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神川私塾の恋愛システム:不動の覚悟と美少女の告白  作者: ling


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人間観察部の奇妙な入部

人物:小林歩

魅力:5

対象外


現実のゲームだけあって、美貌には極めて厳しい。

渡辺徹はパネルを閉じ、部活棟の下の掲示板まで歩いていった。


「四月二十五日金曜日、吹奏楽部が講堂で演奏会を開催いたします。教職員並びに生徒の皆様のご来場を心よりお待ちしております!!!」


「写真部、モデル急募!撮影料無料!!!」


「文芸部、部誌原稿募集中!!!直接文芸部まで持参、もしくはメールにてご投稿ください。メールアドレス:******」


渡辺徹はこうした活動のチラシを飛ばし、まだ部員を募集している部活を探した。


「青春を燃やし、心身を鍛えよう。陸上部、君の加入を待っている!」


「サッカー部、待ってるぞ!!!こっそり教えよう。可愛らしい女性マネージャーがいるぞ!!!」


「吹奏楽部、チューバ奏者二名募集。男子優先。楽器経験不問!本部の目標は東京大会。ただ部活に所属するだけの方は、時間を無駄にしないでください!」


掲示板の情報から判断するに、吹奏楽部は間違いなく向上心に溢れた熱血な部活だ。


夜明け四時の東京都、夕暮れの中の孤独な練習、競技場での歓喜や後悔、悔し涙。渡辺徹は彼らの未来をすでに目に浮かべていた。


聞けばこそ、これこそ青春らしい姿に思える。


惜しむらく、渡辺徹は田舎の生まれながら体力には全く恵まれず、楽器の重々しさに耐えられたとしても、一曲まともに吹けるかどうか、いや、音すら出せるかどうかも怪しかった。


足手まといになるだけなので、遠慮することにした。


「人間観察部、部員募集中。

活動内容:人間観察

活動時間:随時

部員条件:物静か、交流を好まない者、早退習慣のある者優先」


配布された生徒手帳を見たことがなく、手帳第五篇第三章にある部活設立に関する規定を知らないが、渡辺徹はこの人間観察部がいかなる理念にも適合していないと断言できた。


もしかして同好会なのだろうか。

同好会とは、活動教室こそあれど部活設立の基準に達せず、生徒会からの交付金もなく、ただ情熱だけで運営する「民間組織」のことだ。


とりあえず見に行こう。空想ばかりでは何事も成し遂げられない。


渡辺徹は振り返る際にちらりと目をやり、人間観察部の階数と教室番号を記憶に刻んだ。


昼時の部活棟は人が少ない。だが三階を通過する際、階段口から某教室の騒ぐ声が漏れてきた。


部活棟の五階、最奥の隅が人間観察部の活動教室だ。


渡辺徹は三度ドアをノックし、中から「どうぞ」という声が聞こえてから扉を開けて入った。


教室は広々としているが、活動できるスペースは極めて狭かった。四方には段ボール箱、予備の机や椅子、戸棚、さらには色あせた地球儀まで積み上げられている。


残されたスペースには長机が置かれ、スペースを節約するため長机の一端は壁にぴったりとくっついている。


一人の少女が長机の最も窓際の席に座り、何かに集中して書き留めていた。彼女の手元には、食べ終わってきちんと片付けられた弁当箱が置かれている。


「人間観察部ですか?」渡辺徹が問いかけた。


「はい」少女は頭を上げることなく書き続けている。


「同好会ですか?それとも正式な部活ですか?」


「部活です」


「早退は可能ですか?」


「可能です」


「今から入部できますか?」


相手が頭を上げた。この時、ずっと会話を続けていた二人は、ついに互いの顔を見つめ合った。


少女は白いワイシャツに春用のベージュのカーディガンを羽織り、襟元のリボンは他の女子生徒のようにだらしなく結ばれておらず、極めて整っていた。


白いレースのカーテンの隙間から風に乗って舞い込む桜の花びらのように美しい顔立ち。肩まで届く黒髪は光沢に溢れ、渡辺徹は数学の授業で折れた0.5ミリの鉛筆芯を思い出した。


