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「ローズがもう少し粘るかなと思っていたわ。マキノ勿体なかったよね。わたくしたちに詰め寄られても常に冷静で、その場でできる最善の方法をさらりと押し付けがましくなく提供できて、あの若さであの錬金術のレベルの高さ。パーティに入ってくれたらうちの戦力の底上げに絶対になったのに。残念。」


 中ボスを倒してセーフポイントで登録した後、地上に帰還してギルドに向かう途中だった、いつもなら1つ目的が達成できて興奮状態気味なのに、今回は3人ともさっきであったマキノの印象が強すぎた。


「ミントの言うことももっともだと思っているのよ。確かに、マキノがうちに入ってくれたらレベル上がったと思ったけど、あの人の性格じゃあそこでぐいぐいいっちゃうと絶対逃げられてしまうのがわかったのよ。あれは押しちゃダメだって。」


「ああ。確かに押してはダメなタイプだったね。気が弱くて押し切られてしまうのではなく、頑ななところのある職人さん系の雰囲気だった。」


「でも、まだ諦めてはいないのよ。錬金術のレベルはともかく、二人とも忘れていない?マキノ、あのダンジョンの10階にたった一人で衣類の汚れ1つなく怪我もなくいたのよ。


 そしてあの場で、わたしたちのネックレス3個と護符を4つ連続で作り出すことにためらいが無かったぐらいにMPが残っていた。わたしたちのネックレス、ダンジョン出てから確認したわよね。


 高位のダンジョンでレアドロップするしかないレベルのもので売値20万するようなものだって。あれと同等品を7個連続錬金できるってどれだけなんだと思ったわ。10階までMP使っていないわけないのに。


 わたしたちのレベルでさえ、MPは途中ダンジョンで回復願えないから、なるべく使わないように打撃攻撃中心であそこまで言ってぎりぎり中ボス戦に挑んだというのに、マキノあの時点であれだけMPが残っていて、まだ中ボスに挑めるぐらい残っていたっていうことが脅威なのよ。」


「「あっ!!」」


「そうだった。あれだけのものを錬金するのならそれなりのMP使うよね。わたしやっとたどり着いた10階の中ボス戦を前の緊張していたのとネックレス手に入れて浮き足立っていたから見落としていたわ。確かにMP量凄いよね。


 凄いといえば、今回ネックレスを手に入れられて幸運だったわ。あれは中ボス戦がものすごく楽だった。5階の中ボスの「トロール」から攻撃力の上がる「悪魔のお守り」を手に入れていたこともあって、10階の中ボス「カーバングル」戦は5階の中ボス戦よりも体感軽く感じられたもの。」


「そうそう、さすが防御力1.4倍。中堅レベルで手に入れられるものじゃないものね。今後の冒険が楽になったとわたくしも思いましたわ。そう考えるとマキノわたくしたちのパーティに入っていただきたかったですわね。」


「だからまだ諦めていないって。マキノが今後私たちの来た道を行くみたいだから、西の荒野の砂嵐のレアアイテム採取場所、そこで偶然出会ったことにして再度会いに行こうかなと思っているの。


 あそこは探し出すのが本当に大変だったし、私たちに地の利はあるから、先回りすれば可能性はあるわ。もしそこで会えなくても、マキノはアーバンを目指して採取を続けていくと話していたから。


 私たちがメーベの1個手前のガラダまで行った後に、アーバンの町まで戻ることになれば過程のギルド、宿屋、食堂で顔を合わせる機会があるはずよ!何度も偶然に会えればマキノも運命を感じてくれるかも!」


「「ローズさすが!!」」


 自分の計画に酔うローズに賛同するミントとキャッシー。よしっという感じになった時


「あ―――!!ねえ、ローズ、わたくしたち一番大事なこと見落としていたのかも!!」


「何よ、ミント。」


「わたくしたち何でガラダに行くんでしたか覚えています?」


「もちろん、最近噂で聞いたMPが回復するアイテム「リンゴジュース」が存在するか確認して、あれば購入するた・・・め・・・。あ。ミ、ミント、そうっか。」


「ねえねえ、ミントもローズも何よ何!」


「キャッシー、マキノはどこからスタートしたって言っていた?」


「南のメーベだったよね。」


「メーベからこのダンジョンの町ウーライの途中にあるのがガラダの町。」


「だから何よ!」


「キャッシー、マキノの錬金術のレベルの高さってどのぐらいだと思う?」


「ええっとあのネックレスが作れるんだから、相当高いよね…あ。そうか。「リンゴジュース」のレシピマキノかもしれないのか。」


「そう、マキノの可能性が高いし、もしマキノじゃなくても、ガラダの町に寄ってきたマキノなら、きっともう作れているはずだわ。」


「そうか、それでMP使っても余裕だったわけ?」


「そうかもしれない。あーあ。あの時気づいていたら。」


「ますますマキノが欲しくなってきたね。」


「マキノ、ここのダンジョン更に深く潜ると思う?」


「潜るかもしれないけど、どれだけ深く潜っても絶対どこかで帰還する。よし、ガラダに行くのはちょっと後回しにして、ここウーライの町でしばらくマキノが戻ってくるのを待ってみることにしようか。」


 3人はやっとすっきりした顔をして、ダンジョンで手に入れたけど売れるものをギルドで引き取ってもらい、宿屋の手続きし、部屋で熱くマキノ捕獲作戦を立てはじめた。



 一方「蒼嵐の稲妻」のメンバーたちは、ローズさん綺麗だったな。いやミントちゃんの可愛らしさの方が。いやいやキャッシーさんのエロさ。たまんなかったな。あんなところで「暁の乙女」と会えるなんて俺たちものすごく幸運だったよな。



 とマキノのことはさておき、「暁の乙女」のことで頭がいっぱいで、当分マキノの価値に気が付くメンバーはいなかった。マキノも「蒼嵐の稲妻」のことはもうすっかり忘れてしまっていたのでお相子かもしれない。



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