Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #05 改
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #05
目が覚める 先ほどまでと同じ場所 箇所 天井 凄惨というものが頭の上まで残るベッドの上
ここでどんな悲惨な出来事が起こったのか…そんなことは知らないが、ただひとつ いえること
このゲームは死に戻らなければならない そうしないと先に進めない やられないでクリアすることはできない
+知恵を使え 観察せよ 生き残る方法はいくつもある
そんなキャッチフレーズが嘘のように、生き残れない
目の前のあらゆる物事を信用してはいけない 現実と同じように……
手を伸ばし、右足に引っかかっているスプリングの端を外す このせいで右足が残り、ベッドから転倒する
ゆっくりと 音を立てないように 床へと降り立つ
入り口に直行する ベッドをどかそうと無理に押す 足が滑る 力をこめていくとやがて、高い嫌な音を立ててベッドが動き出した
入り口、入ってすぐの横 そこに空いたベッドのスペースへと 高く軋むレールの音を響かせて それがなにかをおびき寄せることに気を配ることもせずに 圧し続ける やがて、ドアへと至ることができるぐらいそこにできるスペース
ドアノブに手をかける 回す 当たり前のように空回りするドアノブ 押しても引いてもびくともしない
鍵がかかっている
「ぐあっ」
次の瞬間 髪の毛を掴まれ、無理に後ろへと引き倒された 仰向けに寝転がされる 隣人に乗りかかられた いつのまにか背後に立っていた隣の入院患者 無慈悲に 不愛想に 乱食いの歯を見せて、口を大きく開けると、オレの顔へと噛み付いた ここにそんなに肉はないが…頭蓋骨に隣人の歯が当たり、簡単に、嫌な音を立てて、かみ砕かれた ここの骨は固く厚い…それなのに、骨は脆い粉菓子のように砕かれて、持ってかれた 顔の筋肉繊維が引きちぎられる感覚 噛み切った肉と骨を咀嚼もせずに飲み込む隣人…消化に悪くないか? と思う間もなく、また噛みつかれた 生暖かい血が耳横から襟首へ滴り落ちていく
「ぐぅわああああああぁぁぁ」
なぜか起き上がらせられる 正面に向き合い…首横へと噛み付かれる 頸動脈を喰いちぎられ、肉を持っていかれる 噴水のように、鮮血が吹き出し、オレと入院患者を染め上げていく それは天井から滴る血の雫とは異なって、すぐには消えていかない 流れゆかない 身体にまとわりついて、贖罪の薫りを発して、オレと隣人を染め上げていく
なすすべなく、オレは喰われ続けた…抵抗しなかったわけではない ただ、抗わなかった 隣人はオレを再度倒すと、今度は柔らかな腹部に噛み付いて、まるで自分の腹部の腹いせのように、そこを引きちぎった 裂けた腹の内部から、横隔膜に覆われ収まっていた内臓が、腸自身の圧力でもって顔を覗かせる それを掴むと…無理に引きずり出し、途中で引き裂いて、隣人は夢中で喰いはじめた 身体の内部から無理矢理、内臓を引きずり出される 生きたまま喰われる 無我夢中にうまそうに喰う隣人 そんな状態なのにオレにはまだ息がある 気を失わない これぐらいで人はまだ死なないが…普通なら気絶する そんな救済さえもない 生きたまま食われていく 意識が飛ばないまま…オレはオレが喰われていくところを見せられる
いつの間にかオレが見ている映像は、オレの上からの、隣人が上に乗り、腹をまさぐるようなものへと変わっていた ここからではこの隣人の性別は分からないが…ゲームと同じなら女性のはずだった
+PredingDead




