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好き を 求めた 異世界 物語   作者: 三ツ三
序章   Believe in one step
12/70

第12話 サンニング王国

【フタヤ村 宿屋】


あれから村長に事情を簡単では説明した。


守り神に会い、もう力尽きてしまう現状をしり俺が看取った。

だが、第2の守り神が時期に生まれることを説明すると安心してくれた。


それまで村の警護は冒険者にお願いすることになり、クレエスさんに手配を頼んだ。

その守り神はもう生まれてもう目の前にいるんだが・・・。



レイドラ

「あむっ・・・!あむっ・・・!」



元気にごはんを食べている。

浮遊能力があるみたいで、浮きながら食べてる器用さもあるようだ。



クレエス

「私はこれをどうギルドへ報告するか非常に困っています、どうか御助言を」



少しクレエスさんの機嫌が悪い。

どうやら、こうなるようなら一度相談連絡をしてほしいようだ。


あまりに彼女の想像を超えているが為に事前準備も出来ないのでご立腹。

ということだろう。



カズキ

「神竜って他には?」



クレエス

「いません、少なくとも私達真人の中では神竜とはお伽話の類での存在、神々が存在した世界の生き物です、ですからここでも守り神なる呼称で呼ばれていたのでしょう」




考えればわかることでは、と釘を刺された気分だ。

とは言っても今目の前に存在しているわけだから、みんなが知らないだけで初代みたいに何処かに隠居しているとも考えられる。


実際、初代レイドラも記憶を改ざんさせて自分の存在を隠してたって言ってたし。



クレエス

「仮にまだ他にも存在するような情報をギルドが公開しようものなら、各国は大手を古い神竜探しに勤しむでしょう」



確かにその通りだ。

6つも国があるんだ、初代レイドラのような力一つでパワーバランスは崩れるのは間違いない。



クレエス

「では、申し訳ありませんが次の報告時には上司エイジルトをお呼び致しますのでご了承を」


カズキ

「えっ・・・」




では、と通信を一方的に切られた。

最後さらっと嫌なこと言わなかったか、エイジルトって。


でもいいか流石にクレエスさん一人で判断できる問題じゃない。

それにエイジルトのおっさんが直接話せるなら情報統制も問題ないだろう。



レイドラ

「マイロード・・・」



レイドラがこちらに来た。

飯は食べ終わったようだな。



レイドラ

「我のせいでマイロードに迷惑が掛かっているのはわかっている・・・申し訳ない」




二代目レイドラ。


初代レイドラの記憶をかすかにだが受け継いでいる。

特に俺との戦い、会話、時間を鮮明に覚えているようだ。


マイロードと慕ってくれている。

言葉も初代の真似をしようしているが、上手く使えてない。


単純にあの自信過剰な初代を真似するのは大変だろうと思う。




カズキ

「大丈夫だレイドラ、お前は大きくなることが仕事だいいな?」



レイドラ

「で、でも我は神竜・・・偉大な虚空竜の痛っ!!」




頭をポンポンと叩く。

虚空竜なんて呼ばれてるが見た目はマスコットのように愛くるしい。


そう、今は急ぐ必要はない。

お前の先代は、凄く強く誰よりも輝いていた、生まれて一日も経たないお前がそれに追いつくなんて先代に失礼だ。



ポンッ!ポンッ!



