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Rabbit物語  作者: のん
07章
68/70

8. 滅び始めたセカイ

あ、おひさしぶりでーす。


ゴメンナサイ、めちゃ放置してましたね、ハイ。



突然ひびいたのは地面が崩れ落ちる音。



地の底の怪物が出した声のように、全てを揺らす。



息もできないほど衝撃な揺れ。



みんなが目を見開いて建物から落ちてゆく。



ひとり、ひとり、またひとり。



命が散ってゆく。



なにもできない、視界がゆがむ。





「……ゆいッ」





不協和音がひびく、あたし……?



だれかが必死にあたしの名を叫ぶ。



イッタイこの一瞬に何がオコッタの?





なんで、なんでこんなに残酷な光景を見せ付けるの?






「ゆい……ッオマエは………みんなを…、救うんじゃなかったのかッぁッ」






誰の声だったか、それは幼い頃から聞いていた音色。



おしえてよお父さん、今のあたしに何ができるの?



子供で、なにもできないあたしに出来ることがあるの?




ひとり、ひとり、またひとりと。



命が散ってゆく。




その中には大切な人もいる。





目の前で大切な人が奪われてゆく。




あたしは、唇をかみ締めることしかできない。






「サラッ待ってサラッしぬなぁぁぁぁぁ」






ケイ君……が叫ぶ。え、サラちゃん?サラちゃんがどうしたの?



サラちゃんはほら、そこで笑ってるんzy……。





「サラァァァァ」





ハッハハ?嘘じゃん。


サラちゃん、生きてないじゃん。なんだよ……これ。


なんで、なんでナンデナンデ。


だってさっきまで、笑ってたじゃん。


楽しそうに、笑ってたじゃん。




ほんの5分の間に




すべてが散った。




「……さ、ら?」



「サラが……死んだ」



「死んだ、死んだ、シンダしんだサラが、シンダ?」





狂々



狂々



狂々





「イヤd……オレモ……しぬ」




人はときに狂う。


数分前正常に動いていた脳は一瞬の出来事でドロドロに溶け、壊れてゆく。


なにもかもが異常になる。


この広いセカイ、実は……本当はセマイ。




「待てケイッ!やめろッ死ぬな!しぬなシヌナ!」


「うるさいッサラサラサラさら」




赤い目、ケイ君はすでに人間を離れている。



あたしも、涼も、まいも、全員がぜんいん、狂っている。





「ゆいッしっかりするんだ!オマエが泣いてどうするッ」





それでもお父さんだけ、叫び続ける泣かずに、ただただ。




さけぶ。





「あ、たし……やだ、サラちゃん、……死なないでよ、え?ナンデシナナイでよ」





「しっかりしろよゆいッ」





涼?



肩が揺れる、空間がゆれているよりも以前に、彼があたしを揺らしている。





「にげ……にげなきゃ……、みん、な……にげなきゃ、はやくッ逃げようッ!」




一刻もはやく、このセカイから。




ワンダーランドから逃げなきゃ。




じゃなきゃ……みんなみんな、死んでしまう。






ご報告です。


Rabbit物語は70話で完結します。


そうすると、あと2話ですね。


よろしくおねがいします。

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