモンスター。



ケイト

「ブロック!」


ダツ

「おらぁああー!!!」



動きは遅い。


その変わりに防御力と攻撃力が非常に高い。


殴ったダツの攻撃は効いてはいるものの決定打にならない。



ネーネ

「ミニア、連携行くよ! ライドバインド!」


ミニア

「オッケー! エアショットォオ!!!」



拘束術技からの空気波術技。


動きを止め一気に攻め立てる。



ケイト

「吹っ飛んだ! 一気に攻撃だ!」



ミニアの術技が予想以上に効力があった。


吹っ飛んだ勢いで壁に激突して瀕死になっていた。



ケイト ダツ

「「たあぁああー!!!」」



僕とダツで一気に距離を詰めて畳み掛ける。



そして岩は動きを止めたのだった。



無事に一体撃破に成功した。



疲労感などはみな無い。


だけど、最初の撃破に喜ぶことはなかった。



今回戦ったのは一体だけだからだ。



カズキ

「うん、とりあえずはって所だな」



及第点ということなのだろうか、特別な事は言ってくれなかった。

少し落ち込んだ。


でも、まだ始まったばかりだしくよくよなんてしてられない。



僕達は改めて足を前へと向け進んだ。



注意を払いながら進んでいると、崖のある小さい一本道に出た。



ミニア

「あ! あれ見て!」



崖から落ちないように下を見る。


するとそこには先輩冒険者達がモンスターと戦っている。


よく見ると三パーティーくらいで戦っていた。



ネーネ

「つまり・・・このダンジョンって迷路みたいに繋がってるのかな?」


カズキ

「ご明察、正しい道を進まなくちゃゴールにはたどり着けないよって事、運があるといいねー」



カズキさんはそれだけを言い僕達より先に進む。


置いて行かれないように僕達も後を追った。


チラッと下を見ると丁度モンスターを倒した後だった。


つまり、あそこにいる先輩達はハズレだったというわけか。



ケイト

(あれ・・・? カズキさん何で知ってるんだろ?)



首を傾げながらもひとまず先に進んだ。





崖の一本道が終わり、大きな広間に到着した。



僕達は警戒して進む。



カズキ

「ふむ・・・ここが、こうで」



また何かを見ている。


あれは僕達にモンスターの動きを見ているように指示を出した時に見ていた物だ。


それは何か聞こうとした時だった。



ゴォオオオォオオォン!!!!



大きな音と共に何かが降ってきた。


これは・・・さっきの岩のモンスター!?


しかも前回よりも大きい。



ケイト

「戦闘態勢!」



みんなすぐに陣形を組む。


僕が先頭で敵の様子を見る。



ゴオォオオオオオオオーー!!!!



咆哮!?


このモンスター、喋るのか。



そんな事を考えていると岩がこちら目掛けて飛んでくる。



ケイト

「くぅっ!!」



盾を前に構え防いだ。


これくらいなら何とか防げる。



ダツ

「こんのぉー!!」



ダツが飛び込んだ。


恐らく様子見の攻撃だろう、相手の防御力がどれくらいか見る為の。




ガァアアアアンンッ!!!




ダツ

「かってぇえええーー!!」


ネーネ

「一回引いて! 念のため回復を入れるから」




ダツはすぐに飛んで後退する。


どうやらさっき以上の防御力があるのか。


これは少し厄介そうだな。



ケイト

「たあぁああー!」



攻撃を掻い潜り僕も攻撃を試みるが、やはり通常の攻撃じゃビクともしない。



ネーネ

「ライトバインド!!」


ミニア

「エアショット!!」




拘束術技は命中し動きを止めた。



ゴォッォオオォオオォオオッ!!



だが咆哮と共にネーネの拘束術技の輪を破壊しミニアの空気波術技も間に岩を出現させて威力を弱めて耐えた。


これでも効かないのか!



