表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】「もう会うこともあるまい」と手紙で私を捨てた元婚約者様へ。あなたが食べたそのお菓子、毒よりおそろしい「真実」が入っていました  作者: 佐倉美羽
CASE1:或る兄妹の秘密〈灰色の狼の謎〉

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/59

拝啓 5月18日 ライラ=ロ=ノクタリカ 殿へ 2/3

 さて、今回の出来事でお話しておかなければならないことが、僕とルイとの関係です。実を言うと、僕は顧客を獲得するために娼館で営業をしていました。母も黙認しています。貴族のご令嬢にするお話ではないと思いますが、こうでもしないと女手一つで宝石商はやっていけません。そこは、どうか目をつむってください。


 僕が娼館で営業をしている時に出会ったのが男娼のルイです。年も近かったので、仲良くなるにはそう時間はかかりませんでした。その娼館は劇団と兼任をしておりまして、昼間は演劇で娼婦や男娼を宣伝し、そして夜には赤色の提灯をともしていました。ルイは人気のある男娼でしたが、いつも『俺は芝居一本でやっていきたい』と辞めたがっていました。しかし、ルイには彼の母が残した莫大な借金がある。おいそれと止められる立場ではなかったんです。


 そこで、僕はルイと契約することにしました。ルイを庭師としてP4RKER宝飾店で雇い、彼の客を呼び込んでお得意様になってもらう。そして、その売り上げの一部をルイに支払う。そういった契約です。嬉しい誤算だったのは、ルイは非常に面倒見がよく、アンナの良き友になってくれたことでした。ルイも妹が出来たようだとアンナを大切にしてくれた。そこにマールさんも加わってくれたのも僥倖でした。


 娼館に出入りしていると、嫌でも娼婦や男娼たちの噂が耳に入ります。高級店ですので、客も爵位持ちの貴族やそのご夫人たちです。どれだけ女の子をモノ扱い出来たか。どれだけ尊厳を踏みにじることが出来たのか。それが、彼らにとっての栄光でした。心底軽蔑しました。奴らは人間ではないとまで思ったこともあります。でも、僕は宝石商で、彼らに宝石を売ることが出来る。一矢報いることが出来る。我ながら歪んだ正義感だと思いますが、僕は一層、営業と商売にのめり込みました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