19/25
拝啓 3月30日 灰色の狼 さまへ
愛しい人。
あの夜、あなた様が去ってからわたくしの感じている胸の苦しさを知らせるために、この手紙を書きます。あの夢のような夜から今日までの間、わたくしが普段過ごしていた2週間よりも、ずっと長く感じられるようになりました。あなたの優しさと、私の愛が故だと思います。そうでなければ、こんなにも短い期間でわたくしを苦しめることはあり得ないでしょう。しかし、こうして筆を執っている間は、わたくしの心はあなた様に向かっているので、胸の苦しみは和らいでいるように思います。
あの夜、不安で立ち尽くしていたわたくしに声をかけてくださった思い出には、今もとても慰められています。その喜びと、またお会いしたいと気持ちとともに、こうして短い手紙を書いているのです。愛しい人の腕の中にいたいと願っています。どうか、あなた様のことをもっと知ることができますように。そして、その願いは、これからもずっとあり続けるでしょう。
かしこ
宝石の子猫 より




