平和な日々
入学式、新入生がワイワイ騒いでいるけど、そろそろ入学式が始める。
「一年生、騒がしいわよ。さっさと教室に…」と優しく声をかけたら、
「「「先輩、すみません!!」」」と一年生たちが教室に走っていった。
橘先輩と同じ行動なのに…、関口君が「さすがドリ子」と笑って背中を叩いていった。
入学式、新入生オリもスムーズに終わり、新入生が部活勧誘に向かう。
関口君が慌てて柔道部の道着に着替えて走っていった。
背の高い優しそうなイケメンは新入部員獲得の秘密兵器らしい。
会長が、1年生から新生徒会候補をピックアップしてきた。
全員で話し合って候補を2名に絞り、本人達に通達した。
次の生徒会を一緒に支えていく子達だ。気合が入る。
会計の指導役は私、書記の指導役は3年の先輩が入る事になった。
クラスマッチも滞りなく進んだ、事前に注意した事も功を奏し、今年はグランド整備に駆り出される事は無かった。
生徒総会が終われば、目前の2学期の生徒会選挙、体育祭、文化祭とイベントが目白押しだ。
目立たないけど、忙しい、大変、縁の下の力持ち的な仕事が今年も続いていく。
要に花火大会に行こうと誘われた。
一瞬、デートの誘いかと期待してドキッとした。
会長達が乗ってきて結局全員で行く事になった。
「年頃の男女が2人で花火大会なんてけしからん!」と関口君が笑って要の肩を叩く。
今年も梅の花の浴衣を着て、髪の毛をまとめてもらう。
デートじゃないと解っていても気持ちが浮き立つ。
要はTシャツにズボンに下駄だった。
なんで下駄なんだよ!とみんなに突っ込まれてた。
会場に行ったら前会長達もいて、せっかくだからと合流する。
兄に会った。高校で彼女が出来て、あっちはデートだ。
漫画と同じ、清楚な撫子の浴衣が良く似合う、優しそうな綺麗な人だった。
兄が「悪役顔だが優しい子だからよろしく」と彼女に紹介するのを見て、前会長達が後ろでゲラゲラ笑ってた。
川原に座ってみんなではしゃぎながら花火を見る。
隣で要が笑っている。
漫画では来年、ヒロインと要が同じクラスになり急接近するあらすじ。
要の隣で花火を見るのは、これが最初で最後なのか…
今だけなら、今の瞬間を大事にしようと思った。
今年の夏休みも、相変わらず父はワーカホリックで…
一条さん家のキャンプに一緒に連れて行ってもらった。
高校生になったけどお目付け役で兄もついてきた。
今年は、もてなされるだけじゃないぞと兄の指導の元、
朝からバーベキューの材料を切って串に刺してジップロックにつめ、食材持参で参加。
焼きマシュマロにチョコを乗せ、クラッカーで挟む、スモアを作った。
甘くておいしくて、本当に危険な誘惑のお菓子。
要に「育ちすぎるといけないから1個までだぞ」と念を押された。




