格闘家
ちょっと待てよ。
コントローラーの制御に関係しているかも。
チェックしておこう。
知力が0でもコントロールは問題なし。
『エラーコード4649』
あら……、
知力ゼロはダメだわ。
コントロール効かなさそう。
知力が10でもコントロールは問題なし。
『エラーコード4649』
知力が30でもコントロールは問題なし。
『受理』
知力が20でもコントロールは問題なし。
『エラーコード4649』
知力が25でもコントロールは問題なし。
『受理』
知力が24でもコントロールは問題なし。
『エラーコード4649』
そうか……、
知力の下限は25か……。
次は運だな。
ゲーム的に言うと、
命中率とか、ガチャの確率とかだと思うけど。
格ゲーでな。
運とか……。
ある……。
あるな……。
あるわ……。
一応パラメータ的に、
運がある以上、
なんらか、
ランダム的な数字に変化を加えるものと、
考えてよいと思う。
例えば1/255のレアアイテムドロップ率が、
1/125に変わるとか。
まず初期設定のパラメータが、
どうなるかわからないから。
最低基準を決めておこう。
力は125
素早さは125
体力は200
知力は25
運は25
これで良いだろ。
パラメータ的に、
制限があるから。
運も良い方がいいけど、25で抑えておこう。
知力で人形のコントロールが効くのが25だから。
運が悪いと、どうなるかわからないけど、
25あれば、
最悪の状態にはならなさそうな気がする。
装備は格闘家だな。
属性はいらないか。
遠距離攻撃は良いが、
他のパラメータが削がれる。
開始直後、
懐に入って打撃を加えまくる瞬殺系で行こう。
あと……、
これできるかな?
テストプレイができる。
『エラーコード4649』
練習ができる。
『エラーコード4649』
模擬戦ができる。
『エラーコード4649』
トレーニングができる。
『エラーコード4649』
全部無理か。
やりこみはできないか……。
パンチ、ローキック、ミドルキック、ハイキックができる。
『受理』
普通の攻撃はできそうだな。
ジャブ、フック、ストレート、アッパーができる。
『受理』
この辺はできるのか。
かかと落としができる。
『エラーコード4649』
かかと落としは無理か……。
コブラツイストができる。
『エラーコード4649』
合気道の小手返しができる。
『エラーコード4649』
多分……、
技術的に、すぐできそうな物は受理。
そうでないものは、エラーなんだろう。
しかし、
実際はジャブでもかなり練習しないとできないんだけどな。
そこら辺は、少しアバウトなのか……。
まぁ、
そこら辺は、ゲームデザイナーの雑さなんだろうな。
厳密にしすぎると、ユーザーが離れるからな。
ちょっと待てよ。
この世界……、
火器は使えるのか?
もし使えるなら、
格ゲー的にどうとか言ってる場合じゃないぞ。
銃の使用ができる。
『受理』
まじか……。
これ銃が使用できるなら、
一発で終わりじゃん。
「おい。あのオッサンを呼んでくれ。さいなんとかを」
「はい。しばらくお待ちください」
数分後、宰相がやってきた。
「銃は手に入るか?」
「銃?なんですかそれは」
「金属の筒に弾を入れて飛ばす道具だ」
「吹き矢ですね」
「そうじゃなくって、火薬で爆発させて、弾を飛ばす道具」
「そんな物はございません」
「ないのか……」
じゃあ、なんで『銃が使用できる』で受理された。
まさか。
「この世界にミサイルはあるか?」
「なんですか。ミサイルというのは?」
「大きな弾を火薬で遠くまで飛ばす道具」
「投石機という装置ならございますが」
ミサイルの使用ができる。
『受理』
そうか……。
物理的に使用はできるが、
その道具があるとは限らないという事か。
しかし、
ややこしいな。
もし相手が銃を開発したとしたら、一気に負け確定だ。
織田信長が種子島で天下統一を目論んだように。
うん……。
ちょっと待てよ。
火系の魔法とかなら、銃に相当するんじゃね。
魔法の何が強いって、
銃みたいに遠距離攻撃できるからだよな。
じゃあ。
銃にビビる必要はないのか。
えっ……。
もしかして、
俺って種子島に槍で挑む足軽みたいな状況になってない?
相手が火系の攻撃をバンバンしてきたら、
それで終わりじゃね。
ダメだ。
これはヤバイ。
一度格ゲーから離れよう。
魔法使いはRPGとかだよな。
前衛ではなく後衛。
理由は体が弱いのと、
詠唱に時間がかかる事。
素早さが125あって、
魔法を遠距離からバンバン撃てたら。
それヤバくないか?
逆に考えてみよう。
俺が素早さ125の魔法使いだった場合だ。
俺はバンバン魔法を使える。
その場合、
困るのはどういう場合だ。
そうか……、
命中しないか。
そもそも、
魔法というのは、命中するのか?
そうか……、
技術と運だろうな。
このゲームでは技術というパラメータはない。
となると、
知力と運と、
撃つ場所などが、
ヒット率になってくる。
力は25
素早さは125
体力は100
知力は125
運は25
こんな感じの相手と戦った場合。
力は125
素早さは125
体力は200
知力は25
運は25
素早さは拮抗しているため、
移動し続けていると、
いつまでも近づけない。
よって、
相手が複雑な地形に入るか、
詠唱を行っている間に、
距離を縮める必要がある。
相手の素早さが130なら、
限界まで追い詰めると、
相手の腱がやられる可能性が出てくる。
でもその差の5を使い、
こっちに一撃当ててくる可能性も高い。
マジで考えれば考えるほど難しくなってくる。
ダメだ、ダメだ。
整理しよう。
俺の強みはなんだ。
格ゲーの大会で5位まで行った実力だろ。
もし、同じ大会で4位以上の奴とバトルになったら、
負ける確率は高い。
しかし、
そういう奴と戦う可能性は高いのか?
そういえば、敵はどんな奴なんだ。
「おい。あのオッサンを呼んでくれ。さいなんとかを」




