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好き を 求めた 異世界 物語   作者: 三ツ三
ニ章   adventure children
37/70

第二話 属性鍵 エレメタルキー


僕達四人は洞窟ダンジョンへと向かった。


先輩方の指示により僕達だけで戦うように言われた。



指示通りに戦った。



先輩達っは本当に何も手出しすることはなかった、これも冒険者になる為だと言って。



そして何とかみんなの力で洞窟の最深部に辿りつき最後の扉を開いた。



そこに待ち受けていたのは二足歩行で大きな斧を持った大型のモンスターだった。



僕達はすぐに逃げようとした。



だけど、扉は先輩方によって閉じられてしまった。



絶望する僕達に容赦なくモンスターは襲いかかってきた。



為す術なく倒れていく僕達。



そんな時ネーネが僕の落としたカズキさんからもらったお守りを拾い上げて言われた通りにボタンを押した。




その瞬間、大型のモンスターは僕達のように吹き飛んだ。



同時に、ネーネの目の前には僕が憧れたあの人が立っていた。





【洞窟ダンジョン最深部 遺跡】




4人全員が今起きたことに唖然としていた。


目を見開き見ても何が起きたのかわからないでいた。



カズキ

「サイコネスシフト・・・!」



カズキさんが術技を唱えた。


聞いたことのない術技だ。


私はただその姿を見上げることしか出来ないでいた。

それを見越したのかこちらを振り向いて手を差し出してくれた。



カズキ

「もう大丈夫だ、立てるか?」


ネーネ

「え・・・あ・・・」



まだ立てないでいた。


だけど、カズキさんが手をかざし。



カズキ

「マインドリフレッシュ」



何かの回復術技・・・?


だけどそれを受けた瞬間動悸が治まり身体に力が入る。


さっきまで立てなかったのが嘘みたいに体が軽い。



ネーネ

「あ、ありがとうござい」


カズキ

「感謝はまだ早いよ、君はみんなの手当をこれでお願い」



ポーションをたくさん渡された。


しかも凄く高価な物ばかり。

これを使って手当をするように言われた。



ネーネ

「で、でもみんな・・・、あっ!?」


ダツ

「なんだこれ・・・俺浮いてる!?」


ミニア

「運ばれてる・・・感じ?」


ケイト

「す、凄い・・・」



全員が同じ場所に集まった。


一体どんな術技を使ったの?


先輩冒険者や神官様達にも聞いたことのない。



カズキ

「あとは」


ネーネ

「はい! みんなは私が治療します!!」


カズキ

「うん、お願いするね」



また笑顔が見れた。


こんな状況でもこの人は・・・こんな顔が出来るんだ・・・。





そしてカズキさん歩き出した。




壁に激突した大型モンスターへと。



ケイト

「ネーネ・・・早く」


ネーネ

「うん、これまず飲んで!二人も」



ケイトの頭を膝の上に置き貰ったポーションを飲ませる。


ダツとミニアにもすぐに渡そうとしようとした。


けど、ダツとミニアは自分が負傷をしてる事をなんてお構いなしに目を見開き前を見ていた。



ケイト

「ネーネ・・・ごめん少し身体を起こして」



ケイトの言われた通りに起こしてあげた。


そしてケイトも他の二人と同じように前を見た。



そう今カズキさんがモンスターを圧倒している姿を見たかったからだ。





グオォオアァアアアアアアアア!!!




カズキ

「試作機の試しに付き合ってもらうぞ」



モンスターの威嚇咆哮が響く中カズキさんは懐から何かを取り出した。



あれは、私が今手に持ってるお守りと似ている。




【フレイミング オン】




また喋った。



そしてあのお守りを手にもっている剣に刺して捻った。


まるで扉を開ける際の鍵のように。




【コネクト オープン】




またお守り喋ったと同時にカズキさんの剣が真っ赤な炎を纏いだした。




その瞬間に大型モンスターがカズキさん目掛けて拳を振り上げ飛んできた。



カズキ

「っ・・・」



振り下ろされる拳に対して炎を纏った剣を振るった。


あの巨体な拳を弾いた!?



しかも、それだけじゃない。




グゴォオォオオオ!!!!??




弾き斬られたモンスターの手が燃えている。


何度も何度も振り払っても消えず、悲鳴を上げていた。




【コネクト クローズ】




バキッ・・・!




カズキ

「あぁ・・・やっぱ壊れたか、また怒鳴られそう・・・」




カズキさんはお守りを見て何かぼやいてる。


何か不具合でもあったのだろうか。


まだ戦いは終わってないのになんでそんなに余裕なの・・・。





【タイダリング オン】





今度はまた別のお守りを取り出し剣に刺した。





【コネクト オープン】




カズキ

「溺死・・・か」




剣を構えた。


そして剣先から突然大量の水がとてつもない勢いで噴射する。



その水はモンスター頭部へと襲いかかった。




ぐぉお!!ぐぉおおお!!??がぁああ!!ぼおぉおおばあ!!




まるで溺れているかのようなに苦しんでいる。


それでも容赦なく噴射は続けられていた。



カズキ

「ん?」



カズキさんが急にモンスターではなく剣に目線をやった。


まさかまた不調なのか。



噴射を終わらせた。



【コネクト クローズ】



バキッ・・・!




カズキ

「うわぁ・・・こっちはどうだ」




新たなお守りを取り出し再度剣に差す。



【エレキシング オン】


【コネクト オープン】




バチバチバチバチバチバチバチバチッ!!!!




水の次は電光が剣に現れる。



そしてカズキさんは剣を回し、二枚刃とは逆の短剣をモンスターへ向けた。



カズキ

「行けっ!」



短剣が飛んだ!?


