屋上
教室を出ると 廊下の窓から 外を眺めてる渚くんが 見えます。
(あっ!渚くん)
振り返り 満足そうな 笑顔をココロちゃんに見せると 握りしめた拳を 親指だけ立てて 体の前に突き出し 誇らしそうに
「やれるじゃん!」
と、喜んでいました。
ココロちゃんは 少し照れて うつ向きながらも はにかんだ 笑顔で
「うん!」
と、答え 恥ずかしさのせいか 早歩きで 通り抜け
屋上へと 向かいました。
屋上に着くと 一気に力が抜けたのか ペタんと その場に 座り込んでしまい 手のひらで 心臓の前の服を握りしめ
「ふ〜」
と、深く息をはきながら
(まだ、ドキドキしてる......あんな事 言ったのも初めてだから...は〜......なんだったのかな今まで......)
そんな事を 思いながら ココロちゃんは 空を見上げて 胸いっぱいに 気持ちのいい 空気を吸い込んで ゆっくりと体全体を 冷たいコンクリートに
身を任せ 大の字になって 空を眺めました......時間を考えず ただただ この時を過ごす......
ふと、気づくと 隣には渚くんも 大の字になって
空を眺めていました。
(渚くん!)
「何黄昏てんだよ......」
なんだか ココロちゃんは この光景が おかしくて
「ぷっ!」
と、吹き出して 笑ってしまいます。
そして、ほんの少し 自分の思いを 口にしました。
「ねぇ渚くん...私ね......今まで どうしたら友達って できるんだろうって 思ってたの...
へへ...バカでしょう!みんなの顔色 伺ったり 嫌われないように......いつも 笑顔を作ったりして...でも......クラスのみんなを見て これが友達なのかな?...なんて...よく分からなくて
今も 分からないけど......無理はしたくないなーって思う 無理に付き合うのが 友達だとは思わない......ただ無理しないと 友達にはなれないのかなって......寂しいよね そういうの...」
大の字に 寝てた渚くんは 勢いよく 起き上がると
「俺は 悪魔だから 友達って言うのは 分からないけど......相手が こいつと話したいとか
一緒にいたいとか 遊びたいとか......思ったら 向こうからくるんじゃねーの......多分...俺や兄貴がお前の前に 現れた あの時も......一緒に遊んだ
あの頃も 友達になりたいとか なろうとか そんなんじゃなくて 思いのまま 行動した...それだけだよ......まー よく分かんねぇけど そうゆう事なんじゃねぇの」
(やっぱり 渚くんは スゴイ人だね...ありがとう)
ココロちゃんは 心が少し 軽くなった そんな気がして 嬉しそうに 微笑んでいました。




