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拝啓 4月1日 宝石の子猫 殿へ
愛する人。
日が高くなればなるほど,太陽は大地から遠くなり,それでもなお熱くなります。
僕の愛も同じです。僕たちは互いに離れているけれど,
それでも,少なくとも僕の側では,その熱が減ることはありません。
貴女の側でも同じであることを願っています。
あの夜のことは僕も度々思い返します。僕が会場に入ったとき,
すでに貴女にはブル―ゾイサイトのような輝きを感じておりました。
きっと僕と貴女は出会う運命だったのでしょう。
僕はとある屋敷で使用人をしています。
あの場所にもご主人のほんの遊び心で放り込まれたという状況でした。
それでも,こうして貴女と出会えたことにこの上ない喜びを感じています。
今は仕事が忙しくて会うことはできませんが,いつか貴女の元へご挨拶に伺います。
離れていてもあなたの愛が減ることがありませんように。
敬具
灰色の狼より
※タイプライターで書かれている。




