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【夕刊シチ】デイリー両晋南北朝  作者: ヘツポツ斎
【〇四月】三六五年〇八月~三九四年〇三月

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112/127

【20日 383年08月】尸填淝水

【383年08月】

資治通鑑原文8924文字(16/365位)


【登場人物】

・メインキャスト

 3/4-慕容垂-5/3

 3/15-苻堅-4/22

 3/26-謝安-4/22

 3/29-謝玄-4/25

 4/7-拓跋珪-5/17

・準メインキャスト

 3/17-姚萇-5/1

 3/24-呂光-5/7

 4/3-慕容徳-5/13

 4/9-桓玄-5/11


【あらまし】

 前秦軍、淝水の河畔にて大敗。この出来事はこれまで曲がりなりにも華北を統一していた前秦の国体を完膚なきまでに叩き割り、更には東晋にも政情不安をもたらしました。すなわち、ここに五胡十六国最終章が開幕するのです。



【できごと】


 苻堅は出征前、「我らが馬鞭を投げれば川すら埋められよう」と豪語していましたが、実際に川を埋めたのは自軍兵らの死体でした。歴史に燦然と残るレベルの大惨敗。それが、淝水の戦い。


 まず、これを書いておきましょう。通俗本の言う百万対八万は、ガセです。百万とは苻堅が対晋戦略全体に動員した数で、蜀の姚萇、襄陽の慕容垂、先鋒軍の苻融、そして苻堅本軍及び涼州よりの後続軍、全てを含んだ数。ならば晋側にも桓沖の十万、そして蜀に充てる軍までもカウントせねば公平ではありません。そうした諸々を割り引いて、淝水で対峙したのは、良くて三十万対八万です。……十分やばいですね?


 苻堅の南侵に対し、謝安は謝石を総大将、謝玄を先発隊として動かします。そして謝玄は前哨戦で五万の先遣隊を五千で破り、淝水へ。謝石は前哨戦で破れて出遅れます。両軍は淮水の支流である淝水を挟んで対峙、謝玄が渡河を開始したところで苻堅はより晋軍を殲滅させやすいよう、わずかに軍を下げようとしました。すると、ここで前秦軍の将として連れられていた朱序が叫びます。


「苻堅が破れたぞ!」


 戦いで死者が最も出るのは、どのタイミングでしょうか。激突時ではありません、追撃時です。これまで書いてきたとおり、前秦軍、別に天下統一のビジョンを共有していたわけでもありません。朱序の叫びを受けて総崩れとなった前秦軍のズタボロぶりについては、題にも書いた通り、死体が川を埋めるほどのものでした。そしてこの戦いの結果、苻融が戦死。苻堅はその身を矢に晒されつつも、なんとか長安に逃れます。しかし間もなくして慕容垂と姚萇が離反。さらに慕容暐の弟である慕容沖が晋陽、つまり長安の喉元で決起しました。


 淝水は悪夢の大敗というより、緩みかけたタガが決壊するきっかけ、と呼ぶべきものでした。そしてこれは晋にも同じことが言えます。大敵を斥けた直後桓沖が死亡、大功を挙げたはずの謝安もまた司馬道子による讒言を受け、孝武帝の信頼を失います。


 五胡十六国、最終幕に突入です。

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