ケイト

「っ!!」



また敵の攻撃。


さっきよりも勢いのある岩が襲いかかってくる。



ケイト

「ディフェンドプロテクション!!」



光りの盾を出現させ攻撃を防ぐ。


ガリガリと僕の術技が削れられているのがわかる。



ダツ

「ケイト、耐えてくれ!!!」



この隙に飛び込むダツ。


拳を大きく構えて突っ込む。



ダツ

「アイアン・・・フィストォオオー!!!」




ダツの術技が敵に直撃する。



ダツ

「こん・・・のやろぉおおー!!」



ギリギリまで一撃をめり込ませようと踏ん張る。


だけど、敵は僕への攻撃を中断しダツへと標的を変えた。



ケイト

「ダツ!」


ダツ

「っ!」



術技を止め、防御姿勢になる。


だが敵の攻撃は強く、ダツを勢いよく吹き飛ばした。




ネーネ

「すぐに回復を!」


ダツ

「あぁ・・・悪いなネーネ」



吹き飛ばされたダツは綺麗に受身を取って地面への追突は免れた。


それを見て一先ずはみんな安堵した。



そして改めて敵に視線を置く。



負けはしなさそうではあるが・・・勝てない。



あまりにも硬過ぎる・・・。



ケイト

「・・・みんな、色々試そう、きっと何かあるはずだ!」



きっと何かあるはずだ。


陣形を保ちながら僕達は攻撃を緩めずに攻め立てた・・・。









みんなが一斉に攻める。


本当に勇敢な子達だ。


ヤバそうならすぐに手助けする準備は出来てる。



「カズキ様、いじめが過ぎるかと思われますが、どんな教育方針なのかお聞かせ願えますか?」



淡々と毒を吐くな。


どうやら団長と教授に頼まれて今日の記録係に任命されたようだ。


この人もただでさえ忙しいだろうに、よく頼みを聞いたな。



カズキ

「自分で気付いて欲しい、ってだけ」


「わかっていないことを気付くなんて、普通の大人でも困難だと思われます。 よって如何なものかと」



確かに気付かないだろうな。


それにこのままだと持久戦で恐らくあの子達は負ける。


だけど、それに気付けばきっと勝てる。


あんな敵は、今のあの子達からしたらただの雑魚なんだから・・・。



カズキ

「あそうだ、記録係さん。例の件どう? 調べられた?」


「・・・、はい、頼まれた資料は先ほどカズキ様のインカムへ送信しておきましたので後ほどご確認を」



本当に仕事が早くて助かる。


一先ずは、この戦いを見届けよう・・・。









ミニア

「くぅ!! これも駄目なの!?」



別角度からのミニアの攻撃も岩に妨げられて効果が出せなかった。


さっきからミニアの攻だけは直接受けないようにしていることはわかった。


つまりこの戦いの鍵はミニアに掛かってる。


だけど、それがどうしても通らない!



ケイト

「次だ、今度は僕がフォローする、行くよ!!」



敵の回りと走り隙を見る。


これは何度目かもう数えていない。



きっと勝てるはずなんだ。



一番の理由は、カズキさんが手を出さずに何も言わない事なんだ。


この敵は僕達が倒せ、僕達だけでやれる敵だと。



そう思っているはずだ。



ケイト

「その期待に答えたい!」



隙を見つけた!


一気に駆けより攻撃する。


注意をこちらに向ける為に。



ケイト

「こんのぉおー!!」



攻撃は効かないが注意だけはこちらに向けられる!



ゴォオオオォ!!!



よし、こちらに向いた。



ケイト

「ディフェンドプロテクション!! 今だ!!」



声を上げ二人に合図する。



ネーネ

「ライトバインド!!」


ミニア

「今度こそぉおー!! エアショット!!」



連携術技が敵に襲う。



だけどまた妨げようと岩が湧き出す。



また駄目か・・・。



ダツ

「やらせるかよぉおー!!!」




ダツが防御の岩目掛けて飛び出した!?


湧き出した岩が跳ね退けられる。



だけど。



ダツ

「ちっ!!」


ケイト

「ダツ!!」



即離脱しようと敵を踏み台にして飛ぼうとする。


このままじゃ・・・。



ミニアの術技がダツに直撃してしまう!!



ケイト

「ダツ!!!」



速くそこから・・・!



速く・・・!!!



もっと速く!!!








そしてミニアの術技は、敵に直撃した。





ミニア

「ダツ!!?」



土煙りで見えない。


見えるのはミニアの攻撃が敵に直撃して苦しんでいる姿だけ。


攻撃が効いている。



だけど・・・。



ケイト

「ダツ・・・!!」


ダツ

「ん? 呼んだ?」


ケイト

「えぇ!?」



僕の後ろにダツが居た。


振り向いて確認するが、ダツが術技を食らった様子が全くなかった。



ケイト

「な・・・なんで?」


ダツ

「なんでって・・・ケイトがやってくれたんだろう?」


ケイト

「え?」


ダツ

「え?」



二人してキョトンとした顔を合わせてしまっていた。


僕がやった?


僕は何も・・・ただ速く離れてって願った・・・。



願った・・・。



ケイト

「まさか・・・!」



まさか・・・自分が気付かないうちに・・・。



速さ、それはずっと願っていたことでもあった。


もっと速ければ、もっと動けたらって!



ミニア

「ヤバ! こっち来た!!」


ネーネ

「一端後退・・・!、難しいかな」



こんなことをしてる間に、敵がの標的が後衛の二人にいってしまった。



だけど、もし本当なら・・・。



ケイト

「二人とも! 一気にこっちに来るんだ!!」


ミニア

「はぁ!?」


ネーネ

「ケイト!?」




大丈夫だきっと・・・僕は信じる!!




ケイト

「アクセル!! アップ!!!」



剣を二人に構え術技を唱えた!


すると二人の身体に光りが灯る。



ゴォオオオオオオッ!!!!