レイドラ

「そ!そんなに叩かない!でください!」


カズキ

「あぁ・・・すまん」



今度は撫でてやった。

物凄く喜んでいるように感じる。


いいな、こうゆうのも。

こいつを育てながら、一緒に強くなる。


追い抜かれないように頑張らないといけない、追い抜くためにも頑張らないといけない。

今はそう考えていないかも知れないが、いつかそう思う日が来るかもしれない。



カズキ

「一緒に頑張ろうな・・・レイドラ」




キョトンとした顔で俺を見る。







それでいい・・・今はまだ・・・・。






-バンカード・セイバーVer2取得-





そう、俺達が付いてる・・・。




---------------------------------------------------------------------------



【フタヤ村 正門前】



ギルドの申請により冒険者達4名が到着していた。

それと共にエイジルトが村に到着した。


直接ってそうゆうことか・・・。

エイジルト曰く顔を直接見ないとお話しできない体質ですので、ということらしい。



エイジルト

「なるほどー、これが報告にあった神竜ですかーでもまー、大丈夫でしょう」



以外にも気軽に応えた。

エイジルトの話しでは、そもそも竜という存在自体が現代では希少であり、みながその正確な姿形を知っているわけではない。

ましてや、そんな大昔の神竜の姿など、古い文献にも残っていない物。


たしかに話を聞いた時は驚きはしたが、話さなければ驚くような話しじゃない。

逆にそういった話は他言無用でお願いするように釘を刺された。



カズキ

「まさかそんな簡単に了承してもらえるとは思わなかった、ってことは本題が別にある。ということでいいんですか?」



エイジルト

「話しが早くて助かりますよデッドアイ」



レイドラの件は確かに大きな事だが、エイジルトの言う通り神竜への不確定要素があまりにも多く神妙性も薄いため過度な危険視不要。

それまでは何となくわかっていた。


だがこの男がこんなところまで足を運ぶ、逆に俺がエイジルトへと赴くことを避けたかった。

人に見られたくない、誰に?冒険者に?真人? いや貴族だろう。



エイジルト

「えぇー想像通り、彼の方々にはあまり知られたくない話です、それをベルデラを守った手枷の英雄が聞いたなんてしたら・・・」


カズキ

「ご託はいいので、手短にお願いします」



冗談だと言い、話しを戻した。



エイジルト

「サンニング王国に不穏な動きがあるとの情報を耳にしました」



~ サンニング王国 ~


俺がいるナイクネス帝国の一番近い隣国。

信仰するは雷鳴の神トール。


神の恩恵があるからこそなのか、国を技術発展は他の国よりも格段に上だということだ。

話しだけだと元の世界の機械が存在するようだ。


その機械を生活のみならず軍事的利用に尽力しているという。

軍事力の行使が必要なものそれは。



戦争だ。



ナイクネス帝国とも何度も戦い今は冷戦が数年続いているとのことだが、時折小規模での戦闘があるようだ。




エイジルト

「大量殺人兵器、彼らは完成を間近にしていると」



殺人兵器。

その名の通りの人を殺す為の物、大量の敵、兵士、人間を殺す為だけに作り出された存在だ。


戦争に勝つ為、国の為、国民の為と忠義を振りかざすもの。



最悪だ。



エイジルト

「どうやら、近々その兵器運用の為ナイクネス領土を攻め入る計画も進行しているとのことです」


カズキ

「戦争か・・・けど、冒険者の俺は何も出来ないはずだ」



冒険者は基本的に国々の争いには関与しない。

そうなっているはずだ、基本的にはモンスター退治の専門家。


確かにその殺人兵器は見過ごせないが、下手な事は出来ない。



エイジルト

「その兵器の動力源は・・・人間です」


カズキ

「っ!?」



動力が人間?