本体の剣と飛んだ短剣には蒼く光るの細い糸で繋がれている。


そして飛んだ短剣は、ぜぇぜぇ呼吸の荒いモンスターへと変則な動きを見せ襲う。



何度も切り刻み、最後にモンスターの胸部に突き刺さる。


そしてずぶ濡れになった全身に電流が無慈悲に襲う。




ガアアアアアアアアア!!!!!! グォオオォオオオオ!!!!!




物凄い光りが部屋中に輝く。


流石のみんなも目を細める。



だが、それは急に止まった。



また何か不調なのか、電撃はそこまで続かなかった。


【コネクト クローズ】



カズキ

「これもダメなのかよ・・・ほとんど駄目なんじゃねーのこれ」



またぼやいていた。


どちらかと言うと愚痴を言っているようにも見える。


多分お守りを作った人へ向けてるのかな・・・。




そんな事をしていると大型モンスターが目を見開き焼けた腕とは違う方の手に持っている斧を握りしめカズキさんへ走り襲いかかろうとする。




【ブリージング オン】


【コネクト オープン】





ガォォオオアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!






振り被った斧がカズキさんに直撃する。




ネーネ

「カズキさん・・・!」




モンスターの攻撃が何かにぶつかり強風を起こし土煙りで視界を遮った。



ダツ

「くぅ! あんちゃんは!?」



大きな影が一つ。




そして斧のシルエットの先に人影が。




カズキ

「これは・・・良さそうだな」




バギィイィィイイイイイイイイイイ!!!!!




剣で受け止めていた片手で。



そして何かが割れた音の正体は、モンスターの振り回した斧が凍結し粉々になった音だった。




カズキ

「耐久実験だ、耐えろよ」




剣先を向けた瞬間に何かの発射音が無数に響いた。


何かを撃っている?


剣から撃たれる光り矢のような物がモンスターに何発も何発も直撃していた。



直撃した箇所が次々と凍っていく。




ごぁああ!! がぁああ!!! ぐぁああお!!! ぁあぁあああ!!ぎゃぉおあ!!




撃たれる度に悲鳴を上げていた。


だけど、それも徐々に声が小さくなり、膝をついてしまった。




カズキ

「術技テストの番だ」



剣に刺しているお守りに手を伸ばす。



捻った先、お守りをおもいっきり捻り回した。




【ブリージング コネクト ステンバイ】




カズキさんの剣の冷気を帯び始めた。


それだけじゃない、カズキさんの立つ地面が凍り始めた。



トドメを刺しにカズキさんは飛び上がる。




カズキ

「ディメンショナル・セイバーッ!」




二連撃。



剣を二回斬り刻んだ。



そう、たった二回のはずなのに。



大型モンスターは一瞬で凍りバラバラに斬り刻まれた。




一瞬でたくさん斬った。



いや、術技だきっと。



早くてよく見えなかったけど、剣の横に光る同じ大きさの剣が現れてたんだと思う。



それがモンスターを斬り刻み、バラバラにしたんだ・・・。







バキィ・・・!




カズキ

「あ・・・」



また壊れたのか・・・。



あちゃーという顔でこちらを見た。



苦笑いを浮かべるカズキさん。



そうだった・・・忘れていた。




私達はこの人に救われたんだ・・・。






大型モンスターの討伐。


戦いが終わった、終わらせてくれた。




カズキ

「大丈夫・・・?」




モンスターの屍を背に私達に話しかけた。


いつもの笑顔で私達を安心させてくれた・・・。













ケイト

「んっ・・・いたっ」



僕達はカズキさんに治療を受けていた。


頂いたポーションの効果なのか傷がビックリするほどに治っていった。



ミニア

「これから・・・どうするんですか?」


カズキ

「そうだねー・・・」



僕達が来た道はカズキさんでもビクともしなかった。


つまり僕達は帰る道を失ってしまっていた。


みなカズキさんからもらった携帯食糧を食べながら落ち込んでいた。

もしかしたらこのまま帰れないのではと。



カズキ

「となると・・・道は一つしかないね」


ケイト

「え?」



カズキさんが立ち上がる。


そして来た道とは別の方角を見る。


逆側、このダンジョンの逆側、更なる最深部。



ダツ

「あんちゃん、本気で言ってるの!?」


カズキ

「このままここに居ても仕方ないしね」


ネーネ

「そうですけど・・・」



あんな大型モンスターを見た後のみんなは後ろ向きだった。


僕だってそうだ。


カズキさん一人ならまだ大丈夫かもしれない。



ネーネ

「足手まといにしか・・・」



僕達が一緒に同行してはきっと良いことがない。

そうみんな思っている。



カズキ

「・・・みんな、俺一人なら行ける。そう思ってるのかい?」


ケイト

「・・・・・・」


カズキ

「そっか・・・」



立ち上がっていたカズキさんがまた地べたに座る。


そして僕達と同じ目線で話した。



カズキ

「君達もいるから、行けると思ったんだ」


ミニア

「それは・・・」



気を使ってくれてるのか。


今の僕達には励ましの言葉が逆に惨めに感じてしまっていた。

みんな暗い表情で下を向き自信を無くしていた。



カズキ

「俺も最初は一人だった、厳密に言うとこいつと二人だけだった。



剣を持ち上げ見える。


剣と二人だけ・・・。



カズキ

「でもさ、いろんな所、街や国、戦争地にも行ったり、行く必要のない他国の町に行ったりした。

色んな奴といろんな事した、戦ったし、人も殺したし、迷惑もたくさん掛けた」



戦争・・・人殺し。


この世界ではよくある話しだ。

人は殺してはいけない。


だけど、止む追えないことが多々あるのがこの世界だ。



カズキ

「落ち込んだり、泣いたり、頭が真っ白で何も出来なかったり、投げ出したりもたくさんした」



カズキさんが・・・。


こんなに強いのに。


こんなに強い人が僕達みたいな事を・・・。



カズキ

「その度にさ、隣にいる人間が声をかけてくれて助けてくれたんだ。家族でも友人でも仲間でもないのにだよ」



誰かが、手を差し伸べてくれた・・・。



それは・・・今の僕達・・・?



