表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/55

ズレていく世界。

秋、イベント目白押しの時期がやってきた。

生徒会長のカラーなのだろうか、今年は体育祭実行委員も、文化祭実行委員も

優等生タイプの生徒が集まり、滞りなく進んでいる。


生徒会選挙の公示と準備も始まった。

会長には要、副会長には私、会計に関口君が継続で立つ事になった。

現生徒会役員以外にも何人か立候補しているが、眼鏡美少年が副会長、

ヒロインが会計に立候補を表明した。

漫画では眼鏡美少年は生徒会長だったはずだけど…微妙に原作からずれている。


原作と違うといえば、昨日兄に聞かれた。

「小学校の時の麗子の友人にサラサラヘア―の美少女がいたよね」

「サラサラロングヘア―で、3人の美少年引き連れてる美少女?」と聞いたらその通りだった。

彼女と図書館デートをしていると、必ずヒロインが話しかけてくるのだという。

麗子の友達だったかな~と思いながら適当に話をするらしいが、

何度も続くと彼女が拗ねてしまい…大変だったらしい。

原作では、兄はヒロインを実の妹のように可愛がっていたし、

兄の彼女も実の妹の様に可愛がっていた…まあ、現実的じゃないよねえ。

「ちなみにその時に彼女をお茶に誘ったりしました?」と聞いたけど、

「まさかそこまでする義理は無いよ。友人でもないのに」とあっさり言ってのけた。


選挙ポスターを公示すると、私のポスターには日々「覇王」「収納可能なドリル」

等の落書きが日々追加された。

選挙の結果も…原作とは異なり、予定通りの人材が新生徒会役員となった。


今年も体育祭は運動部男子が活躍する場だった。

騎馬戦…今年も順調に身長をグングン伸ばした要と関口君はめでたく馬になりました。

「美少年の無駄遣いだわ」と渡辺さんがぼそっと言った。

3年男子の棒倒しは、会長がどす黒く微笑みながら指揮をとり、勝利をつかんだ。

前生徒会は優等生の皮をかぶった曲者揃いの生徒会だったのかあ…と思った。


そして新生徒会の独り立ちの文化祭、忙しかったけど大きな問題は無かった。


今年も1組は展示を選んだ。去年の3年生の展示を見て影響されたのが大きい。

県内の歴史文化財をグループ別で見学に行き、調査する。

時代背景と現在の写真、建設当時の想像図を合わせて提示した。

先生たちが「今年は安心して見れる!」と言って、去年を知る子たちの笑いを誘ってた。

3年生は、今年も修学旅行先を題材にした展示を披露した。

人が変わると視点も変わる。面白かった。

来年は私たちがこれをするのか?みんなやってくれるのかなあ…


合唱祭では今年も要が指揮、私がピアノで合唱。

「ありのままの爽やかさ」を合言葉に歌い上げた。

去年の無駄な力が抜けて良かったよ~と好評をいただきました。


文化祭が終わっても、生徒会の地味な仕事は続く。

生徒会室に入ると、要がひょいひょいと手招きをした。

なんだろうと近づくと、要が私の頭をポンポンと叩いてにこっと笑った。

今年も要の背はグングン伸びた。

最初に会った時は私より小さかったのに、突然伸び始めて私を追い抜いて、

今では結城先輩と同じぐらい。


いつまでこうやって隣に立っていられるのだろう…と窓の外の夕陽を眺めながら思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