敵は二人に攻撃した。



正確には二人が居た場所に攻撃をしたのだ。



ミニア

「何これ! 凄い速くなった!」


ネーネ

「私・・・こんな早く走れたんだ・・・!」



驚いてる二人を置いて僕は説明をした。



これは恐らく加速術技。


能力向上の術技だと。



みんないつの間にと言っていたが、僕も今さっきダツに無意識にかけたのをきっかけにわかったのだと言った。



だから・・・。



ケイト

「もしかしたら・・・みんなも何かあるのかも、新しい術技が」


ダツ

「俺らも・・・」


ミニア

「何かが・・・」


ネーネ

「新しい術技・・・!」



みんな少しだけ目を閉じた。


そして目を見開いた、もしかしたら何か思うところがあったのだろう。


きっと僕と同じだ。


僕も気付かなかった術技に気付いたように、みんなも・・・。



武器を強く握る。


敵は、ゆっくりとこちらを向く。



僕達はいつも陣形になる。



さっきの攻撃、効果はあった。



なら・・・いける。




ケイト

「みんな行くよ! アクセルアップ!!」



全員に加速術技を授けて一斉に動き出した。


その動きはまさに、僕が求めた速さだ!





ダツ

「俺が願ったこと・・・」


俺はみんな見たいに頭が良くない。


だから一番、ずっと思ってたこと。


敵にダメージを沢山与えたい!!!



ダツ

「ディフェンドダウナー!!!」



手を突き出し術技を発動させる。

すると敵の全身が小さく光った。


これは・・・!!



ダツ

「おぉぉおらあぁ!!! アイアンフィストォオオー!!」



懐に入り込み全力で殴り付けた。



バギィイ・・・!!!



俺の攻撃が・・・求めた通りに入った!!!






ケイト

「ダツ! 引いて!!」


すぐさまダツのフォローに入る。


ダツが攻撃を通した・・・、あんなにやっても効果が無かったのに!



ケイト

「ブロック! ディフェンドプロテクション!!」



敵の防御力が下がった・・・違う!


敵の固さを変えたんだ。


その証拠に防いだ攻撃が重くない、簡単に防げる。


これなら・・・弾ける!!



ゴォォオォオオオオー!!?!???!?




敵の体勢が崩れた!!!







ミニア

「これなら・・・!!!」



私が願ったことは簡単。


攻撃力、ううん。


一気に自分の術技が通る力!



ミニア

「スパイカーアップ!!!」



術技を唱えた瞬間自分の身体が光る。


力が湧き出るのがわかる!



ネーネ

「ミニア行くよ! ライトバインド!!」



ネーネの掛声で体勢を崩した敵を拘束した。


私の一撃を待ってる!



ミニア

「オッケー!! 行くよぉ!! エアァァアッショットォオオー!!!!」



私の杖から術技が勢いよく飛んでいくいつもよりも鋭い!!


またいつものように妨げようと動く。



ケイト

「ダツ!!」


ダツ

「おうよぉ!!」



二人が妨げる岩を破壊し、すぐに離脱した。


私の術技が一直線に敵に襲い向かう。



ミニア

「いっけぇええーー!!!!」




私は叫んだ。


意味がないとわかってる、だけど叫んだ。






そして私の術技は直撃した。





求めた通りに敵を貫き壊した。




術技は消えずにそのまま壁に激突した。




ゴオゴオォオォ・・・ゴォオオオ・・・ォォオ・・・。




敵の声が・・・小さくなって、動きを止めた。




私の術技が、あの敵を・・・倒した!




ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「やったぁああー!!!」」」」




勝った。



それを確信しみんなその場で飛び上がって喜んだ。




みんな傷を負ってることも忘れ喜んだ。



ネーネ

「みんな、回復するからちょっと待ってて」



私だけが出来る事、回復。


それをもっと臨機応変に使えないか。


願い・・・望んだことはそれだ。



ネーネ

「サークルヒーリング!」



みんなが集まった場所で術技を発動させた。


すると地面に光る円が浮き出てきてみんなを光りに包んだ。



ダツ

「うぉお!? すげぇー!」


ミニア

「傷が回復してくー!」


ケイト

「全体回復だ・・・!」



やっぱり私の願い通りだ。


これが私の求めていたもの・・・みんな一緒に元気であること。







カズキ

「はい、というわけだ」


「なるほど、私の発言は早計だったと言わざる負えませんね」



この子達ならきっと自分で気付く。


術技とは願い望んで求めた時に初めて使えるようになる。


その想いが強ければ強いほど習得する速度は速い。


闇雲に修行するのもいいが、それ以上に。


本当に自分が求めている物かどうかが重要だ。



「皆さんが彼等を話題に上げる理由がよくわかりました、あの方がゴドフ様に嫉妬していた気持ちもよくわかりました」


カズキ

「あぁー・・・バレたんだ」



帰ったら詰問の嵐と防具生成に付き合わされるんだろうな・・・ご愁傷様。



そんな事を言いながらも俺も入口からみんなの場所へと向かった。


円回復術技が丁度切れた時だった。



この部屋に別の人間達が入ってきた。



「ぉお!? ここにも居たのか!?」


「でも、もう倒してますね・・・あの見習い達がやったのか?」



先輩冒険者様様が来た。



どうやらここのシステムか、配置された中型モンスターを倒すと道が開かれるって感じか。



ムッド

「君の力ならこれくらい余裕だとゆうことか」



あの優男か。


流石にここまでたどり着いたか。



カズキ

「ふっ・・・俺が何かしたように見えるのかよ」


ムッド

「え・・・?」



ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「はははは・・・」」」」



みんな嬉しそうに笑う。


その反応を見た優男含め先輩冒険者様様様方はそれはもう驚いたようで、俺も鼻が高く愉悦感に浸っていた。



その後はみんなは冒険者達と少ない時間ではあるが休息を取り他愛ない話で楽しんでいた。







【山脈ダンジョンの中層】



僕達は先輩冒険者と合流した形になっていた。


僕達が戦ったモンスターは先へ進む為に必ず倒さないといけなかったものらしくて門番のような物。


他の方々も倒し先に進んだら僕達が居たとみんな話していた。



丁度僕等の場所がダンジョンの中層へと向かうただ一つの道だったようだ。



それからは道が一本だった為にみんなで先に進むことになった。



カズキ

「ブロック!!」


ダツ

「よっしゃぁあー!!」



それからという物カズキさんも前線で戦うようになった。


理由は身体動かしたくなった、なんて言っていたが、恐らく他の人がいるからだろうと思う。

僕達としてはカズキさんにはいつものように後ろで見守ってて欲しかった。


これがカズキさんが僕達だけのパーティーにさせた理由の一つだったのかと今さら思う。



だけど、おかげで敵はばったっばったと倒して行けた。


新しい術技も確認の為にと多く使いながら。



ケイト

「ふぅーこれで終わりか」


ミニア

「あれ? 私ら一番?」



周囲を見ると先輩達はまだ戦っていた。


それもそうだ、だってカズキさんがやる気を出してしまい、僕達が一体倒してる間に3体くらいを相手にして倒しているのだから。


速度が違い過ぎる。


今も先輩達を見ても4、5発の攻撃を入れてやっと一体なのに、カズキさんはあの弾丸や斬撃でほぼ一撃で倒しているんだから。



なんでこの人が見習いなのか更に謎が深まった。



それからも多くのモンスターと戦った。


途中からカズキさんも空気を読み始めたのか絶対に手を抜き出して、一気に僕達はきつくなったが何とかなった。




そんな事を続けていると中層も終盤に差し掛かってきた。



ケイト

「あれは!」


ムッド

「門・・・だね、最深部と中層を隔てている」



序盤のダンジョンに比べてスムーズに来れた。


迷路でも無かったし一本道だった為に戦い易かった。



何よりもこっちには先輩方も居たから僕達の相手の数は必然と減っていた。



カズキ

「提案ー、一回休憩ー」



カズキさんがやる気なさそうに手を上げて全員に言った。


反対するは一人もいなかった。

それどころかほとんどがすぐにその場に座りこんでいた。



「君達よくまだ元気だねー」


ミニア

「いえ! みなさんがほとんど引き受けてくれていたので・・・」



確かに先輩達は息巻いて僕達の敵の量を減らしてくれてはいた。


まぁそれもほとんどカズキさんが倒していたんだけど。

途中からはきつくなったのはその減らす量が明らかに変わっていたからでもあった。



ネーネ

「回復しますね」


「あぁーありがとう助かるよ」



ネーネとカズキさんは一人先輩達の治療回復に動いていた。


僕達はカズキさんからしっかりと休むように言われた。


購入したポーションと携帯食糧を食べて傷の治療とスタミナの回復に専念していた。



カズキ

「後は俺がやるから、みんな所に行ってきなありがとう」


ネーネ

「あ・・・はい」



ネーネがこちらに戻ってきた。


ちょっと顔が赤いように見えたがまた頭でも撫でられたのかな。



みんなが休んでる間、数名の先輩達が扉近くで何かをしていた。


恐らくこの先の透視でもしているのだろう。


数回だけ見たことがある、その時は小さいダンジョンで小型のモンスターが複数した程度だったから問題無く進んだ。



でも今回はそんな物ではない。



そして調べが付いたのか、全員が休んでいる場所まで来て報告をしていた。



扉の先には大広間、特筆するオブジェもないようだ。


だけど、先にある扉の前で大型のモンスターが居るようだ。



ケイト

「キマイラ型・・・」


ダツ

「あぁーなんだっけ?」


ミニア

「あんた知らないの!?」



ミニアがわかり易く説明してくれた。


僕も決して詳しい方ではないから参考にした。



ミニア

「キマイラって言うのはね!