カズキ

「ずっと、そうやってきたんだ。


一人だと思っても必ず誰かがいる。


誰かが居たから戦えた、俺をここまでにしてくれた。


力は確かに強いかもしれない・・・けどそれだけだった」



悲しい目で剣を見つめる。


そうか・・・そうだ。


カズキさんは話してくれてる、自分も最初からここまで強かったのではないと。


誰かの助けがあったからこそここまで、強い弱いじゃない。



ここまで・・・。



ケイト

「成長できた・・・ですか」


カズキ

「うん、そう・・・一人じゃ絶対に無理だった事」



そっか。


そうなんだ・・・、僕は何を勘違いをしていたんだろう。



僕達は見習い!



ケイト

「っ!」


カズキ

「・・・・・・ふふ」



立ち上がって上を見る。


ここは天井だけど、見ている物は違う。


一度深呼吸をする。


そして、今僕達に笑顔を向けてくれているカズキさんを見る。



カズキ

「良い目だ」


ケイト

「ありがとうございます!」



良い目だと褒めてくれた。


自分にはわからない、見えないから。


でも気持ちはわかる。


何か熱く滾るような気持ちだ。



ダツ

「へっ!」


ミニア

「そんなこと言われちゃ・・・ね?」


ネーネ

「なれる・・・のかな、ううん!なりたい私も!」



みんなも一緒に立ち上がった。


そして意気込んだ。



言葉に出さなくてもわかる。




僕達の冒険は終わってなんかいないって!




カズキ

「良いチームだ、羨ましいよ」


ケイト

「え? カズキさんもお仲間いっぱいいるのでは?」


カズキ

「え・・・あぁーまぁいるんだけどねあはは・・・」



また気まずそうな顔をして苦笑いをしていた。



カズキ

「なんか最近みんな口うるさいというか、冷たいというか、なんか俺を村から出したがらなかったというか・・・面倒事を起こされたくないというか・・・」


ネーネ

「は・・・はあ・・・」



急にさっきまでのカズキさんとは、何か雰囲気が一気に変わった。


その時だった、カズキさんの懐から何か音が鳴った。



ピ!ピピッ! ピ!ピピッ! ピ!ピピッ! ピ!ピピッ! ピ!ピピッ!ピ!ピピッ!



何かの呼び出し音?


これって確か通信結晶とか言う物の通知音に似てる?


孤児院で何回か聞いたことある。



ケイト

「あの・・・」


カズキ

「ん・・・んー?」


ケイト

「呼ばれてる気がする・・・んですが?」


カズキ

「あぁー!大丈夫大丈夫! えーっと口うるさい姑みたいなのだから気にしなくていいから!」



「だぁああああああれが・・・姑ですってぇえええー!!!?!!??!」



ダツ

「おわっ!?」



カズキさんの懐から大声が響いた。


カズキさんは慌てふためいていた、ポーチから何かを取り出す。

大声の正体だ、見たことのない通信・・・結晶?



カズキ

「お前また勝手に変な機能付けたのか!!」


「当然でしょ、これ以上厄介事はごめんだってみんなで決めたんだから、って! 誰が姑よ!」


カズキ

「事実だろ!」


「おまけにエレメタルキー何個も壊して! あれ作るのにどれだけ大変かわかってんの!?」


カズキ

「変な試作機渡す方が悪いだろうが!」




喧嘩始まった。


通信越しだから相手はわからないけど、女の人の声だというのはわかった。


カズキさんにここまで言える人ってどんな人なんだろうか・・・。



「馬鹿じゃ話にならないわ、そこの人! 状況を教えなさい」


ケイト

「えっ!?」


ミニア

「私達の・・・事?」


ネーネ

「多分・・・」



喧嘩の内容を全く聞いてなかったが何故か僕達に矛先が向いた。



ダツ

「えぇーシスターこえぇーよ」


ケイト

「えっと! 僕達!カズキさんに助けてもらったんです!」



僕達は声の主に事情を説明した。


先輩冒険者達に置き去りにされてカズキさんに渡されたお守りを使ってカズキさんに助けてもらったことを。


意外にも静かに聞いてくれてよかった。

ダツじゃないけど、シスターみたいな人だ本当に。



「ふーん・・・」


カズキ

「仕事はしっかりしてる、文句ないだろ」


「あんたは黙りなさい、それともっと反省しなさい」


カズキ

「なんでだよ・・・」


「大体あんたが!」



ミニア

「あ!あの! と、とりあえず私達ここから出たいだけなんで、その・・・カズキさんのお力がどうしても必要なんです」


ネーネ

「そうなんです! だから・・・す、少しの間だけでいいので、カズキさんをお借りできませんでしょうか!」


ダツ

「お願いします!あんちゃんの彼女さん!!」


「なぁ!!!??」


「えぇえええ!!???」



ん?


声が増えた・・・?


しかもさっきとはまた違う声質の・・・女の人?



ふとカズキさんを見ると顔を両手で隠していた。


まるでこの世の終わりかのように体を震わせていた。



それから・・・また一悶着あり、僕達が出発したのは30分後だった・・・。






【遺跡ダンジョン】




ダツ

「おりゃぁああああ!!!」



ギイィイィイ!!!





