設定
それより、
どんな設定ができるかだ。
えぇ何々。
傀儡は、
はじめ無作為な数値が割り振られます。
その後、割り振りできる数値を、各属性に割り振ります。
つまり……、
最初はガチャでキャラが出来て、
その後のステータス振り分け、いわゆるステ振りで、
キャラクターを作っていく。
完全にRPGノリだな。
まずステータスを見て行こう。
力、体力、知力、素早さ、運の五つ。
次に属性が火、風、水、土の四つ。
装備品が、
兵士の装備、魔術師の装備、格闘家の装備
のいずれかが選べて。
これに1000Gの支度金。
そして、
初期のステータス振り分けで500ポイント。
各ステータスの上限が255。
属性を一つ入れるのに20ポイント。
あと……。
特殊ボーナス。
なんだこれ。
・直近の通知簿の判定が五段階判定中3以上の項目がある場合、一つの項目につき1プラスで、10ポイント加算 例:英語5 国語3 数学1 +20ポイント
うわ。
プラスにならない……。
どうしよ……。
とりあえず、次の頁も読もう。
設定
なんだこれ。
傀儡の設定を決められます。
自由入力で、名前、必殺技、背景などを決められます。
但し、物理的に不可能な設定や、世界を改編しうる設定は拒否されます。
うわ。
設定か……。
めちゃ萌える。
しかし、難しいな。
ステータスと噛み合う設定にしないと。
どうしよ。
今まで、どんなキャラクターが出たんだろ。
めっちゃ気になる。
「アルマ……、いやアル」
おいおい、アルマは僕だろ。
「はい。金剛寺様」
うわ。
その響きスゴイ気持ち良い。
「今まで、どんな戦いがあった……。いやどんな傀儡が生まれた」
「記録は一切残っておりません」
「アルは知っているでしょ。侍女だし」
「お世話をした事はわかります。
給金も支払われておりますし、しかしお世話したお方と何を話したかなどは、まったく記憶にございません」
なに?
記憶にないって……、
政治家?
いや違うな。
「どんな感じなの?」
「夢って覚えてないじゃないですか。あんな感じです」
「そんなに……」
「はい。私だけではありません。賢者様も、衛兵達も皆そうです」
完全に記憶が消される。
これには一体どんな意味が……。
もしかして、
僕は説明書を見る。
説明書には、
最終的に確定ボタンに、自らの血を一滴つけない限り、起動しないと書かれている。
キャラクターメイクは、ある程度、シミュレーションできそうだ。
僕は設定に、
『この世界の深淵の知識につながり、そこから戦略を考えることができる』
と書いてみた。
これでどうだ。
深淵の知識、これは過去のデータの事だ。
そして戦略を考えることができれば、かなり有利に展開できる。
『エラーコード4649』
なんだ……、エラーコード4649って、僕は説明書を読む。
エラーコード4649:えらーこーどよろしく。本エラーは、その設定は無理なので、他にしてくださいという意味です。
なるほど。
この設定は無理なのか。
でもなんだ。4649って、夜露死苦みたいな感じか?いや……、漢字じゃないし。
なにこれ?
なんで4649なんだ。
「アル」
「はい。金剛寺様」
やっぱ。
その響きスゴイ気持ち良い。
「この世界で、4649って何か意味がある数字なの?」
「はい。ナイトライダーという異界の者を示す番号です」
「ナイトライダー」
「はい。夜な夜な激しい馬のいななきと共に、大きな音を立て、世界を走り回ったと聞きます」
「なぜエラーコードが4649なの?」
「詳しくはわかりませんが、かつては存在したかもしれないが、すでに存在が不明なもの。
もしくは存在できないもの。
つまり設定として不可能なモノということではないか。
という解釈が有力だそうです」
「そうなんだ……」
つまり、
無理だということなんだな。
しかし、無理だということは、
逆に、この設定だと、戦いそのものが終わってしまうという事だろうな。
じゃあ、
今度は逆にはっきりと、
『過去の戦いのデータを参照できる』
これならどうだ。
『エラーコード4649』
じゃあ定番で、
『過去に戦った相手の能力をコピーして使用できる』
これならどうだ。
『エラーコード4649』
やっぱりエラーか。
じゃあこれは、
『神を眷属にできる』
これならどうだ。
『エラーコード4649』
やっぱり無理か。
じゃあ、
『不死』
これならどうだ。
『エラーコード4649』
じゃあ、
『上上下下左右左右BA』
これならどうだ。
『エラーコード4649』
パワーアップできないか……。
これ本当にできるのか?
逆にできそうなのを書いてみよう。
『スマイル:笑顔にすると、相手も微笑み返してくれる』
これならどうだ。
『受理』
おぉ。
これはできそうだ。
でもスマイルは別に使わなそうだから、他のにしよ。
『冗談:冗談を言うと、相手が爆笑する』
これならどうだ。
『受理』
おぉ。
こういう設定もいけるのか……。
ちょっと待てよ。
逆に素早さと頭の良さ、運、体力を上げて、
冗談とスマイルで、敵を笑わせ続けて、戦闘不能にするのはどうだ?
なんか……、
行けそうな気がしないでもないけど、
そのキャラクターで戦うのは嫌だ。
格好いい路線が良い。
物理無効は?
ダメか。
魔法耐性は?
ダメか。
状態異常耐性は?
ダメか。
麻痺毒?
ダメか。
クリティカルヒットは?
ダメか。
時間経過で自動回復は?
ダメか。
そういえば、
この世界は回復系のアイテムとか、治癒魔術とかはないのか?
「ねぇ。この世界は回復系のアイテムとかはないの?」
「回復系のアイテムですか……、お茶とかご飯とか、ベッドとか」
「いや、そういうのじゃなくって」
「焼き菓子とか、甘くて回復しますよ」
「いや。薬草とか、ポーションとか、飲めば体力が全回復するみたいなの」
「いえ。そんな物はございません。金剛寺様の世界には、そんな物があるんですか?」
「僕の世界にもないのだけどね」
そうか……、
よくよく考えると、薬草とかポーションの類って、チートアイテムに近いんだ。
だったら、治癒魔術もないのだろうな。




