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もう一人の守護神⑤

 シェリーが目を瞑り、気を入れ始めた。背中側に空気が集まっている。室内の温度が下がって行くのが分かる。シェリーが目を見開いた。

『これが、黒のオーラよ。』

全身から、オーラが出ている。以前、俺が見たものもこれだ。その時は紫色に見えたが、改めてよく見ると、紫色より暗く、ドス黒い。

『このオーラは特別なのよ。魔界でも、このオーラを出すものは数名しかいません。このオーラには、敵を寄せ付けない力があるから、あの魔界の主、ルシファでさえ、私には近づけないの。』

『そのオーラを身につけている人の共通点は何なのでしょうか。』

『チッチッチッ。人ではないわ。人間にこのオーラは無理よ。そうだ、ちひろちゃん、オーラ出してみて。』

『はあああああ、、、はああ!』

俺は言われた通り、オーラを出した。

『わお、黄金のオーラだわ。そうかあ、確かヒロさんも黄金だったわ。黄金のオーラは、通常のオーラとは違って、特別なのよ。神のオーラと呼ばれていて、最上級、これ以上のものはないわ。ちひろちゃん、何か違う色のオーラを出せる?』

『赤なら簡単に出せるけど、それでいい?』

『いいわ、出してみて。』

『はあああああ、はああ!』

俺は、赤のオーラを出した。すると、そのオーラがシェリーのオーラに吸い寄せられて行く。あっという間に、黒のオーラに吸収されてしまった。

『分かったかしら。これが黒のオーラの正体。様々な色のオーラを吸収するから、黒色になるってこと。ブラックホールに例えたら分かりやすいかな。』

『相手のオーラを奪ってしまうわけね。それでは、迂闊に近づけない。オーラを吸収したシェリーさんは、どんどん強くなるってこと。』

『そういうことね。だけど、黄金のオーラは別物。エネルギーが強すぎて、私のキャパシティを超えているのよ。もしも、吸収したなら、その時点で燃え尽きてしまうはずだわ。ちひろちゃんや、阿修羅大王が私に会えるのは、黄金のオーラを身につけているからよ。』

恐ろしい女である。カレン・ヨハンソンなど、絶対に会わせるわけにはいかないな。彼女のオレンジ色のオーラなど、一瞬で食い尽くされてしまうだろう。

『シェリーさんと同じ黒のオーラを身に纏った敵がいるの。その仲間たちが、私や私の仲間の暗殺を企てていて、実際、一人の行方が分からなくなってるの。』

『さっきも言ったけど、人間界の者ではないわよ。魔界の者なら私が知ってるのけど、ちひろちゃんたちに手出しはしてないはず。だから、別世界の者だわ。何か他に情報はないの。』

『ひとつだけある。その人は、女性で、かぐや姫と呼ばれています。』

それを聞いて、シェリーは、再び目を瞑った。

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