僕達はダンジョンの奥をさらに進むことになった。



そしてひょんなことから頼もしい二人の先生が付いた。



正確に言うと声だけの先生だ。


カズキさんのインカムと呼ばれる機械にはこちらの光景が見えるなんていう昨日が付いてる。


ビデオカメラなんてカズキさんは言っていたけどよくわからなかった。



それで僕達に直接的に指導しながらダンジョンを進むことになった。



教授

「ほら、右! 敵がフリー!」


ミニア

「はい! エアショット!」


教授

「ほら、格闘君がダメージくらうわよ、回復準備」


ネーネ

「はい! ピュアヒーリングスタンバイ!」




ミニアの術技が僕達を攻撃しようとしたモンスターに直撃し倒した。



教授さん。



一番最初にカズキさんと喧嘩していた人だ。


名前を聞いたら「教授」ってみんなから呼ばれてるからそう呼ぶように指示されたから僕達もみんな教授さんと呼ぶようになった。


主に後方のネーネとミニアに指示を出して教えてくれている。



団長

「ダツ君!それを倒したら一回ケイト君の所まで下がって!」


ダツ

「は、はい!!」


団長

「ケイト君は余計な動きが多すぎる、しっかり来る敵だけを見て!」


ケイト

「わかりました!」



そしてインカムにもう一人の女の人、団長さん。


教授さんと同じように、僕達に適格な指示を出してくれる。


名前を聞いた時は。



『私はサナ』


『団長ね』


カズキ

『団長だな』


『うぅー・・・』



ということだった。



基本的に僕とダツの前線の指示をしながらアドバイスをたくさんしてくれる。



団長

「攻撃くるよ、二人とも術技セット」


教授

「前二人が終わったら攻撃術技と回復術技、いいわね」



ケイト ダツ ミニア ネーネ

「「「「はいっ!!!」」」」





お二人の指示は本当に適格だった。


敵のモンスターは明らかに僕達四人よりも強い物だった。


だけど二人の教えと指示をしっかりと守っていると次々とモンスターを倒せていた。



これがお二人の言っていた連携。



パーティーに必要不可欠な物だと一番最初に言われた物。



ネーネはとにかく落ち着いて僕達前衛を見ること。


ミニアは前ばかりでは無く広い視野を持つこと。


ダツは自分を狙っていない敵を攻撃すること。


そして僕は、みんなを信じて敵の注意を引くこと。



団長

「ラストステップ! ブロッカー!」


ケイト

「ディフェンドプロテクション!!」


団長

「アタッカー!」


ダツ

「アイアンフィストォオー!!」




ギィイイィイイイイイイイイイーー!!!





僕が術技で敵の攻撃を弾いて体制を崩したところにダツの術技が直撃しモンスターは口から泡を吐き倒れた。



教授

「逃がしちゃダメよ」


ネーネ

「ライトバインド!」


教授

「しっかり狙って」


ミニア

「エアショット!」




ギィイィィイイイイィイイー!!



