Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #145
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #145
ナースセンター ナースステーションと構造は一緒 背後の棚には紙のカルテが並び カウンターには座り心地が廃れたスツール、なにも入ってないダストボックス、金庫が隠されているように下に置かれ…そこが荒らされている いや…カルテが床に、まるで大きな地震でも来たかのように落ちて散乱し、ばら撒かれていた これでは…『輸血液の在庫確認』というファイルがどれかわからない
そのファイルはクリアに必要 ファイル自体ではない ファイルにある数字がだ
在庫確認票の下 そこに4桁の数字が烙印 普通に読んでいると間違いなく読み飛ばす 書類の通し番号でもあるかのように小さく押され、絶対に、どこかの扉を開けるような暗証番号には見えないように誤魔化されている そしてこの数値はゲーム開始ごとに変更される厄介なシステムの上にあった…RIVEN-MIST2の最期の暗証番号と同じように
この番号 地下の冷蔵保管庫の扉に使う 保管庫に入れないと屋上に行けない 『輸血用血液』は冷凍保存されていて、それを溶かして、エレベーター内にぶちまけることで、エレベーターは屋上へと行けるようになる…この為にもエレベーターは開放しなければいけない 屋上には燭台 燭台はクリアに絶対必要
ナースセンターはある意味、かなり重要 それなのにそんな雰囲気はまるでない ナースステーションと同じに作られているため、ここは飛ばす、読むことはない、調べることもない、という思い込みが発生する 勝手にそう思うとどこにも行けずに、永久に迷わされて…嫌になって止めることになる ヒントはどこにもない
カウンターの下の金庫 これも、しゃがむ、で見つける…そこも開けられている この中には…3階1番奥のE-304の鍵と銃の弾が10発 これがない いや弾は残っている 肝心の鍵がない
304の鍵 これがないのはまずい マッチが手に入らない すぐにはいらないが、それがない E304の扉は1回 出るごとに自動的に鍵がかかる 何度も行き来する…最低2回 キムがこの部屋でリドルを終わらせてくれたのなら問題はないが…それは希望ですらない あいつは4階から降りてきた…この状況になって3階からでした、はない マッチはジュディのライターで代用できるが…手段はいくつもあった方がいい
銃は院長が持つ 銃弾もすぐには不要 同盟国は銃社会 身を守る術があるのなら持っておくべきだ なにより威力が高い 普通の.38口径だが…ゲーム内では頼りになる唯一の遠距離武器
「ふう……」
散乱したカルテの山を眺める やや平たい、それでもエレベストに匹敵する厄介さを持つここから、たった一枚の紙を見つけ出すのはムリだ 時間がかかりすぎる この状態でも時間フラグは進む…いや待てよ?
そこで気づく
誰か…たとえば、NPCが来れば良い…それで元に戻るのでは?
そんな甘い考え あの嫌らしい眼鏡の医師がここに来れば…それならオレが来る前に直しておいてくれ、とも思う ゲーム的には主人公がいないと場面は進まない 儚い希望…縋るな これは教訓
縋るのなら確かなものにせよ ランダムとカオスとフィーリングは間違わないが、確実にズレる ズレたら外れる 願いが、叶わない、のではなくて、叶うはずの望みがズレたため、叶っていないように見えるだけ それでも……
ナースセンターに身を隠す 完全に潜れる場所はない カウンターの下に入り込める隙間…当然、見つかるが 扉すぐ脇の下 そこにスツールを引いて身を伏せる…これも動いた 何ごとも行ってみるものだう 丸いパイプ椅子は金属製ですこし重く、持ちあげるという感覚では危うさが残る
………
来ない 暇だが…もう慣れた 時間だけはある…フラグは経つがそれはいい もう少し待ってみる
……………
来ない…ムリだな スマホも待ち合わせるための装置も何もない状況 出会う方が難しい 時間の無駄だったが…少し休めた 椅子を引いてカウンターから這い出る 椅子を持ち運ぶのは難しそうだ…ナースセンターを出て、ホールを横切って東棟へと向かおうとした時……
ガチャ ガチャガチャガチャガチャ……
!?
西棟への扉 そこが不自然に動いた このドアの前には車椅子やストレッチャー そんなものが置かれ、物理的に塞がれている × はない…扉が開かないのか、確かめるようにドアノブが何度も揺れ動いた……




