王女の心の瑕
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
ジョシティア王女は救出されましたが、心の瑕が癒えるのでしょうか?
ではでは~
一体どうしたことだ。
外交館付き武官は、ことの急変に驚いていた。
またもや何者かが外交館内に侵入し、今度は全員の睡眠魔法を解除し、衛兵達を気絶させ忽然と姿を消していた。
抜け穴が利用された形跡はなかった。
ただ、目撃者の証言によると犯人は、4人の亜人の女たち。
ただ、記憶が曖昧にされていて、それ以上詳しいことはわからなかった。
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「下がりなさい。お前の顔など見たくはないわ」
「殿下」
湯殿に入ってきた者に向けられた王女の言葉にメイドは落ち着かせるように声をかけた。
「マリアさん、どうして、この者が、こいつがいるんですか!」
「ここがタコー様のお知り合いのお住まいで、殿下をここにお連れしたご本人ですから」
ジョシティア王女の問いにマリアは答えた。
「な、なんですって?この者が?どうして」
状況を知り、そのうえで混乱する。
「悩むな、悩むな。今はゆっくり寛げ。俺は退散するから」
タコーは出口の方に歩き出し、手をヒラヒラと振って湯殿から出ていった。
ジョシティアは、髪から滴る滴が湯面に作る波紋をただ見ていた。
その背中をマリアが優しく撫でていた。
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リフィの転移によって、ココモたち3人は、リンカの住居に戻ってきた。
「転移はすごいね。どこでも行けるんだぁ」
最初はおっかなびっくりだったココモは、少し興奮気味だった。
「どこでも行けるけど、行った先が安全じゃないと厄介だよ」
肩をすぼめるリフィ。
「どう厄介なの?」
「歪みが被っちゃったら、なんでも千切れちゃう。岩でもね」
「「「岩でも!」」」
これには、コッカとフィーも驚いた。岩が千切れるという現象が想像できなかった。
「えへへー。だから、城壁から栓を抜くみたいに穴が開けることもできるんだよ」
形の整った胸を張り、自慢するリフィ。
言っていることが、この世界の戦の戦術を塗り替える内容だが、彼女は特に気にしない。
部屋の扉が開き、お茶セットを乗せたワゴンを押して、リンカが入ってきた。
「みなさん、お疲れさま。お茶にしましょう。リフィ、手伝って」
「ホイホイ」
「リンカ、ボクたち、自分の分は自分でするよ」
「そうよね。ここまで運んできてくれましたし」
「フィーも練習する」
「まあ。じゃあ、みなさんでね」
自称妻たちが睦み合いお茶会の場にタコーがやってきた。
「いい香りだ。リンカ、覚えていてくれたんだな」
「もう、タコー様ったら。忘れるわけありません。初めて褒めてくれた時のお茶ですよ」
『アニキ』
『タコー様』
『あなた』
低くどす黒い何かのような声がした。
「タコーってば、今3回死んだかも、アハハハ」
「リフィ、そういうこと言うなよ。この娘たちの強さは、半端じゃねぇんだから」
「クフフ、その割に余裕じゃない?」
「今のは、何となく大丈夫だとわかる。やばいときは、本当にやばい」
「だってさ、お嬢様がた。タコーは信頼してるみたいだよ」
「オレは信じてる感出してもダメだからね」
「まあ、わたしと出会う前のことですし」
「何か褒めて」
リフィの一言で腰砕けになる3人。
= = = = =
これは一体どういうことだ。
フードを被った男は、王女の様子を確認しに戻ってきて、
アジトの中に床に転がされた男たちを見た。
殺されたかと思ったが、かろうじて息がある。
それが何を意味するか、この時点では測りかねていた。
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リンカのお茶会の席に2人加わった。
「メイドさん、お嬢さんにお茶を勧めてくれる?」
「はい」
王女は、ガウン姿でテーブルの席に座っていた。
リフィからポットを受け取るとあらかじめジョシティアの前に準備したカップにお茶を注ぎ入れた。
「殿下、良い茶葉でございます」
「・・・」
マリアは、ポットをリフィに返すとジョシティアのそばに行き、無言で控えた。
「う、うう、う、く、うううう」
俯いたジョシティアは、腿の上で固く握りしめた手の甲にポロポロと雫を落としていた。
逆恨みに近い腹いせでタコーを容疑者に仕立てた少女は、みじめに泣いていた。
訴えた相手に助けられ、恨みごとが言われるでなく、香りの良いお茶まで注がれた。
男が死ぬことを望み、刺客を送っても彼は平然と生きている。
自分の目の前でお茶を飲んでいる。
ごく当たり前のように。
悔しい、どうしてこんな差がつくのか?
わたしは、オークどもがこの身体にのしかかり、蹂躙される中で苦しみから逃げるために、何も考えず肉欲に溺れることを選んだ。
あの時、誰も助けてくれなかった。
彼を囲む娘たちの穏やかな表情。
少なくともオークの娘とケンタウロスは、自分と同じように犯され、貞操を穢されたはずだ。
それ知っている男は、心が折れていない。
2人は情婦じゃなかったのか?
そんなはずはない。
男は、オーク達に犯され続けていた2人をすぐに床に引きずり込み、上塗りするように自分の欲望のままに犯していたのを見た。
男なんて、そんな生き物はずなのだ。
わたしに好意を持っていた近衛騎士でさえ、その程度だった。
性欲の捌け口のように扱うことしかしなかった。
そのはずだった。
しかし、男と女たちには、夫婦のような家族のような和があった。
いかがでしたか?
書いていて、結構、堪えます。
コメディにしたいのに。
次話をお待ちください。




