39
錬金レベルは100を超えた。
流れの薬師から珍しい薬草を買ったり、たまたま倒した魔獣がとある村の仇で感謝されてアイテムを貰ったり、木の根っこに躓いてころんだら苔むした祠につっこみ、それを綺麗に掃除したらアイテムが出現したり、隠居していた老錬金術師から貴重なレシピを譲り受けたりと、イベントや隠しアイテムをゲットしていく。もちろん、店売りしていて買えるものもどんどん買っておく。図鑑が埋まれば満足。
途中シオンやローズさんとも何度かダンジョンですれ違ったりもした。みんな元気そうだった。
多分、最後の地になると思う。
おどろおどろしい最果ての地、ドラゴンが住むと噂されているところ。
最後はドラゴンか。ありがちだけど、ゲームにおいて、いないと寂しいドラゴン。
とうとうお目見え。カッコいい。
倒すのはいつもの「えいっ」で終わる。
さすがドラゴン、途中でMP回復薬何度か飲んだし、オートの時間も長い。
でも、終わった。
「ドラゴンの鱗」「ドラゴンの血」「龍玉」「ドラゴンソード」んー。賢者の石の材料の「ドラゴンハート」が出てない。こっから周回か。やっぱりそうだよね。簡単には終わらない。
ということで、ドラゴン倒すこと7回。
念願の「ドラゴンハート」を手に入れた。これで材料は全部揃った。
さぁ行こう。
「ギルド長、お元気ですか?」
「ああ、いつも元気だ。どうした?今日はいつも以上におどおどしているが。何かあったか。」
「ええ、多分、今日で終わりです。長かった。幸せだったわたしのボーナスステージが。」
「そうか、アイテム図鑑埋まったか。」
「今から、ギルド長の前で、最後の錬金、賢者の石作ります。材料は3回分ぐらいあるから絶対完成します。」
「おお。わかった。マキノが作るのを見させてもらうわ。」
「見ていて下さい。最後の錬金を。」
全部の材料は持っている。心を込めて願う。強く強く願う。賢者の石を。わたしは青い石のバージョンが好きなので、青い石であることを願う。
そして浮かび上がるように出現する青い石。
わたしのアイテム図鑑が光出す。ホロだホロ。ぴかぴか。
とうとうコンプリート。
「約1年かかったが、思ったより早かったし、ソロでよく達成したな。おめでとう。」
「これもギルド長のフォローのお陰です。1年間ありがとうございました。」
「いや、マキノの執念?強い望みがあったからだと思うぞ。」
「確かに図鑑のコンプリート達成できて凄い満足感があります。でも、それ以上にこの不思議な世界で人と関わることが面倒でも苦しいものでもないことを知って最後まで頑張れました。」
「マキノは人と関わるの苦手だったものな。よく頑張ったな。マキノがこの世界のアイテムをひとりでもコンプリートできることを証明してくれた。ありがとう。いいテスターだったよ。」
「はい。楽しかったです。1年間のボーナスステージ。このゲームのテスターに選ばれて本当に良かったです。あ。わたしの体も光ってきましたね。」
「ああ、そろそろお別れだな。マキノ、俺も楽しかったぞ。お前と一緒にこの世界で楽しめた。マキノは1年前の時間軸に無事に戻れると思うから安心しな。記憶を残すかどうかは上の方が、アクセスしてくると思う。まぁなんかわからないけど、たぶん大丈夫だ。」
「ええ、ありがとうございました。ギルド長。お元気で。うん、ギルド長、向こうで待っていてくださいー。」
「マキノも元気でなー。」




