表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】「もう会うこともあるまい」と手紙で私を捨てた元婚約者様へ。あなたが食べたそのお菓子、毒よりおそろしい「真実」が入っていました  作者: 佐倉美羽
或る婚約破棄の顛末〈血の聖夜事件〉

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/22

拝啓 四月十六日 アンジールへ

 桜の便りが次々と届く頃となりましたが、あなたは本当に大丈夫ですか。こうして手紙を読んでいるだけで、母は胸がざわついて落ち着きません。

 家の務めが重いこと、四大貴族に婿入りした立場で気を張らねばならないこと、それくらいは母にも分かっています。


 けれどね、アンジール。

 どれほど立派な家名も、あなたの身体の代わりにはなりません。

 夜に幻聴が聞こえるなどと、そんなことを平然と書いてくるほど、あなたはもう無理を重ねすぎています。それは気合の問題ではありません。心も身体も、きちんと休めと訴えているのです。


 お願いです。しばらく政務から離れなさい。倒れてからでは遅いのですよ。事情をきちんと話せば、ロメロ夫人も理解してくださるはずです。

 理解されないのなら、それはあなた一人で抱えるべきことではありません。


 アンジール。

 母はここにいます。

 あなたが帰る家は、今も、これからも、ちゃんとあります。どんな立場になろうと、どれほど疲れ果てていようと、あなたは誇り高いヴァルツ家の息子なのですから。


 どうか、これ以上ひとりで耐えようとしないでください。返事はいりません。まずは休みなさい。


 敬具

 エカテリーナ・ヴァルツ

 追伸

 ライラさんのことを悪く言うのはおよしなさい。あの子は、あなたを案じてくれている数少ない人でしょう。母は、あなたがその優しさを踏みにじる子に育てた覚えはありません。


 ※検閲済み、破棄


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