人間使って動かす兵器だと。



エイジルト

「更に言うとサンニング王国はそのことをごく一部の人間しか知りえない情報だと」



つまりはそのことを知らないでサンニング軍は利用しようとしている、ってことか。

なんだその間抜けな話しは。


目の前に強い兵器があれば何も調べずに使用って馬鹿なんじゃないか。

どんなリスクかも考えないで、敵を倒せればそれでいいと。



エイジルト

「話しによれば兵器の動力は希少な物で代えのきかない存在みたいです、どういった物かわかりませんが」



人間を燃料にする動力がそんな馬鹿みたいに量産されて堪るか。

逆にその動力さえ破壊すれば全て決着が付くか。



エイジルト

「彼らはそれを 神の眼-まなこ- と呼んでいるようです」


レイドラ

「っ!?」


カズキ

「眼・・・目ってことか?」



まさか、それって。

ここで見つかるのか? 俺の探し物が。



カズキ

「それって本当に眼なのか、もっと情報はないのか」



代えのない、人の生命を吸い取り、大きな力へと変換する。

俺の勘が告げてる。


ある。

先代レイドラの忘れ形見、何百年も苦しみ続けたそれが。



そこにある。




エイジルト

「・・・、何か思い当たる節があるようですが、まぁいいでしょう。このご依頼承諾して頂けそうで何よりです」




クエストの紙を渡される。


内容も至ってシンプル。


サンニング軍の神の眼を破壊、あるいは機能を停止させる。

調査において、エイジルトが主な責任者として動く。


必要に応じて調査費等も提供する。


なお、他言無用、他者への協力が必要とされる場合は責任者へと報告されたし。



カズキ

「承諾した」



こうしちゃいられない。

すぐにでも旅出る準備をしなくてはならない。



エイジルト

「ではでは、私はこれで、あそうだこれを」



通信結晶石を一つ手渡された。

予備か何かかと思ったが、手元に持った瞬間向こうから声が聞こえた。



サナミ

「あっ!!繋がった!? あ・・・えっと・・・」



この声は・・・。

声は一つじゃない・・・もっと大勢の声が聞こえる。



ナザ

「何やってるんですかーサナミさーん、おーいカズキ聞こえるかー?」


カズキ

「ナザ? どうして?」


フェーチス

「あうん! 冒険者ギルドからのお祝いの品ってことでナザと私とサナミさんとカズキ用の通信結晶を作ってもらったんだ!」



フェーチスの声も聞こえた。

いや、みんな同じところにいるのか。



ナザ

「今日の夕方にサナミさん達騎士団関係がベルデラを出ることになったから今から宴ってわけでな! すげぇー賑わっててよー!」


カズキ

「なんだそれ? 自慢じゃねーか」


ナザ

「ダハハハッ!そうゆうことだ!」



酒でも飲んでいるようなテンションだ。

この様子だと復興はかなり順調に進んでいるようでよかった。


奥から聞こえる街の人達の歓喜の声。

まだまだ復興は時間が掛かるとは思う。

だがそれでも前を向き続け、進む。



そんな人達にまた脅威が近付いている。

下手をすればあの大襲撃以上の事が起きてします可能性がある。




フェーチス

「ナザ!! もういいの!!!」


ナザ

「はぁっ!!! 何すん!!まだ!!」





ナザとフェーチスの声が途絶えた。

だがまだ通信は終わっていない。


一番最初に聞こえた声、まだ話していないあの人が。



サナミ

「も、もういいの・・・かな?アハハッ・・・」


カズキ

「た、多分・・・」



聞こえた。

一番聞きたかった声。



サナミ

「・・・・・・・・」


カズキ

「・・・・・・・・」



言葉が思いつかない。

どうしてもベルデラで別れた時の事を思い出してしまう。


あの時の出来事は一度思い出すと顔が熱くなり、鼓動も激しくなる。

本当にどうすればいいのかわからなくなる。



レイドラ

「マイロード!! 大丈夫ですか!?真素の流れが荒いですよ!!」


カズキ

「え!?あ、えーっと!あっ!!サナミさん紹介します!!新しい仲間のレイドラ!生まれたばかりの竜!」


サナミ

「竜・・・?」


レイドラ

「いえ!我はレイドラ!偉大なる神竜にして虚空を統べrむむむむむむ!!!」



なんでいらん事まで言う!