ネーネの捕縛術技にミニアの遠距離術技がとどめを刺した。


敵モンスターの身体吹き飛び壁に激突して倒したのだ。




ケイト

「やった・・・?」


ダツ

「勝った・・・よっしゃぁあああー!!!!」


ミニア

「やった! やったぁああー!!」


ネーネ

「凄い・・・私達だけで・・・!」



完全に敵が居なくなった。


僕達4人の完全勝利だ。


ダツはその場で倒れ込み喜びに浸っていた。


ネーネとミニアは二人共抱き合い回っていた。


僕もその場で地面に座り込んだ。



勝った。



でもそれ以上に凄いのが、これだけ戦ってもそこまで疲労を感じなかったことだ。


最初のスケルトンの時なんかよりも何倍も強い敵だったのにも関わらず。



教授

「よくやったわ、10歳にしてはやるわね」


団長

「うん! お疲れ様四人とも!」



ケイト ダツ ミニア ネーネ

「「「「ありがとうございます!」」」」




それもこれも二人の先生のおかげだ。


本当に凄かった。


無理なことを何一つ言わずにしっかりと僕達の出来る範囲で指示出しをしてくれていた。


こんな指示出しなんて初めてだった。


的確に、さらに先読みをしての行動。


無駄を省くこと徹底された。


攻撃の踏み込み方から防御する際の踏ん張り方。


遠距離術技をする際の見極め方、そして回復タイミングの正確さ。



どれを取っても今までの先輩冒険者の人達とはあらゆるところで違った物をたくさん教わった。



カズキ

「はぁ・・・そっちはもう終わってたんだ」


ネーネ

「カズキさん!」



カズキさんが剣を片手に道の先から悠々と歩いてきた。


溜息をついていたがいつもの余裕そうな笑みで僕達の所に戻ってきてくれた。



教授

「遅い」


カズキ

「は? じゃあお前が変われよな」


教授

「なら変わりにあんたエレメタルキーの修理してくれるっていうのね?」


カズキ

「く・・・!」


団長

「あははは、ごめんねみんな・・・」



団長さんが苦笑いをして謝った。


相変わらず教授さんとは仲が悪いのか良いのか。



ミニア

「そう言えば教授! さっきから言ってるエレメタルキーってなんですかー?」



ミニアが手を上げて質問した。


僕も凄く気になっていた。


エレメタルキーと呼ばれる物、恐らくカズキさんが一番最初に僕にお守りとして渡してくれた物。


そしてあの大型モンスター相手に何度も使用していた物だ。



教授

「んーー・・・まぁいいわ、教えてあげる」



悩んでいたが話して。


知りたいと思って今さら気付いたが、難しい言葉は流石にわからないからちょっとだけ後悔していたが、教授さんの話は凄くわかり易かった。



僕達が使っている術技、それは真素を利用して使われる技。


それはいろんな特殊な鍛練や努力があって初めて使える物。

僕達四人も子供の頃から一生懸命頑張ってやっと手に入れた物だ。


それをエレメタルキー、正式名称は属性鍵ゾクセイケンエレメタルキーという物を使うと誰でも使うことが出来るという物だった。



正確には属性鍵の名前の通り各属性を操ることが出来る物みたいだ。


必要に応じて属性を変えて戦うことが出来るそうだ。


だけど、教授さんはこれを日常生活に役立てる為に研究しているという。


何も無い所で簡単に火を起こしたり、水を出したり、電気を出したり、風を起こしたりと。


さっきカズキさんが使っていたのはほぼ完成に近い物だったらしいのだが。



教授

「扱い方が悪いとすぐに真素が根こそぎ無くなって壊れちゃうのよ」



本来なら数秒経てば再利用可能と一つあるだけで便利な物のはずなのだが、カズキさんの力が強すぎてその回復機構分の真素も使ってしまい、壊れてしまったという。



ネーネ

「じゃあ・・・これも」


教授

「それ!!? カズキあんたぁあ!!」


カズキ

「おかげでみんな助けれたんだ、シュ・・・教授さんには感謝しているって」



ネーネが持つ属性鍵を見て教授さんがまた怒りだした。


どうやらこのお守りは最近新しく作った新品だったらしくて、カズキさんが壊しちゃったみたいだ。



カズキ

「持っててくれてありがとうね、修理するから・・・」



カズキさんがお守りをネーネから返してもらおうと手を伸ばした。

だけどネーネは差し出さなかった。


それを見たカズキさんは伸ばした手を止め、降ろした。



カズキ

「ま、一個くらいいいだろう、な!?」


教授

「んんーーーーーーーーーーーーー!!!」


団長

「うん、思い出の品だもんね!」



恐らく団長さんが教授さんの口を塞いでるのだろうか。

インカム越しに暴れている音が鮮明に聞こえる。



ネーネ

「あ、ありがとう・・・ございます!」



ネーネが大事に壊れた属性鍵を触る。


たしかにこれが僕達を救ってくれた大事な思い出の品だ。


今後は僕達四人で大切していこう。



団長

「よーし!みんなー! 次も張り切って頑張って行こーう!」



ケイト ダツ ミニア ネーネ

「「「「おぉおー!!!」」」」




みんなで団長さんの掛声に合わせて右手を上げながら答えた。



その時インカムに新たな声がたくさん聞こえてきた。



「団長!! 見つけたぁああ!!確保ぉおおー!!!」


「だんちょぉおおぉぉおおおおおおおお!!!!」



「教授!!! 居ましたぁああああ!! 納品んんんー!!!」


「きょうじゅうううううううううううう!!!!」





そうして、インカムから声が聞こえなくなった・・・。



カズキ

「あいつら・・・何やってるんだよ・・・」



カズキさんが恥ずかしそうにまた顔を隠していた・・・。







【遺跡ダンジョン 最深部】




僕達はなんとか先へと進めた。


最初は団長さんと教授さんの指示が無くなり不安があった。


だけどカズキさんが指示などはあまりしなかったがたくさんフォローしてくれた。


あの二人から教わった事を思い出すようにとたくさん励まし声掛けをしてくれたおかげで頑張ってこれた。



ケイト

「あ・・・」



また・・・出てきた。


いい思い出のない・・・扉が。


ここが最深部だとわからせる建造物が。



カズキ

「・・・?」



僕を含めみんなが足を止めてしまった。


ついさっき味わったトラウマが蘇っていたのだ。


また・・・。



ポンッ・・・。



頭に・・・手が・・・。



カズキ

「大丈夫だよ、君達は・・・強い」


ケイト

「カズキさん・・・」



いつもの安心する笑顔を向けてくれた。


ダツにも同じように頭に手を乗せてた。



ミニア

「絶対! 絶対離れないでね!」


ネーネ

「頑張りますから! 置いていかないで!」



ネーネとミニアはカズキさんに抱き付いていた。


強く、離れないように、置いていかれないように。




カズキ

「あぁ、約束する。絶対に・・・みんなで帰ろう」




カズキさんの言葉に・・・みんなの心が落ち着いた。


この人が一緒ならきっと大丈夫だ。


あの二人にだってたくさん教えてもらったんだから。



カズキ

「そうだ、お守りじゃないけど・・・おまじない、みんなの武器を貸して」



みんな顔見合わせた。


そしてみんな、カズキさんに武器を渡した。



ダツは腕まで鉄で出来たナックラーを。


ミニアは木で出来た杖を。


ネーネは鉄で出来たロッドを。


僕は剣と盾を。



カズキ

「よし、クリエイトリンク」



カズキさんが並べた僕達の武器に何かの術技をかけた。


その瞬間、僕達の武器が光り出した。


そして光りが収まると武器の形が少し変わっていた。



ダツ

「ん? 何か変わったのかこれ?」


カズキ

「おまじないって言ったろ、変な期待させてごめんね」



みんなが武器を見るが特に何も変わっていないことに少し落胆していた。


でも僕は何となくではあるが、この先の戦いで必要になるかもしれない物をカズキさんに貰った。


そんな気がした・・・。



カズキ

「よし、みんな、あと少しだ・・・と思うから、頑張ろう」



ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「はいっ!!」」」」




そうして・・・僕達は、みんなで扉に手をかけた。


カズキさんも一緒に・・・。






---------------------------------------------------------------------------



【遺跡ダンジョン 大広間】



また大きな部屋だ。


とてつもなく広い。



だけど、一番違う所があった。



ケイト

「水・・・?」



部屋には足首まで浸かるほどの水が部屋の床を浸水させていた。


僕達は少し戸惑ったが、カズキさんが先に入り僕達も後に続いた。



カズキ

「みんな・・・足場をしっかりと見ておくんだ、いいね」


ネーネ

「え・・・足場・・・?」



足場を?


まだ少し暗くてよく見えない。


カズキさんの明かりの術技で照らされればギリギリ見える。


床は特段不思議な所は無かったように見える。


その時、カズキさんが手を横に伸ばし僕達を一度止める。




カズキ

「来るよ・・・」




カズキさんの言葉通り奥から何か大きな物が動く気配を感じた。


その瞬間、部屋中の明かりが灯った。


さっきまで見えなかった足場が照らされていく。



そして目の前には・・・大型の槍を両手に持った半漁人のモンスターが姿を現した。




ギィイイイエエエエエエエエエエ!!!!