色々なモンスターが合体したモンスターで、基本的には獅子みたいな身体に翼が生えてるわけ」


ダツ

「飛ぶのか・・・」



ミニアの話しは続いた。



顔が複数存在し鳥だったり獅子だったり。


尻尾は蛇になってるなどの、複合したモンスターであること。


四人全員肩を落とした。


流石にキツイだろうと。



その話を聞いた冒険者さん達の中には僕達と同じ表情をする者も何人かいた。


そしてここに残る者と戦う者に別れることになった。



ケイト

「どうする僕達・・・」


ダツ

「見てみたい気持ちはあるけどさ・・・」


ミニア

「流石に・・・ねぇー」


ネーネ

「ちょっと・・・うん」



これは僕等の会議で初めての撤退が進言されようとしていた。



???

「この扉はあなた達が受けたようなタイプではないので、撤退は可能ですよ」


ケイト

「え?」



声がした周囲を見るが誰も居ない。


だけど、上を見上げたらそこにはカズキさんのインカムが宙に浮いていた。



記録係

「申し遅れました、団長様と教授様に頼まれ記録係を仰せつかった者です、お初にお目にかかります」


ミニア

「ど、どもです・・・」



記録係さん?


相変わらず名前を伏せるカズキさんのお仲間さん。



記録係

「あのタイプの扉は一度開いたら閉まらないタイプですので、危なくなったら逃げる事は可能。 それだけはお伝えしておきます」


ネーネ

「逃げれるんですか?」


記録係

「可能です、ただモンスターが追ってくる来ないは保証出来かねます」



淡々と喋る。


今までの人達とは全く違うタイプのお人だ。



だけど、その情報は非常にありがたかった。


それさえわかれば。



ケイト

「見るくらいなら・・・どうかなみんな」



みんなの顔を見渡すと意外にもまんざらでもなかった。


僕の新しい術技は逃走にもかなり使える。


その判断だけ誤らなければいける・・・かも。



カズキ

「って・・・何教えてるんですかクレ・・・んんんー記録係さん!?」


記録係

「何・・・とは? 皆さまが悩んでいるようでしたので情報を伝授しただけですが」



カズキさんが難しい顔をしていた。


その後は溜息を吐いた。



カズキ

「それで、みんなどうする? 今なら引き返すことも出来るけど」



改めて選択を強いられた。


逃げることは出来る。



ただそれは、見てからでも遅くない。

そう記録係さんにも教えてくれた。



ネーネ

「行ってみてもいいよ、私」


ミニア

「私も・・・ただヤバかったらケイトの術技よろしくね」


ダツ

「俺は行ってもいいぜー」



みんな気持ちは固い訳ではないが好奇心が勝った感じなのだろう。


実際僕もその好奇心に勝てる気がしなかった。


うん、と拳を強く握りしめた。




カズキ

「決まったか、無理だと思ったら逃げる、でいいんだね」


ケイト

「はい、それでお願いします!」



またカズキさんは溜息を吐いた。

けどそれは笑みを浮かべた物だった。



カズキ

「んじゃあ。対キマイラ戦の作戦会議だな、時間無いか簡単に決めていくぞ」




そうして僕達は全員で作戦会議をした。


陣形の見直し一番最初の開幕の動き、予想される敵の攻撃とその対処など。



先輩冒険者達が出発の合図が来るまで、僕達は目一杯話したのだった・・・。



-----------------------------------------------------------------------



【山脈ダンジョン 中層最深大広間】



重い石の扉が開いた。


僕達は一番後ろで先輩冒険者達の後を追う形で中に入った。



あの時と同じだ。



辺りは暗く視界が悪い。



だけど・・・。



ケイト

「来た・・・!」



部屋が一斉に明るくなる。


そして目の前に存在する物を視認した。





グォオオオオオオオオオオンッーー!!!!





大型モンスターのキマイラだ・・・!




ムッド

「各自散開! 行くぞぉおー!!!」


「うおぉおおおぉおおおー!!!!」




先輩冒険者達が一斉に走りだす。




だけど僕達は作戦通りまず周囲を見渡す。



ケイト

「特別な物・・・なし!」


ダツ

「左奥もなしだ!」


ネーネ

「右後方もないよ!」


ミニア

「こっちも特になし! 大丈夫そうだよ!」



僕達はまずこの構造に何か罠のような物が無いかを確認した。


一緒に全員で突っ込むことはせずに。



そしてゆっくり近付く。



これはこのダンジョンに入った時と同じだ。


先輩達には悪いけど、囮にさせてもらいキマイラの動きをよく観察する。


一つ一つの動作はバラバラだ。


だけど必ず一定の法則あるはずだ、それをしっかりと見極める。




グォッォォオォォオオオオオオオオオオォオオッッ!!!!




「ブレス来るぞ!!!」


ムッド

「ブロッカー!前へ!!」



キマイラが口にエネルギーを溜め込み爆炎を放った。


先輩達はブロッカーで耐え凌ぐ。



ダツ

「ケイト!」


ケイト

「やってみる! ディフェンドプロテクション!!」



炎がこちらまで来た。


すぐさまみんな僕の後ろに隠れる。



そして迫りくる炎の波を術技で受ける。



熱が・・・凄い!


だけどなんとか防ぎきった!



