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フラスコから出たホムンクルスは最後の7日苦しむ

僕達は世界屈指の魔法使い。

世界で5指には入る魔法使いであったドナ先生に勝ってからもう4年。


妹の命は後180日。

錬金術師はそれがわかる。


無理をすれば減り、安静にしすぎれば減る。


あの時カナさんを非難しなくて良かった。

カナさんも今の僕と同じ、妹が生死を彷徨いいっぱいいっぱいだっただろう。


ニアさんは3カ月も眠り続けようやく目を覚ました。


ニアさん、カトリーナさん、ケロちゃん、忍者男君や他の皆も探検家作業を再開している。



「師匠、今日も授業をお願いします。」


僕は妹に授業と称して昔話を聞かせている。


「エリー、今日は始まりの錬金術師について話そうか」


「その猿が始まりの錬金術師?」


「今日は伝説の探検家グリフィンについて」


「勇者タリアは師匠もすごかったんですね。」


「この国が出来るちょっと前、帝国崩壊・・・、エリー?」


「なぁに?お兄様・・・」


日々さまざまな有名な話を聞かせるが、

エリーの反応は日に日に弱くなっていく。


もう長くない。

錬金術師でなくともだれにでもわかる。

僕は涙を見せない。


僕が泣けばきっとエリーの命はさらに短くなる。


僕は目を覚まさない妹に話しかける。

クレイジーメタリックブルーバードのはなし。

今日はハンナも一緒にきいている。


3女神の絆を繋いだ大勇者エリーのペット。僕の妹は大勇者エリーにあやかり名をつけた。


クレイジーメタリックブルーバードは大勇者エリーを守り続けた。


願いを叶える幻の鳥。


三女神が世界を平和にしたのち、皆を見守るようにこの世界に残した鳥。


太陽の光を受け青く輝く金属の鳥


クレイジーメタリックブルーバードが僕の前に現れる。

人の形をとるがケロちゃんだって最近はそうすることが増えた為その意図はわからない。


「ごめんなさい、ごめんなさい」


クレイジーメタリックブルーバードが謝っている。

10歳位の少年の姿。


「ありがとう、お姉ちゃん。僕はピー助、君たちの言う。クレイジーメタリックブルーバード、願いをかなえる金属の青い鳥だ」

ハンナがあやすとピー助は再び話はじめる。


「僕は彼女を作った狂錬金術師の願いを叶えるために彼女の呪いの進行を抑えてきた。けれどもう僕の力が尽きてしまった。」


ピー助はそういって倒れる。ピー助様が離れエリーの命はさらに半分になる。


後10日の命、動けるのは3日。

最後の7日苦しみだけ。

フラスコから出たホムンクルスの最後だ。


僕は最後の願いにかける。

最後の手段。


「ハンナ、僕は天使の世界に行こうと思う。試練を超え願いをかなえてもらう。」


僕はこの日の為に準備をしてきた。

突破の鍵も手に入れている。



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