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魔法陣で町まで飛んで、いつもどおり他の人に気づかれないように気配を消してギルド長室へ侵入する。
「お。戻ってきたのか?」
いつもどおりギルド長がソファに座っている。この人わたしがいない間、何の仕事しているんだろうか?少し疑問に思う。
慣れてきたので無言でタブレットを手渡すと、ギルド長も慣れた手つきで操作している。
『レベル52 職業空欄
HP26700/26700
MP14400/28000
武器なし 防具 旅人の服
魔法 風魔法レベル43 水魔法レベル43 土魔法レベル43 火魔法レベル43 錬金レベル56』
「マキノが2週間もダンジョン潜ったんだ。そうだよな。これぐらいレベルアップするよな…。
マキノ、マキノの冒険レベルって、かなりのもんになってきたぞ。マキノはギルドの依頼を1個も受けていないからわからないだろうけど、マキノのレベルだと、この町の依頼のトップクラスも全部受けることができるな。
まぁマキノは受けないんだろうけど、マキノががんばってくれたら、いろいろ依頼が片付くなっと思うと、ちょっと思うところもあるな。」
「ギルド長、わたしギルドの依頼受けた方がいいんでしょうか。ついそれについては興味がないのでギルドの依頼存在自体忘れてしまうんですけど。」
「いや。ここでのマキノの目的は図鑑を埋めるというだけなので、やりたくないことを強制させる仕事はない。マキノが心赴くままにやりたいようにやるっていうのがテストの依頼だ。」
「そこは本当感謝しています。好きなことだけさせていただいて毎日充実して楽しいです。」
「それは本当に良かった。あ、マキノ、今、図鑑確認しているんだが、シークレットページこれ追加されているな。うわ、マキノ、四大精霊王召喚できたのか。」
「なんか、魔法使ったら登場されました。」
「あ、あれ?魔法レベル40同時レベルアップという条件縛りのシークレットだよね。あれで本当に召喚できる奴がいるなんてな、初めて聞いたわ。
マキノおまえやっぱりすごいわ。何の知識もなく、会ったのなら、あやつらにびっくりしただろう。あれは驚く、ちゃんと存在しているんだろうけど、どうなっているのか未だによくわからん。」
「よくわからないのであれば、精霊王の方々、お呼びしましょうか?」
「い。いや止めろ!呼ぶな、奴らを!!!」
「へ?そんなに嫌がるだなんて、ギルド長、かなり親しいお知り合いですか?」
「頼む、詮索しないでくれ。過去にまぁ色々とな。」
「わかりました。そんなにギルド長が嫌がられるであれば、切り札として取っておきます。」
「マ、マキノ~。」
「ギルド長、冗談はさておき、前回の報告の時にお話しましたが、今日は町で必要なものを売ったり買ったりした後、明日は西のアーバンの砂漠を目指しますが、ギルド長本当に一緒について来られるのですか?」
「おおお。行くぞ。やっぱり一度マキノの戦い方は見ておきたい。砂漠に行くなら、防塵マントと編み上げブーツは絶対必要だぞ。あと、防塵マスクと防塵眼鏡もあった方が絶対楽だからな。」
「わかりました。それらを今日この後買っておきます。」
「マキノ、今日の宿はどうするんだ?」
「町の外れに「テント」を張る予定です。この町周辺の夜だけしか取れないアイテムを採取していきたいので。」
「相変わらずだな。無理するなよ。じゃ、明日、準備が出来たらギルドで集合な。とりあえず俺とマキノでチーム編成しておくわ。」
「ギルド長、冒険者さんなんですか?」
「ああ。これでも、とりあえずひととおり何でもできるんだよ。」
「わかりました。明日、準備ができたらここに来ますね。」
「俺もそれまでに準備しておくわ。じゃあよろしく。」
ソロ専門の自分が、誰かとともに行動することを面倒だと思っていないのに気付く。
ギルド長とだと気兼ねしなくて良いからなのか、面倒どころか、ちょっと楽しみでもある。
なんだろう、今まであった大人の中で一番と言っていいぐらい緩いのに、仕事はできて、何聞いても丁寧に教えてくれていつも頼りになる。声質なんだろうか聞いていると落ち着く。
絶対自分は否定されないと思わせてくれるような器の大きさが感じられて心地よい。変な人だけど、ここまで一緒にいて楽だと思う人は初めてで、明日から一緒に行くのが楽しみになる。本当にこの人は自分に合うのか、ちょっと徹底して見極めたいと思ったりもしている。自分がこんなに他人に興味も持つのも初めてなのかもしれない。