信じるとは思えないけど、色々と説明するのが大変だ。



カズキ

「今のは・・・気にしないで貰うと助かります」


サナミ

「神竜?、フフフッ・・・さすが、凄いお友達だね?」



完全にからかう気だこの人。

本当にもう・・・。



サナミ

「冗談です冗談、あのねカズキさん・・・この通信結晶せっかくもらったから・・・」



なんだか珍しく歯切れが悪い。



サナミ

「その・・・毎日は無理だと思うけど・・・お手すきの時・・・お話し相手になってもらっても・・・いいですか?」




その言葉にドキッとしてしまった。

完全に豆鉄砲を受けた顔になっていると思う。



サナミ

「駄目・・・かな・・・?」




カズキ

「・・・もちろん、宜しくお願いします」





気のせいか、通信の向こうで同タイミングで歓声が上がったかのようにも聞こえた。

まさか聞いていたあいつら。




-ヘイト・アップVer2取得-




え、どうゆうことミツバ。




エイジルト

「では、私は帰りますので・・・」



カズキ

「えぇ!? あっ・・・え、お疲れ様です」



それからというもの、今すぐに出発したい気持ちもあった。


ただ、今この瞬間にしかないこと・・・そんな言い訳で足を止めてもいいかなと思った。


通信越しではあるが宴に参加したのだった。






------------------------------------------------------------------------------


【サンニング王国 国境線】



国境線。

今俺が立っているところはナイクネス帝国の領土。


そして目の前には大きな壁。

門を潜るとそこから先はサンニング王国、俺がこれから敵対する領土ということになる。

考えてみると俺って帝国のスパイみたいなことをするのか。


だとしたら気を引き締めないとな。

一度大きく深呼吸をs。


ドゴッォ!!


???

「邪魔っ・・・」


カズキ

「おぇ!!」



後ろから蹴り飛ばされた。



カズキ

「いっっ・・・何すんだよ」


???

「通路の邪魔」



俺を吹っ飛ばしたのは黒い服装に身を包んだ金髪のツインテールの幼女?。

だが髪の長さが異常だ、というより浮いてる。


荷物は身の丈以上のトランクが一つ、それも浮いてる。



カズキ

「って・・・誰もいねぇ・・・じゃん」



背後を確認したが、その幼女に続いてる者はいなかった。

今この国境線には俺と彼女しかいない。



レイドラ

「なんて無礼な娘! マイロードを蹴飛ばむむむむむむむ!!!!」


カズキ

「だから出てくるなっての」



レイドラをフードの中へと押し込む。

国境を超えるまで我慢してほしかったのだが、やはりまだ聞き分けは良くないか。



???

「へぇー? 面白ペットを飼ってるじゃない」



ほーら、絡まれた。

絶対に絡んじゃいけない人種だと本能が察していたんだが。




レイドラ

「我をペット呼ばわりだと!! 我はレイドラ!!偉大なる神竜むむむむむむ!!!」


???

「へえー神竜なの・・・」




更に状況が悪くなる・・・。

ここは・・・。



カズキ

「あっ!!あんなところにUFOが!! アクセルムーヴ」



ヒョイーーーーーン・・・。




???

「ふーーん、面白い子じゃない」








完全に不審者みたいな感じになった。

これから俺達は喧嘩ふっかけに行くってのに、一体どうして。



レイドラ

「あんな小娘やってしまえば良いのですよマイロード」


カズキ

「あのな・・・レイドラ、今から俺達は先代の眼を取り返しにいく。わかるな?」


レイドラ

「で、ですがマイロード・・・」



少し涙目になってしまってる。

ちょっと怒りすぎたか。



カズキ

「いいから、それまでは俺の言うことを聞くいいな?わかった?」


レイドラ

「むぅ・・・仰せのもままに」



よしよし、頭を撫でくり回す。

世話の掛かるやつだ全く・・・。


見れば少し落ち込みも無くなってるな。

少しずつ学んでくれればそれでいい。













「通行書は?」



カズキ

「・・・・・・ん?」



あれ?

これまた・・・あれ?



「冒険者なら国境を超える際にはギルドに申請を出しているはずだが?」



レイドラに少しずつ学べと言った。

そうだぞーレイドラー少しずつ学ぶんだ。



「プレートも見たこと無い色をしている、貴様本当に冒険者か?」



見習いですけどね・・・。



???

「お先に失礼・・・」



さっきの金髪幼女。

一枚の紙を手渡す。



「これはこれは博士!お疲れ様です!」



???