これだけ距離があってもこれだけの力、これを間近で受けるのは危険過ぎる。



みんなこの攻撃には要注意だと理解した。




グオォォオォオオオオオオオォォオンッ!!!!




今度は素早い動きで肉弾戦だ。


鋭い爪が先輩ブロッカー達に襲いかかる。


一撃で吹き飛ばされながらも他のアタッカーがその隙に攻撃を仕掛けていく。



ダツ

「んじゃ! 俺達も行くか!」


ケイト

「うん!アクセルアップ!」



全員に加速術技をかけて一気に近付く。


キマイラの動きは速い、だけどまだ術技のおかげで追えないわけではない!




「くぅう!! フォースブロック!!!」


ケイト

「ディフェンドプロテクション!!」



先輩冒険者と共にキマイラの攻撃を防ぐ。


二人掛かりでようやく動きを止めた。



ムッド

「ブロッカー達が止めてくれたぞ!! 行くぞぉおー!!」



ムッドさんの掛声で一気に攻撃を仕掛けていく。


総攻撃だった。



ダツ

「おっしゃぁああああー!!! おらぁあああー!!」



ダツも先輩達に混じり攻撃していく。


だけど、僕達の目的はダメージを与えることではない為ダツはすぐに離脱した。



総攻撃と当時にキマイラは怯み僕とブロッカーの先輩は一度後退する。





ミニア

「どうだった」


ダツ

「効きはするけど、多分相当強いぞ」


ケイト

「うん、多分僕一人だと防ぎきれないと思うし、まだキマイラも全力じゃない気がする」


ネーネ

「そっか・・・なら、作戦通りってことだね」



一先ず僕達の作戦は様子を見ながら攻撃タイミングなどが出来たら向かうように動くことにした。


カズキさんが言うにはローリスクローリターン、つまり少ないダメージだけど、その分危険も少ないという物だ。


幸いにも僕達には先輩冒険者達がいる。


心苦しいけど、みなさんのお力を囮に動くことにした。







僕が素早い動きで狙われたブロッカーの下へ向い一緒に防御する。

最初は僕の負担が大きいということだったが、カズキさんもブロッカーの役割を交代でやろうと言ってくれたおかげでかなり楽が出来た。


そして防御をしているその間に攻撃をする。


一先ずはそれを繰り返していた・・・が。



カズキ

「ブロックー!!!」



カズキさんと先輩達がキマイラの攻撃をブロックした。


その流れで一気にアタッカーが貼り込む。



その時だった。




シャァアアアアアー・・・!!!




「ぐわぁあああああー!!!」




一人のアタッカーが吹き飛ばされた。




ケイト

「っ!? あれは・・・!」



キマイラの尻尾。



蛇だ。



蛇がこちらの攻撃を妨げてきた。


もう攻撃のパターンを変えてきた!



カズキ

「一端後退するぞ! っ!!」



カズキさんの声掛けで攻撃を中断し一度距離を取った。




ミニア

「思ってた以上に早くない!?」


カズキ

「いや、思った以上にこっちの攻撃力が高かったんだろう、少しは本気になって所だろ」


ネーネ

「そうみたいですね」



こちらの攻撃が通っていた。


恐らく先輩冒険者達も僕達と同じような動きをしていたからか一斉攻撃のタイミングも良く息があってた。


だけど、ここからは・・・。



ダツ

「でも! 想定通りってやつだろ!」


カズキ

「あぁ、そうゆう事だ」



作戦会議をしておいてよかったと心底思った。



そしてまた一気に僕達も動く。



カズキ

「前衛二人は作戦通りに、後方は二人の援護を!」


ネーネ ミニア

「「はい!!」」



カズキさんに続き僕達は走る、向かう方向は違う。


僕とダツは左から、カズキさんは正面から一気にキマイラに近付く。




グォオォォオッォオォオオオオオオオオンッ!!!!



キマイラの手が振りかぶられる。


これだ!



カズキ

「ブロック!! いけぇー!!」


ダツ

「よっしゃぁああ待ってたぜ!!」


ケイト

「行くよダツ!! アクセルアップ!」



動きを止めた瞬間一気に飛び込む。




シャァアアアー!!!




尻尾の蛇が動く。


僕達は・・・それを待ってた!!



ダツ

「ディフェンドダウナー!!」


ケイト

「ディフェンドプロテクション!!!」



防御術技が蛇の攻撃を防いだ。


二人の術技で止めれた・・・!



ネーネ

「任せて! ライトバインド!!」



拘束術技が蛇の動き止める。


同時に防ぐのを止めて離脱する。



ミニア

「いいタイミング! いっけぇーエアショット!!」



ネーネの拘束術技が壊される前にミニアの術技が放たれた。


そして拘束の輪が破壊された瞬間に空気波術技が直撃した。


これでまだ終わらない!



