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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.03~赤竜討伐編~
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ライカvsグレイヴッツ#01

「もう目標を見つけることができてもいいはずだけど、誰からも伝令がないな。一体どうなっているんだ。共に行動をしていた騎士たちも姿が見えなくなってしまった」


 カイオルは一人森の中を彷徨っていた。


 共に行動していた騎士たちもいつの間にやら、姿が見えなくなってしまった。


 全てこの幻惑の霧の影響である。


「だからといって、誰かの声が聞こえるわけでもなく物音もしない…か。これはただの霧ではないようだな。もしそうだとするのであれば」


 カイオルは目を閉じ一つ呼吸をする。


 その後ゆっくり目を開く。


「鬼眼」


 カイオルの眼に鬼の魔力が宿り変化する。


「うん、やはりこの霧には魔力が含まれていたか。鬼の眼なら魔力の流れを見ることが出来る」


 辺りを見渡し様子を伺う。


「あちらから強い魔力が感じ取れるな。いってみるか」


 再び森の中を進み始める。


 カイオルが向かう先では、ライカとグレイヴッツの攻防が激しく行われていた。


「竜帝と称され崇められたライカの実力もこんなものか」


 2人がぶつかりあう度に空気が震える。


 基本的に近接での戦いだ。


「アンタみたいな奴に言われたくないわ。それも同族殺しをする奴にね」


「考えが古いな。なぜ竜族が殺し合うことでお互いの力を得ることが出来るのか、考えたことがあるか?」


「考えたくもない」


「種族として強い者を生み出し種を守るためさ。ライカ、お前も忘れたとは言わせない」


「なんのこと?」


「とぼけるつもりか?」


 グレイヴッツがライカを弾き飛ばし、炎弾を飛ばし追撃を仕掛ける。


 それに対し、ライカは地面を殴り壁を作り出し防ぎ、反撃として風の刃を仕掛ける。


 それを綺麗にグレイヴッツは捌いていく。


 見た感じでは実力は互角だ。


「私はアンタとは違って護る側」


「その手は多くのドラゴンの血に染まっているぞ?」


「寝言は寝ていいなよ」


「…本当に覚えていないのか?」


 グレイヴッツの表情が明らかに怒りに変わる。


「先代の仕業か? なぜいつもライカだけを特別に扱う?」


「何言ってるの」


「俺も同じアークドラゴンだぞ。ライカが先天性だから? たったそれだけの理由で全てが許されるのか? ミストセルラルの奴らも、何かあればいつもライカを優先していた」


「何を言ってるのか全く分からないけど、戦いの最中だよ!」


 一瞬の間で距離を詰め攻撃を仕掛けるライカ。


 しかし、グレイヴッツはそれを片手で防ぎライカを捕まえる。

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