凄まじい咆哮が僕達を怯ませる。



カズキ

「いいか、絶対に無理をしないこと。あの二人に教わったことをしっかりと思いだして行動するんだ、いいな?」


ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「はいっ!!」」」」



みんなの気合いは十二分にある。


前回とは違う。


みんなの目つきも違った。




カズキ

「よし・・・いくぞ!!」




ギィイイイエェエエエエエエエエエ!!!!!




カズキさんが一番最初に飛び込む。


僕とダツも遅れないように続く。


その間にミニアの術技が発射され敵にダメージを与えていく。



ケイト

「ダツ・・・いくよ!」


ダツ

「おっしゃぁ! いつでもいいぜ!!」



襲われた通りにまずは敵の攻撃をしっかりと見極める。


僕は攻撃から守るだけじゃなくて敵の攻撃を弾くんだ!



カズキ

「っ! ブロッカー!!」


ケイト

「はい! うおぉおおお!!!」




槍がこちら目掛けて襲いかかってくる。




ボゴオオォッォオオオオオオオオン!!!!




凄い衝撃だ!!


でも、教わった通りに踏ん張る。


手だけじゃなくて身体全身を使って・・・弾く!!



ケイト

「ダツ!」


ダツ

「任せろ!おらぁあああ!!!」



ダツは飛び上がり敵の槍を持つ手に目掛けて一撃を食らわせた。


そう、ダツもしっかりと教えを守っていた。


二撃、三撃じゃない、一回一回の隙を見計らって確実に重い一撃を食らわせていくのだと。


そして隙は・・・僕が作る!!



ケイト

「ブロック! ダツ!」


ダツ

「おっしゃぁ! アイアンフィストォオオー!!!」



再度同じ様に敵の手の甲へと一撃を与えた。


その瞬間与えた手の甲から紫色の血が噴き出した。




ギィイイイイイイイイイイイイイイイィイィィ!!!!




そして同時に怯んだ!



ミニア

「当てるわよ! エアショット!!!」



怯んだ瞬間にミニアの術技が放たれる。


狙う場所は・・・ダツが与えた手の甲だ。



そしてそれは直撃した!




ギィイィィィイイイイィイイイ!?!?!?!??」



直撃した手から更に血を噴き出していた。

攻撃を与えた手はもう血塗れになっていた。



ミニア

「や、やった!」


ダツ

「見たか! 半漁人野郎!!」


カズキ

「気を抜くのはまだ早いぞ!」



空中戦をしていたカズキさんが戻ってきた。


気を抜く僕らに喝を入れる。



そして再びモンスターへと飛んでいった。



ネーネ

「そうだよみんな! 喜ぶのはみんなで倒してからだよ!」


ミニア

「そうだね!」


ダツ

「おっしゃおっしゃ! いくぜ!」


ケイト

「うん!」



再びモンスターへ僕達も走る。


敵はカズキさんに注意が引いていて、僕達の接近には気付いていない。



なら・・・!




ケイト

「みんな!左足狙うよ!」


ネーネ

「わかった!ライトバインド!」



光りの捕縛術技で左脚に大きな輪っかを出現させる。


総攻撃だ!



ミニア

「エアショット!」



ミニアの一撃に続く。



ダツ

「おらぁああああ!!」



ミニアの与えた傷目掛けてダツが一撃を与えすぐに離脱し、僕も同じ場所に連撃を加えた。


先ほどと同じようにモンスターは悲鳴を上げ血を噴き出した。



今回は、それだけじゃなかった。




ドォオオオオオオオオオオオオオオンンッッ!!!!




転倒した!


足への攻撃のタイミングがよかったのか、体制を崩しそのまま倒れた。



ケイト

「よし!」



倒れた敵への追撃はしない。


僕達は一度攻撃の届かない距離まで後退する。



何故なら追撃は・・・。




カズキ

「バンカードセイバーッ!」




カズキさんがしてくれると信じていたから。




ギィイイイイイイイイイイイイイイイイアァアアアアアアアア!!!!




カズキさんの突撃術技がモンスターの胸部に刺さる。


剣を思い切り突き刺し込んでいた。


悲鳴と共にバタバタと暴れ出す。



カズキ

「っ!」



そして一気に剣を抜き取り距離を取った。



まだ倒し切れていない。



やっぱりそう簡単にはいかないか。



だけど、やれる!



僕達は足を引っ張っていない。



僕達四人とカズキさんであの大型モンスターを倒すんだ。


強い高揚感だ。



手に持つ武器に力を入れ、立ち上がった敵へ向かおうとした時だった。



ネーネ

「待ってみんな!!」


ケイト

「っ!?」



ネーネが急に僕達の足を止めた。


一体何が・・・?



ネーネ

「みんな、足場・・・見てあれ!!」




ネーネが指を差す方をみんなが見る。


そこには何かヒレのような・・・物が。


複数動いている。



ミニア

「何あれ・・・!」


ケイト

「まさか・・・」


ネーネ

「うん! 多分カズキさん最初に言っていたの、あれだと思う!」



その正体はすぐに分かった。


複数のヒレがこちらに接近してきた。



キィイイイイイイイイイイイ!!!!!




ケイト

「増援だ!」





さっきまでダンジョンで戦っていたモンスターだ。


今度は槍を片手に武装している。


飛び出したモンスターが襲ってくる。



ケイト

「ブロック!」


ダツ

「このやろぉおおおー!!」



ダツが殴り飛ばしたと同時に後退する。


だけど、すぐにネーネ達後衛と同じポジションまできてしまった。



ネーネ

「駄目! 囲まれてる」


ミニア

「こいつらこんなにいたの!?」



何匹も水中から姿を現してきた。


このモンスターはこんな浅い水でも泳げるのか。

何かしらの術技かそれとも能力なのか。



ダツ

「どうするよ!ケイト!」


ケイト

「・・・っ」


ネーネ

「来る!」



考える暇を与えてはくれなかった。


すぐに波状攻撃が始まった。


一人一人攻撃防いで対処するが、これじゃあ何も出来ない。



ネーネ

「たぁあああ!!」


ダツ

「おらぁ! このぉ!!」



駄目だ、攻撃の手が緩まない。


どうすれば・・・!