腰は細く、胸の膨らみは小さめだ。


ほぼ無意識に、渡辺徹は探知機を使用した。


人物:清野凛

知力:8

魅力:9

体力:3

情報:様々な人間を観察しているが、自身はこの行為にそれほど興味がない。ただ心から打ち込めることが見つからないだけ。嘘つきが嫌い、おしゃべりが嫌い。

攻略可能


渡辺徹の心には驚きが走った。


自身の魅力は8に過ぎないが、テレビのタレントを除けば、現実生活で自分より容姿の優れた男性にはまだ出会っていない。交友関係が狭いことも関係しているが。


この清野凛という少女には、人間が持ちうる限りに近い美貌が備わっていた。


「この学校で、こうしてじっと私を見つめる男子は初めて見たわ」清野凛は口角を僅かに上げたが、笑みなど微塵もなく、軽蔑と嘲笑だけがにじんでいる。


それでもなお、彼女の桜色の小さな唇は見る者の心を和ませた。


「失礼しました」渡辺徹はパネル越しの視線を外し、真っすぐに彼女を見つめた。


願いを聞いてもらう以上、褒め言葉を口にするのが当然だという考えから、彼は続けた。「清野さんのように美しい方は初めて見ました。思わず見惚れてしまいました」


この言葉を聞き、清野凛は顎に手を当て、物思いに耽った。


渡辺徹は「清野さんの美貌は噂に聞いていました」という言い訳を口元に用意し、部活の手続きがこれほど早く済むなら、このまま図書館で仮眠を取るか、直接小泉先生に報告に行くか、と考えていた。


「あなた、男性が好きなの?」


「え……何だと?」渡辺徹は言葉を飲み込み、驚きを込めて目の前の少女を見つめた。


腐女子なのか?


いわゆる人間観察部とは、実際には全校の男子を分析し、心中でカップリングを組み、観察しながら精神的な充足感を得る場所なのだろうか。


清野凛は渡辺徹の表情を無視し、口調を強めた。「答えなさい」


「好きではありません」渡辺徹は答えた。


少女は再び沈思に耽った。前回よりもずっと長い時間が過ぎた。特に予定もなかったが、渡辺徹は待機に時間を浪費する気にはなれなかった。


「早退が可能なのであれば、今すぐ入部したいと思います」と口を開いた。


人間観察部が腐女子の巣窟か、誰と誰を組ませるのかなど、彼には全く関係ない。どうせ早退するのだから、入部はただの名目に過ぎない。


「いいわ」清野凛は平常の表情を取り戻して頷いた。「あなたは嘘をつく男だけど、観察する価値はある。とりあえず入部を許可する。これが入部届です」


「本当に男性は好きではありません」この点だけは、誰にでも覚えていてほしかった。


清野凛は渡辺徹への興味を失い、ペンを持って再び書き始めた。「早退は構わない。ただし部活活動には参加しなさい。あと毎週金曜日に一度部屋に来ること。長時間は取らせないから安心して」


「部活活動とは?」


「現在は文芸部への投稿作。締め切りは今週の金曜日の放課後までよ」


「これが人間観察と何の関係があるのですか。それに文章を書くのは苦手です」


清野凛は頭も上げず、冷ややかに一言吐き出した。「文章が苦手なら、退部届を書けばいい」


まだ入部すらしていないのに……渡辺徹は手元の白紙の入部届を見つめた。


まあ、採用される必要はないのだから、暇な時に適当に書けば済む話だ。他の部活に入って貴重な二時間を無駄にするよりはずっとましだ。


渡辺徹は入部届に記入し、清野凛がまだ集中して書いているのを確認すると、机の上に置いて活動教室を後にした。


彼は直に図書館へ向かい、仮眠は取らないことにした。


「すみません、文芸部の過去の部誌はありますか?」渡辺徹はその日の当番図書委員に低い声で問いかけた。


「少々お待ちください。調べてみます」


「ありがとうございます」


程なくして、図書委員はパソコンから視線を外した。「D区、左から二番目の本棚の一番下の段です」


渡辺徹は再度お礼を言った。


部誌は数多く、毎年一冊発行している伝統があるらしい。


渡辺徹は適当にめくり、先輩が新入生を観察した文章を見つけ、全体の構成を把握した後、それを真似て新入生が先輩を観察した文章を一編書き上げた。


このままでは到底提出できない。文芸部の募集要項をちらりと見ただけだが、文字数が必要以上に多かった。


文章に華やかで深奥な言葉を埋め込み、未来を憧憬し、過去を偲ぶ俳句を二句ほど挿し込まなければならない。


頭の中で構想を整理していくと、渡辺徹には眠気が訪れた。振り返って図書館の壁に掛かる古時計を見ると、午後の最初の授業まであと三十分。部誌を脇に寄せ、机に突っ伏して昼寝を始めた。


投稿が採用されるかどうか、部誌に掲載されるかどうかについて、彼は期待もなければ気にも留めていなかった。


四月下旬の暖かな春風が、時折しっかりと閉じられていない部誌のページの端で渡辺徹の頬をなぞる。そのたびに彼はより心地よい姿勢に寝返りを打った。

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