「フッ・・・御苦労様・・・」



有無を言わさず通っていった。

博士? 偉そうなのは顔だけじゃn。



カズキ

「ぶへぇ!!」



石が飛んできた。

なんてやつだ、心でも読んだのか。


というか、そんなことよりこの状況を何とかしなくては。

選択肢は、強行突破、隠密突破、引き返してギルドに申請。


この辺が妥当。

ギルドに申請はこの門番の話だと2~3日掛かるというからかなり厳しいと思う。

というかエイジルトのおっさんわざと教えなかったな、責任逃れするつもりで。


だとすると・・・ん?


門番の奥・・・さっきの博士がトランクに座り足を組み・・・。



ニヤァ・・・ッ!



こいつ、楽しんでやがる。

俺がどう突破するのか楽しんで見てやがる。



「どうしたお前?」


カズキ

「え、あ、いや別に・・・」



駄目だ駄目だ。

冷静になれ俺、あんなのに動揺してはいけない。



???

「すぅーー・・・ごくり・・・」



ニヤァ・・・ッ!




ティーセットまで出してめっちゃ寛いでる!!!

なんなんだよさっきからあの顔はよう!

腹立つ!!!!



レイドラ

「マイロード・・・」


カズキ

「ぐっ・・・」



レイドラが心配そうな声を出す。

主のピンチに何も出来ない無力さを訴える声だ。

大丈夫だ、心配なんてするんじゃない。



一番安全かつ早急にこの事態を脱し国境を超える方法がある。



カズキ

「ぐぅうううううううううう!!!!」



しゃがみ込む。



カズキ

「んんんんんんんんんんん!!!」



両手を地面に付ける。



カズキ

「博士・・・すみませんでした・・・」


「ん?なんか言ったか?」



門番にすら聞こえてない。

少し顔上げ、博士とやらの顔を見る。



???

「んーーーーー???」



片耳に横に手を置いてる。

聞こえないジェスチャー。


もっと大きな声をご所望か。



カズキ

「博士!すみませんでした!」



もはや門番が関係ない存在になっている。

流石にこれで届いた?



???

「すぅーー・・・ごくり・・・」



なんか紙切れ見ながらお茶飲んでる。

こ、このガキ・・・!!!!



カズキ

「す、すみませんでした博士!!!!!」



もう聞こえないとは言わせないぞ。

門番も何故か察したのか、何も言わなくなった。



???

「ふわぁあーー・・・」



欠伸・・・だと・・・。

まさかこいつ、これ以上を所望しているだと。



レイドラ

「マイロード、一体先ほどから何を・・・」


カズキ

「くぅうぅぅう!!」



レイドラの疑いの声が痛い。

いいか、よく見ておけこれが大人のやることだ。


だが真似はしないでくれな。



カズキ

「私が!!!通行所を無くし!!あまつさえ博士のご期待にそぐえなかったこと!!!深く!!深く!!反省致します!!!なのでどうか!!どうか!!お許しくださいませぇぇええ!!!」




誠心誠意の謝罪。

うわぁ・・・元の世界で2、3回やった似たシチュエーションと言葉だこれ。




-エール・デスペルVer2取得-





全てを察してくれてるのはミツバだけだ、くぅぅ・・・。








---------------------------------------------------------------------------



【サンニング王国 荒野安全地帯】



門番には俺が助手だということ。

さっきまでのは俺へのしつけということで話しが通り無事に王国内へと入った。



???

「フッ・・・それで見返りは、何をしてくれるのかしら?」



なんで正座させられているんだ。

成り行きといえば成り行きなのだが。


幼女博士のおかげで入れたわけだが、はいさよならとはいかない。

この人は門番の様子からしてもそこそこの有名人ぽいし。



ここで下手に逆らうより満足させて終わらせる。

口だけ上司の対抗策でいこう。



???

「あら? だんまりを決め込む気かしら? 私はそれはそれでいいのよ?」



何がいいんだ。



???