カズキ

「思い出せぇえええ!!! 教わったことぉおおお!!!」





カズキさんの声が響いた。



大型モンスターを一人で相手しているのに。





だけど。





おかげで、みんなの顔が変わった。




ミニア

「みんな!あっち!」




ミニアがすぐに方角を示した。


同時に術技を放って敵を吹き飛ばした。


そして、全員その方向へ全力で走った。



ケイト

「ぐぅう!!」



僕が一番後ろで追ってくるモンスターの押し飛ばしながら走る。


一番前にはダツが走り、敵と一撃で吹き飛ばしてく。


それを援護するようにミニアが二番目に走りダツが対処出来ない敵を術技で吹き飛ばす。



ネーネ

「ライトバインド!」



そして僕の前を走るのはネーネだ。


僕のフォロー、追ってくる敵の足止めだ。



ダツ

「みんな!」



ダツが振り返る。


眼前の敵は全て倒した証拠だ。


僕達はいつものポジションに戻すことに成功した。



教えてもらった一つ。


包囲された時の突破方法。


自分よりも強い敵に四方八方囲まれた際には薄い所を一気に駆け抜けろ。



これもあのお二人に教えてもらった戦い方だ。



突破したらすぐに自分達が得意なポジジョンで迎撃をすると。



ケイト

「ディフェンドプロテクション!」



攻撃を仕掛けてくる敵全ての攻撃を弾き防いだ。


同時にダツが僕の頭上を飛び一気に体制を崩した敵に襲いかかる。



ダツ

「アイアンフィスト! うおりやぁあああ!!!」



素早い動きで一撃一撃を大切に敵に攻撃をする。


そしてそれに追い打ちをかけるように。



ミニア

「エアショット! 吹き飛べぇええ!!!」



杖を振り術技を放つ。


ダツが攻撃した敵に追撃をしていく。



ネーネ

「みんな後退だよ! ライトバインド! ピュアヒーリング!」



最後にはネーネが迎撃してくる敵を足止めし回復する。


その間に僕達前線は後退し態勢を立て直す。



ケイト

「よし・・・」



流れは良い。


だけど、敵の数と耐久力が高い。


僕達の攻撃力じゃ時間が掛かり過ぎる。


吹き飛ばしても吹き飛ばしても敵が起き上がってくる。



こればっかりは・・・。




その時、大型モンスターが転倒した大きな音が鳴った瞬間だった。





カズキ

「みんな! 受け取れ!!」



カズキさんが遠くから何かを僕達に投げた。


前回僕達を運んだ術技なのか、綺麗に僕達の手元まで飛んできた。



ケイト

「これは・・・!」


カズキ

「使い方はわかるな!」




属性鍵 エレメタルキーだ!



ネーネ

「で、でも・・・あっ!」



自分達の武器を調べた。


すると何か穴のような場所が出来ていることにみんなが気が付いた。



これがおまじないか!



ダツ

「ありがたく使わせて貰おうぜ!あんちゃん!」


【エレキシング オン】



ミニア

「実話凄く使ってみたかったんだこれ!」


【エレキシング オン】



ネーネ

「よし!」


【エレキシング オン】



ケイト

「ありがとうざいます! カズキさん!」


【エレキシング オン】




全員属性鍵を起動させ武器に差し込み、回した。




【コネクト オープン】

【コネクト オープン】

【コネクト オープン】

【コネクト オープン】




そしてあの時見たカズキさんの剣のように武器に電撃が帯び始めた。


バチバチと音を立てる。


これなら・・・いける!



ケイト

「行くよダツ!」


ダツ

「おっしゃぁああ!!!」



二人で一気に敵集団に飛び込む。



ミニア

「私達も!」


ネーネ

「うん!」



前衛の二人の後を追うように走る。



ケイト

「たぁあああ!!!」



電撃剣で敵にダメージを与えた瞬間敵が感電し一撃で倒せた。


凄い威力だ。



ダツ

「おらぁ!おらぁ! どうしたぁー!」



ダツも凄い勢いで敵を倒していく。


両手の拳が電気を帯び次々と敵を吹き飛ばし倒していった。



ミニア

「そこぉお!」


ネーネ

「いけぇえ!」



ミニアはまさに雷撃を放って一気に複数の敵を倒していた。


そしてネーネもロッドを振るうと複数の雷球を放って僕とダツのフォローをしてくれた。



ネーネ

「は、初めて・・・倒した」


ミニア

「凄い! 私上級術技師にでもなった気分!」



僕とダツのように反永久的に使えるわけではないが、二人の攻撃は本当に凄い。


先輩冒険者の術技師が使っている物と大差ない物を出していた。


しかも詠唱も無く、ただ想って武器を振るうだけで術技が発動している。



ダツ

「ケイト!」


ケイト

「うん! これでラスト!!」



そして最後の敵を僕が倒した。



ケイト

「よし、次は!」


ネーネ

「うん!」



全滅させた喜びの気持ちを抑え、僕達はすぐに視線を変えた。



そう、まだ戦いは終わってない。





ギィイイイイイイイイイイイイイイイイィイイイイイエエアアア!!!




カズキ

「無駄にしぶといな、お前」




そう、あの大型モンスターを倒すまでは!




ケイト

「っ!」




すぐに走る。


みんなも僕に続いて走った。



もう目標は一つだけだから。




カズキ

「ふふ・・・よし」




ガキィィイィィイイイイイイインンッ!!!!





