作戦、会議?
あれから三十分。
特に何も決まらなかった。
終ぞその部屋をまともに使ったことがなかった二階の大広間が、きちんと役割を果たしているのは驚きだ。
「それで?どうするつもりだ?」
「そうですね、やはりここは襲撃が一番かと思います」
「そうだな、まず敵の数についてだが、恐らく敵は飛行部隊と陸上に数人の魔族だろう」
「なら、後ろから近づいてとっ捕まえるのが、一番だと思うよ?」
「そうね、なら大きな陽動が必要よね?」
今、俺は目の前の光景に驚愕していた。
二階が正しく機能しているのもそうだが、それよりも、四人の会話が成立し、ここ数日で初めて言葉が理解できた気がした。
「お、お前ら、どうしたんだそんな正しいこと言って、もしかして熱でもあるのか?よし、今日は休もう。な?」
四人の生真面目な態度が恐ろしくなった。
「なあ、当夜殿、何故そんなに怯えたようになってるんだ?」
それは、普段あほなことしかしないノリスと会話が通じて、正しい言葉を発してるからだよ。アリアさん。
「私達だって、ちゃんとする時は、ちゃんとします」
イリア、そんなこと言うなら、普段からしてくれ。
「そもそも、当夜クンもちょっと変だよね?」
ん??俺のどこが変だと?
いたって普通の三十路だと思うが?
「だって、そのヒョロヒョロな体でよく、この大陸にこれたよね。あと、そのノリスって子も、なぜか一緒にいるみたいだけど、中々ぶっ飛んだ頭持ってるよ」
ほうほう、これはどういうことだろうか。
つまり、俺やノリスはぶっ飛んだ頭を持つ珍妙な生き物になるのか?
確かに、町にいたときはマッチョが多かった。
もしくはイケメン。
「まあ、それはさておき、本当にどうすんだよ」
「陽動には、足が速く、目立って丈夫な物」
悩み顔が、驚いた顔になった途端、笑みを浮かべていた。
イリアがこちらを見ている気がするんだが。
何故だろう、いやな予感しかしない。
「なんだよ、イリア」
イリアは、そうれはもうわざとらしい回りくどい言い訳をし始めた。
「この乗り物、魔族の奇襲にびくともしてませんでした。傷もありませんでした。それに、足も速いです」
ふむふむ、
つまり何か。俺の愛車におとりになれと。
「だめ、ですか?」
イリアさんよ、それは本気で言ってるんですか?
「・・・・」
無言で見つめても困るんだが。
えい畜生可愛いな。
「わかりました。わかりましたよ!やってやりますとも!で、ちゃんと仕留められるんだろうな!」
「「「もちろん!!!」」」」
いい笑顔で頷きやがって。
「わかった。俺とノリスで囮役だ。そう言う事だノリス」
「わかったわ!ライトアップで目立ちましょう!」
コイツは本当に、どして余計な機能を追加してるんだか。
と言うか、その情報は俺も知らんかったんだが。
まあ、そんなこんなで、町の奪還作戦が始まろうとしていた。
どうしてこうなったんだか。