ケイト

「はぁあああぁああー!!!」



空中に飛び上がり十字に切り裂く。


ダメージはあまり期待出来ないと思うけど、これはミニアが攻撃を当てた場所。



本命は。



ダツ

「アイアン!フィストォオオー!!」



一直線に蛇へ向け飛び込む。


フラフラと動きの鈍い蛇に向けダツの術技が直撃する。



シャァアア-アーァーーアーーアーーァアアアア!!!!??!??



ダツ

「おっしゃぁあ!!」


ケイト

「よし!」



悲鳴を上げている。


きっとダメージを与えられてるんだ!



ムッド

「子供達に遅れを取るなぁああ!! いけぇえー!!」



蛇が怯んでいる間にキマイラ本体に総攻撃が繰り出される。


僕達が蛇の相手をした為にアタッカーを阻害するものは今はいない。



カズキ

「っ! みんな!来るぞ!!」


ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「っ!!!」」」」



カズキさんが僕達にいち早く教えてくれた。



ブレスが来ると!



グォォオォォォオォオォオ・・・・ォォオォオオオオンッ!!!!




ムッド

「全体防防御・・・、な!!?」




ムッドさんの言葉を無視し僕とダツ、そしてカズキさん走り込む。


キマイラが吐いている炎へと一直線に向かう。



カズキ

「怖がるなよ!」


ケイト

「はい!」


ダツ

「任せて!!」



カズキさんが先に向かいミツバさんを構える。


そこを足場にダツ、そして僕の順番に飛ぶ!



ダツ

「これなら効かねぇー・・・だろおぉおお!!!」



今も火を吐いてるキマイラに向けて重い一撃を与える。


そして僕も同じ箇所を突き刺す!



ケイト

「はぁああああ!!!」



グォオォォォ!!?!?!? グオォオォォオオォォオォオオオ!!!!!




僕達の攻撃でブレスを止め一気に暴れ出す。


すぐさま僕達は離脱する。


だがキマイラはそれを見逃さず僕達二人へと襲いかかってくる



ミニア

「良い位置よ!!エアショットォオ!!」


ネーネ

「ライトバインド!! 早く後退して!!」



後方の二人の援護だ。


僕達は全力で走った振り向かないまま。









ネーネ

「あっ!?」



私の拘束術技がすぐに破壊された。



ミニア

「くっそ! 止まる気ないの!!? エアショットォオォー!!」



ミニアの術技の足止めも気にせずにキマイラが凄い勢いで二人を追い掛ける。



このままじゃ追いつかれる!!









ドゴッォォォオォォオォオオオオオオオオオンッッ!!!!




キマイラの姿が一瞬何処に行ったのか見失ってしまった。


気が付いた時には壁に激突していた。




何かがキマイラを吹き飛ばした。





何があったかわからないけど、おかげで助かった!




凄く気が抜けてしまったけどもすぐに気を取り返す。




まだ終わってないから!









流石だ。


この子達は本当に勇敢だ。


一回一回確実に成長してる。

恐らく俺が想像している以上にだ。





ムッド

「くっ・・・! キマイラがダウンしてるぞ!!今だ畳み掛けろ!!!」



キマイラが吹き飛んだ土煙りに突撃をかける。


大勢で一気に勝負を決める気だ。



だが恐らく・・・。






「ぐぉおおお!!?」



ムッド

「この突風は・・・まさか!?」




キマイラが・・・飛んだ。



翼を大きく広げて飛んでいた。


完全にキレた、って所か。



前衛二人の攻撃と、頭に血が昇って後衛の二人の攻撃をもろに食らい続けたらそれは怒るだろうな。



ケイト

「カズキさん! こっち!」


カズキ

「あぁーすまんすまん」



ついつい感慨に浸ってしまった。


これも作戦だ。





グォォオォォォォオオォォオォォォォオオオンッッ!!!!!




上空からのブレス。


そして突風攻撃だ。



先輩方はその攻撃に対処出来ないでいるようだ。


ブロッカーは何とか凌げそうではあるが、アタッカーが焼き尽くされている。


一切防御手段を持っていない奴から倒れていく。



ケイト

「ディフェンドプロテクション!!」


ネーネ

「サークルヒーリング!!!」



俺達全員キマイラが上空に行った途端に部屋の隅へと非難した。


そしてみんな固まりキマイラの上空からのブレスに耐える。



ケイト

「くぅう!!」


ダツ

「大丈夫か!?」



防御術技全開で防ぐ。


回復があるにしろこれを防ぐのは至難の技ではある。


周りを見ても並のブロッカーはどんどん倒れていってる。



トスッ・・・!



ケイト

「っ!?」




みんなが背中を押している。


小さな背中に全員が手をやり背中を押し一緒に耐える。



ミニア

「術技に集中して!!」


ネーネ

「体は私達が!」


ダツ

「背中は任せろってねぇえ!!!」




ふふふ・・・。


こんな窮地に追いやれても決して見捨てない。


窮地だからこそ、自分に出来ることを考える。



それが、最高のパーティーってことか。



トスッ・・・。



カズキ

「・・・みんな、一緒だ」



ケイト

「・・・っ!! はい!!!」




光りの盾が更に大きく輝き出す。



ケイト

「くぅうううおぉおおおおぉ!!!!」



辺り一面ほぼ地獄絵図のような物だった。



キマイラが全力で地面へ向け吐いているブレスがその場の全員を襲う。



良く見ると、何人かの冒険者は俺達のように固まって耐え忍んでいる。



大人数人に対してこっちは子供一人。



ここまでか・・・ここまで差が出る物か。








そして・・・ついにブレスが・・・止まった!