「そうね・・・うん、いいわ別にもう行っても」



おや?

意外にあっさりしてる、やっぱり子供ということか。


つまらないおもちゃはすぐに手放す、良くない子だ

だが、今回はそれの方が都合がいいもう会うこともないだろうしな。


さてさてと立ち上がろうとした。




『私が!!!通行所を無くし!!あまつさえ博士のご期待にそぐえなかったこと!!!深く!!深く!!反省致します!!!なのでどうか!!どうか!!お許しくださいませぇぇええ!!!』




ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?。

録音機かな?



???

「宛先は第5近衛騎士団・・・と、題名はそうね・・・手枷の英雄 夜の営みは英雄にあらず。完璧ね」



カズキ

「はぁあ!!!? ちょっ!!何!!」




???

ニヤァ・・・ッ!





完全に・・・してやられた。



完敗だ・・・。





-オブジェクト・リカバーVer2取得-






アハハハッ人間関係はオブジェクトじゃないんだぞミツバハハハハッ。

涙が止まらない。






???

「まあ、冗談はここまでしていいわ、一つだけ聞かせてくれたら解放してあげる」




一つ?

信じられない。



カズキ

「内容による・・・」



警戒に警戒はしておかなくては。

録音機なんて使われた日には最悪だ。



???

「あの録音石は私の私物だから怖がらなくても大丈夫よ、それよりもその子」



レイドラのことを言っているんだろう。

最悪ごまかしきる方向でいくしかない。



カズキ

「あぁー!この子昨日モンスターに襲われてた子供で自分は神竜の」


???

「・・・・・・」



真剣な顔付き。

からかっていたさっきまでの顔とは違う。


本当に知りたい事のある真剣な瞳。



カズキ

「・・・こいつを知ってどうしたいんだ?」


???

「どうしたい? そうね、償い・・・かしらね」



空気がガラリと変わった。

まるで何か懐かしむように・・・。



レイドラ

「・・・・・・」



ヒョコンッ・・・。



カズキ

「あ、おい・・・」



姿を出すと、幼女の顔下まで近付き、頬を触れる。



レイドラ

「マリリア・・・なの?」


???

「え・・・?」



レイドラの言葉に驚愕していた。

マリリア?この子の名前か?


レイドラが知っているとすると、先代の記憶。

先代からの引き継がれた断片の記憶。



???

「ううん・・・」



レイドラをそっと抱きかかえ胸元へと近づける。



シュリー

「私はシュリー・・・マリリアは私のおばあちゃん・・・」



身体が小刻みに震えている。

泣いている・・・?