カズキさんが僕達の接近に気付き剣を一振りで槍を弾き飛ばしモンスターを転倒させていた。


その光景を見て、改めて思った。



ケイト

「本当に・・・凄い・・・」


ネーネ

「うん・・・凄くカッコいい」



上空から降りてきたカズキさんは僕達の行く先で着地した。



カズキ

「よく、頑張ったな。これがラストだ・・・行けるねみんな!」



ポーションを四本差し出された。


みんなそれを受け取りすぐに飲み干す。


空瓶を仕舞いすぐにモンスターに目線を向けた。



カズキ

「・・・、凄いな君らは」


ネーネ

「え・・・あれ?」



ネーネの頭を撫で僕等が来た方へ歩いていった。


一体何を・・・。



カズキ

「これから本当のおまじないをしてやる、それで・・・あのブサイクを倒してくるんだ」



まさか、僕達だけで?


確かにカズキさんが散々痛めつけていたからかなり弱ってるように見えるけど・・・。



そうみんなが少し不安がってしまった時だ。



カズキ

「ユニゾンズゲイン・・・!」



カズキさんは目を閉じ剣両手で持った。


すると剣が蒼く光り、綺麗な粒子が同時に僕達に降り注いだ。



ダツ

「なんだ・・・これ!!!」


ミニア

「力が身体の奥から湧いてくる!」


ネーネ

「温かい・・・」


ケイト

「凄い・・・凄すぎる・・・」



カズキさんが力を与えてくれた。


そしてこの属性鍵、あのお二人が教えてくれた戦い方。



これだけあれば・・・勝てる!!




ギィイイイイィィイィッィイイイイイイイ!!!!




僕達が向かおうとした時、モンスターも起き上がりこちらにゆっくりと歩きだしていた。




カズキ

「よーし・・・行けぇ!!!」




ケイト ダツ ネーネ ミニア

「「「「はいっ!!!」」」」




一気に飛び出す!



身体がまるで羽のように軽い!



敵の動きが遅くも感じた。


槍の軌道がわかる!



ケイト

「ブロッ・・・クゥウゥウ!!!!」



ガキィイイイイイイイイイイイン!!!



攻撃を防ぎ精一杯振り払った。


たったそれだけであの巨体の身体が姿勢を崩した。



ダツ

「うひょっぉおおお!!!!」



姿勢を崩したモンスター目掛けダツが飛ぶ・・・敵の顔面まで。




ダツ

「殴りたかったんだよ! そのブサイク顔!!!」





バァアアアアアアアアアアアアアアアアアンンッ!!!!!!




ダツの右ストレートが綺麗に入った。


更に体制を崩す。




ミニア

「この隙は・・・逃さない!!」



ミニアの杖から放たれた雷撃がモンスターの右手を貫いた。


槍を持っている手ごと吹き飛ばし敵の攻撃手段を激減させた。



ネーネ

「このまま倒れて!!」



最後にネーネが足元に大量の雷球で集中攻撃で足払う。


思惑通り倒れた。




ギィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!




更に悲鳴を上げるモンスター。



四人だけであの大型モンスターを転倒させた!



ケイト

「みんな! 最後、一気に行くよ!!!」


ダツ

「待ってたぜ!」


ミニア

「使いたくてうずうずしてたところ!!!」


ネーネ

「術技! だね!」



全員属性鍵に手を伸ばし、一気に回す。




【エレキシング コネクト スタンバイ】

【エレキシング コネクト スタンバイ】

【エレキシング コネクト スタンバイ】

【エレキシング コネクト スタンバイ】




ギィィイィイイイー!!!



巨体が起き上がった途端に飛び上がり襲いかかってくる。



ネーネ

「大丈夫任せて! ライト・・・バインド!!!」



上空に飛ぶモンスター目掛けて術技が放たれる。


ネーネの拘束術技は巨大な輪となり宙で腕と足を拘束しそのままの位置で固定させ輪から電流を食らわせていた。



ケイト

「一気に壁に押し込む! ディフェンドプロテクション!!!」



盾を構え術技を発動させた。


すると僕の目の前には大型モンスターと同じくらいの光りの雷盾が出現した。


それを動きの止まってるモンスターへとぶつけ一気に壁際まで押し込む!


完全に敵の動きを封じ込めた。


僕とネーネの電撃が更にダメージを与えていく。



ミニア

「こんだけ的がデカければ!! エアァアー!! ショッットォオオオオ!!!」



巨大な電撃を帯びた空気砲が放たれた。


ミニアの術技は僕の頭上、モンスターの胸部に直撃し貫通させた。



ダツ

「ラストは貰ったぁあああああーー!!!」



僕よりも更に飛ぶダツ。



また狙うは、モンスターの顔面!



ダツ

「アイアン・・・フィストォオオオオオオオオオー!!!」




全力で振り被ったダツの拳が顔面へと触れた。




その瞬間・・・大型モンスターの顔が電撃と共に吹き飛んだ。




悲鳴を上げる間も無く大型モンスターを倒した。



それを確認して僕とネーネは術技を解除した。




ケイト

「やっ・・・た・・・」


ダツ

「俺達・・・やったんだな・・・」


ミニア

「私達・・・だけで・・・」


ネーネ

「やったんだよ・・・私達の・・・!!」



ケイト ダツ ミニア ネーネ

「「「「勝ちだぁあああああー!!!!!」」」」





溜まりに溜まった喜びを叫びに変えて出した。



ダツ

「うぉおおおおおおおおおお!!!よっしゃぁあああああ!!!」


ケイト

「やったぁああああああ!!!!」


ミニア

「凄いよぉおおお!!!私達凄いよぉおおおお!!」


ネーネ

「ぅ!! やったんだぁあ・・・私達・・・ひくっ! うぅうう!!」



嬉し涙を流すネーネ。


そんなネーネを慰めるように、頭に手を置くカズキさん。



カズキ

「うん・・・よくやった」



いつもの・・・笑顔で。



僕達を見届けてくれた!




僕達は、すぐにカズキさんの下へと向かった。




誰よりも早く・・・褒めて貰いたかった。




そうして・・・僕達の・・・生まれて初めての大型モンスター討伐の幕を閉じたのだった。



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