同時にケイトの術技が俺達はケイトの背中から手を離した。



ダツ

「ケイト・・・!」



空中にいるキマイラの息は荒く、しばらくは動けないみたいだ。


だけどその変わりにケイトも動けない、ネーネが突っ切りで回復してくれている。



これも・・・作戦通りではあるけど・・・。



カズキ

「行くぞ二人とも! これを無駄にするな!」



カズキのあんちゃんが喝を入れる。


そうだ!


ここで止まっちゃいけないんだ!!




ダツ

「ミニア!!」


ミニア

「わかってるわよ!!」


カズキ

「よし、行くぞ!!」



俺とミニア、そしてカズキのあんちゃんは前へと走った。

こちらに背を向けている空中にいるキマイラへと!




ダツ

「あんちゃん、また頼むよ!!」


ミニア

「お願いします!!」



さっきと同じようにあんちゃんが俺達の前行きミツバを構える。


今度は二人同時に飛び乗る。



カズキ

「頼んだ・・・ぞぉお!!」



力いっぱい振り上げ俺とミニアを飛ばす。



まだキマイラは気付いていない!


これなら!



ダツ

「ディフェンドダウナー!」


ミニア

「スパイカーアップ!!」



キマイラに接近する前にお互いの術技を発動させた。


ミニアは俺にも能力向上を与えてくれて、俺はキマイラに向けて能力低下のをくれてやった。



グガァアアッッ!!?!!?



キマイラがこちらを振り向いた。


だけど。



ダツ

「もうおせぇえんだよ!!」


ミニア

「そうゆうこと!!」



俺達は身構える。


あんちゃんが飛ばした速度を殺さないようにして!


攻撃を仕掛ける、翼目掛けて!




ダツ

「アイアン!!!フィストォぉぉぉオォー!!!!」


ミニア

「エアァアアーショッッットォオッォオー!!!!」




二人の術技は直撃した!



同時に左右の翼を貫通させ破壊した。




キマイラは悲鳴と同時に落ち地面へと激突した。




ムッド

「なんて子達だ・・・これで終わらせるぞぉおおー!! 続けえぇええー!!」


「うおおぉおあおおおおおお!!!」



先輩達が一気に無抵抗のキマイラへ向けて一斉攻撃を仕掛けた。


遠距離術技に弓矢、近距離戦で剣や槍などが次々とキマイラを襲っていた。




ミニア

「あぁあああああああああああああああああ!!!!」


カズキ

「おっと・・・!」



上空に飛んだミニアをあんちゃんがキャッチしてた。


なんだよミニアの奴こんぐらい悲鳴なんか上げちゃって。



ダツ

「がははは!! 泣いてやんの!!」


ミニア

「うっさいわね!! 馬鹿!! 思った以上に高かったのよ!!」


カズキ

「はははは、二人ともお疲れ様」



ミニアを地上に降ろして俺達はケイト達が休んでるところに戻った。


なんとかケイトも立ち上がっていられるほどに回復してた。



ダツ

「やったぜ、ケイト! お前が守ってくれたおかげだぜ!」


ケイト

「ううん、みんなの力があったからこそだよ・・・」




フラフラなケイトを支えて肩を貸してやった。



俺達の作戦は終わった、俺達の戦いは終わった。



これまでが全部決めたことだった。


飛んでからが本当の勝負だと。


ケイトとネーネでブレスを防ぎ切り、最後に俺とミニアが翼を破壊して地面に叩き降ろす。


そうすれば後は冒険者の先輩達がやってくれるだろうってことになってた。


最悪、先輩達が居なくなってしまってたら後は全部カズキのあんちゃんが全部やってやるって息巻いてた。



ぶっちゃけ俺見ちゃったんだよねぇ・・・キマイラを一撃で吹き飛ばす姿を。



俺とケイトが走る間をすり抜けてとんでもない速度でキマイラに当たって一振りでキマイラを吹き飛ばしてすぐに離脱してた。



あんなの見せられたらそりゃ一人でどうにか出来ちまうわな。



ダツ

「ニヒィイー!」


カズキ

「・・・? どうかしたか?」


ダツ

「何でもなーい!」



あんちゃんはあんちゃんってことだな。


多分世界最強の俺達のだけのあんちゃんだ。










こうしてキマイラとの激戦は終わりを告げた。


残りを他の冒険者達に任せて俺達は次の為に早めの休息を取っていた。



損害はあまりに大きかった。



大規模クエストとして参加した先輩冒険者達の数は、もう少なかった・・・。








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