レイドラ

「そうなのか、マリリアに似た綺麗な髪だね」


シュリー

「っ!!? どう・・・して・・・?」


レイドラ

「ん? 先代が君のおばあちゃん?をそう褒めてた、我もそう思った」




先代の記憶は確かに今のレイドラの記憶ではない。

だが、今感じた気持ちは本物だ。




シュリー

「お願いを・・・聞いてもいい?」


レイドラ

「うん!」


シュリー

「名前を・・・教えて」


レイドラ

「いいよ、我の名は、レイドラ  

偉大なる神竜にして虚空を統べる二代目 

マイロードカズキに付き従う最高最強になる、虚空竜だよ」




シュリー

「虚空竜・・・ありがとう・・・」





---------------------------------------------------------------------



【ドライズ荒野 街道中 野営】


レイドラ

「すぅー・・・すぴぃー・・・すぅー・・・すぴぃー・・・」


あれからレイドラは覚えている限りの昔話を、シュリーという幼女の膝の上で語り明かした。

それで疲れてしまったのかそのまま眠りについてしまった。



シュリー・マリリア・シュベンザー


サンニング王国の真素学者だという。


主に世界中を回り真素の流れや真素の根源の探索と研究をしているという。


彼女曰く、探索と研究、つまり探究は全ての生きる物のテーマだそうだ。



そしてその探究の目的の一つに神竜がいたそうだ。

その神竜の探究の為にシュリーは・・・。



カズキ

「吸血鬼?」


シュリー

「そう・・・普通の真人よりも長く強い命を授かって長い年月を使って世界を探求する、おばあ様の受け売りだけどね」


カズキ

「ということは元は真人だったのか?」


シュリー

「えぇそう、でもどうやって吸血鬼になったかはまた今度ね」



軽くあしらわれた。

かなり気になるところではあるが仕方ない。



だが冷静に考えてみると、シュリーの祖母が初代レイドラに会ったことがあるってことは、相当大昔。

そしてその孫に当たるシュリーh。



バキッッ!!


カズキ

「っっい!!!」


シュリー

「そこまでにしなさい、小僧」



この物言いそうとうだな・・・。



話しを戻すと、その祖母の語り継がれた伝承などをシュリーの母とシュリーは長い年月探究していたが、吸血鬼の道を選ばなかったシュリーの母は娘を置いて真人、人間の最後を送ったようだ。



シュリーはそれからも一人で探究を続けた。



そして見つけ出した、神竜の手掛かりを。



シュリー

「それが・・・神の眼よ」


カズキ

「なにっ・・・」



神の眼。


サンニング王国の隠された遺跡にそれは見つけられた。


それは光り輝き、見ているだけで生気を吸い取られてしまうほどの物だったという。


王国はそれを無事に回収する事に成功。

すぐさま研究へと入った。


もちろん第1発見者であるシュリーが研究の第1人者として参加していた。


多くのことが判明していった。

真素の流れ、真素が全ての人間に平等に分け与えられていること。


現代に比べて大昔は真素に満ち溢れていた。

おとぎ話ではない大昔の神々の伝承に信憑性が生まれ始めていた。


これからもっともっと、色々なことが大昔に置き忘れてきてしまった物を取り戻すことが出来る。

シュリー含め学者達は活気に満ち溢れていたそうだ。


カズキ

「・・・・・・」



複雑な気分だ。

確かに普通に考えれば未知との遭遇による文明開化というのはよくある話しであり、そうして人は進化をし進み続けている。


だが、それは・・・一匹の竜の犠牲に成り立っているもの。



それを俺は知っている。









シュリー

「そんな・・・ある日よ」



シュリーの話しは急展開を迎えていた。

世界の人々の為の研究が、いつしか戦争の道具の発明という形で展開され始めた。


シュリーは一人必死に抵抗した。


シュリー

『待って下さい!この研究は・・・!』



人を傷付ける為の物じゃない。

そんな事の為に研究を続けていた訳ではない。



『シュベンザー博士、これは国王陛下直々の命です、聞き分けを』



シュリー

『そんな・・・私は・・・』



私がこの眼を見つけたから。

探究の先の答えがこれ・・・?


