↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/140

祭り(終宴)

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


近衛騎士ニュートはいいとこなしです。

かわいそうですね。


ではでは~


「タコー殿、どうかお許し願いたい」

近衛隊総長が、膝をついて謝罪する。


「別に気にしてませんよ。頭に血が上っただけでしょう。俺には実害なかったし」

「よろしいのですか?」

近衛隊総長にとって、タコーの言葉は意外なものだった。


「そんなに不思議かな。痛い思いをしたのは、あちらさんだけだし」

「ふー、タコー殿は大きな方ですな」

近衛隊総長は、タコーが大人物だと疑わなかった。


「ココモ、コッカ、フィー、後で謝っとけよ」

「えー、ボクたち悪くないもん」

「タコー様、承服できません」

「フィー、悪くない」

3人とも不満たらたら。


「3対1は、ダメだろ。不意打ちだし」

「ボクたち女の子だもん」

「あっちは、俺の打ち込みで戦闘不能だったんだから、却下」

「「「ぶー」」」


 = = = = =


「殿下、お嬢様、どうして止めたのです」

「マリアさんは、アイハイロードの国民です。ニュートが無礼だったとしても、手を出せば、法に触れます」

「お姉ちゃん、わたしは近衛騎兵です。あのまま見過ごしては、近衛隊全体に迷惑がかかります」

「あなたたちには妻としての自覚が足りないのではなくて?あなたたち、夫の敵を見過ごしたのよ」

マリアが言い放つとふたりは反論できなかった。

確かにそうだった。夫に対して殺意をむき出しにした男を見過ごした。

止める相手はマリアではなく、ニュートの方だった。

がっくりと膝をつくふたり。

「タコー様は、ふたりを責めはしないでしょうね。だからこそ、あなた方はタコー様の妻にふさわしいかどうか、わたしたちが決めることになります」


 = = = = =


「主様、不甲斐ないこの身をお許しください」

「タコー様、わたくし、考え違いをしておりました。どうかお許しください」

衆目の中で土下座するふたり。


「ジョマリア、騎兵様、どうしたの?アニキの新しいプレイ?」

「こらこら、人聞きの悪いことをいうな。さっきの今だぞ、誤解されるから止めてくれ」

メイドと正装した近衛騎兵の土下座を見て、ココモが能天気に尋ねる。


「えー、ボクだったら、アニキのブーツを舐めるよ」

「タコー様、地面に打ち捨てられた肉を食えと仰せなら、食べます」

「一滴残さず飲む」

「フィー、そんな目で見てたのか?」

がっくりと膝をつくタコーだった。

「ウチはどうしたらいいの?」


「じゃあね、じゃあね、舐めるよ」

「わたしは、お肉をいただきます」

「一滴残さず飲む」

タコーを励ますために妖艶に微笑む娘たちだった。

「あーん、ウチも早く旦那のお手付きになりたいよう」


「タコー様」

「マリア」

「凝っているところを揉みほぐして差し上げますね」

「お前もか」


 = = = = =


「さ、飲み直しだ。ガヤ、適当に見繕って持って来てくれ」

「承知。全員、タコーさんたちと飲み直しの準備にかかれ」

「「「「「オー!!」」」」」


傭兵たちが屋台の方に酒と肴を手に入れに行った。


タコーたちだけが残っている。

「あのな、あの騎士のことは、悪くは思っていないんだよ」

「なんで?」

ココモは疑問を口にする。


「俺たちが山賊を退治して、ジョシティア立ち直らせた」

「タコー様、フィー、みんなありがとう」

ジョシティアは改めて感謝する。


「「「姉妹になれたしね」」」

「でだ、このパレードで王室の権威は元通り。おまけに殿下の心は俺に向いているように見える」

「見えるのではありません。もうタコー様の意のままに」

ジョシティアは、タコーの言葉を否定する。


「あー、アレだぁ。アニキの心が折れるやつ。エート、えちぬおーる?」

「えぬてぃあーる」

「そう、ソレ」

ココモは、思い出した。

タコーが心が折れそうだったと言ったこと。


あの若い騎士は、若いゆえに心が鍛えられていないのだろう。


ジョシティアには、若い騎士に対して特別な気持ちはなかった。

馬車がギシギシうるさかったのが関係を持ったその時だった。

その後、数回及んだそうだが、誘拐から救い出したタコーと寝てからは、話しかけることさえ許していないらしい。

気を紛らせるために肉欲に身を任せて、貪っていただけで、騎士は初めから片思いだった。


「仕方ない。・・・キャサリア、アイツと結婚してやってくれ」

「・・・」

キャサリアの顔から血の気が引いて、その場に崩れ落ちた。


「アニキ、またキャサリアが自害しようとするよ」

「タコー様、残酷ですね」

「旦那様は苛烈」

「旦那、ドン引きです」

娘たちは各々思ったことを口にした。


マリアが、キャサリアを優しく抱き起す。

「お姉ちゃん」


「お嬢様、タコー様のお願いは絶対です」

「あーん」

マリアも容赦なかった。


 = = = = =


「タコー様、どうか娘をキャサリアをお願いします」

侯爵は膝をつき、タコーに懇願した。


「近衛騎士に嫁いだ方がいいんじゃないか?家柄的に」

「タコー様、今、爵位を捨ててもいいと思いましたぞ」

「あー、はいはい。でも、俺は爵位もない余所者なんだけど」

「悔しいが、私は、貴殿に遠く及ばない。出自を存ぜぬが、それが些細なことに思えて仕方がない。我が娘をお願いする」

ヘインリー侯爵(キャサリアパパ)は退かなかった。


「おいおい、聞き捨てならないな。ウチの姫の方が先に娶ってもらうんだからな」

国王(ジョシティアパパ)が割って入る。

「ジョシティアちゃんは、まずいだろ。立場的に」

「キャサリアより前じゃないと恰好がつかないからな」

どうも心変わりをしたパパふたり。


「おーい、俺はふたりとも面倒見るつもりはないぞ」

タコーは、婚姻を否定する。


控えていたマリアが歩み出る。

「タコー様、身の回りから伽までお仕えいたします」

「「マリア!」」

今、王国(パパたち)が揺らいだ。

いかがでしたか?


ビッチ姫と馬2号(命名:ココモ)は妻レースから脱落するのでしょうか?


次話をお待ちください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。