地位も名声も権力もこの一件で確かに手に入れた。

けどそんな物の為に手にしたのではない。


人間の顔が怖く感じた。


「これでサンニング王国は安泰だ!」


「これさえあれば敵を討ち滅ぼせます!」


「戦争の勝利だ!」


「サンニング王国万歳!!」



みな・・・世界の探究を求めて研究していたと思っていた。


思い上がりだった、そうあの眼を自分が見つけて思いあがっていた。

人はこんなにも愚かだと、忘れてしまっていた。



私は・・・浅はかだった・・・。













シュリー

「そして・・・私は一人神の眼からの研究を背に逃げ、近いうちにその研究は大量殺人兵器として華々しいデビューを飾るみたいよ?」


つまらなさそうに紅茶を飲みながら答えたシュリー。


シュリーが兵器開発の発端。


だが彼女はそんな気が微塵もなかったことは見てわかる。



カズキ

「償い・・・確かそう言ったよな?」



レイドラの事を知りたいと、そう言った時の彼女の瞳は今でも覚えている。

償い・・・ここまで話しを聞いて納得がいった。



カズキ

「なら・・・これからどうするんだ?」


シュリー

「そうね・・・この子」



膝の上で寝るレイドラを撫でる。

起きる気配もなく、撫でる度に喜んでいるようにも思える。



シュリー

「昔の私なら、あなたから奪い取ってでもこの子を自分の物にするわ」



たしかにやりかねない。

レイドラの存在価値を知っている数少ない人物。



シュリー

「けど、もう浅はかなことはしないわ。 逆にこの子が存在するってわかってやる気が上がったわ」



シュリーは笑ってそう答えた。

だがシュリーのような、レイドラの存在価値を理解してこちらに敵意を向けてくる輩が出てくる可能性が非常に高いことにもなるのか。


そうなると、俺一人で戦えるものなのか・・・。



レイドラ

「んん? ふわぁぁ・・・マイロド?」



キョロキョロと俺を探す。

まるで途中起きてしまった赤ん坊みたいだ。

いや、赤ん坊だったか。


カズキ

「ほら、レイドラ、こっちにいるぞ」


レイドラ

「ぅうん? マイロード・・・」


フラフラと浮遊で俺のフードの中まで入った。

そこの中が気に入ったのか、特等席だな。


ふふふっ、と笑みを浮かんでしまった。



シュリー

「・・・ちっ!」



凄い顔で舌打ちをした。

隠す気もないのか。



カズキ

「・・・シュリーだっけか、君になら話していいと思うから話すが」


シュリー

「その子に関する話し以外は聞く気がないわよ」


カズキ

「君が判断してくれればそれでいい」



もしかしたら、力になってくれるかもしれない。

上手くいけばお互いいい関係を築けるかもしれない。


これはその為の一歩。




カズキ

「俺とレイドラは、神の眼 を取り返しにきたんだ」




シュリー

「・・・・・・・・・」



まるで察していたかのような反応だ。

俺は話しを続けた。



先代の虚空竜と俺の出会い。


戦い。


お互いの分かち合い。


そして呪いの存在。


助ける時の記憶。


右目を奪われ、呪いを掛けられ永遠に苦しみ続けたこと。



最後には輝かしい最後を迎え、このフードで寝ている二代目へと引き継がれたことを。




シュリー

「そう・・・やっぱり・・・」



神の眼とはシュリーが名付けた物ではないらしい。

どうやら仮説でこの眼は今もなお生きている生物とまだ繋がっていると考えていたとのことだ。



そう語る口は、最初に出会った時よりも弱々しかった。

自分が研究をするだけで先代を苦しませていた。


知らなかったとは言えない。

仮説ではもうわかっていたのに、止めれなかった。

それこそ、戦争の道具になってしまい止める必要があった。


もう止める術はない、むしろ自分は止める資格ない。



カズキ

「・・・というわけで、どうかな?」



右手を出す。



カズキ

「取り戻すまで、協力してくれないか?」


シュリー

「協力って・・・サンニングにたてつけと?」



それもそうだ。


だが彼女はもうわかっているのだろう。



カズキ

「だとしても・・・俺はあれを取り戻したい」


シュリー

「いくらあれが非合法とはいえ、あなたわかってるの?」



カズキ

「それでも先代虚空竜の力が利用され人々を脅かそうとしているのは見過ごせない」



シュリーの話しを聞いて心が滾った。

先代の力が悪意で汚された。


これは仮設だが、恐らくそれが原因で力の減衰が始まった。


シュリーの思いも踏みにじり、使われる内容が人を殺す為だけの兵器。


何処まで純粋な奴らをコケにすれば気がすむ。


ただ虚空の空を愛した竜と。


大昔の偉大さを探求したシュリーの。



二人の気持ちを、これ以上汚れる前に終わらせる。




シュリー

「本気みたいね・・・」




立ち上がった。




シュリー

「事件が終わったらレイドラをたくさん借りるから、そのつもりでいなさいね」




出した右手を握りしめてくれた。




カズキ

「それは、レイドラ次第だ」




絶対に終わらせる、俺達で。



俺達・・・。







-ペアーズ・シェアVer2取得-








4人で。



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