プロローグ4 事故の結果
「……う……う……ん……う、う、ん……う……? ……い、痛たた……あ、あれ……? あ、雨は……? それに、明るくなってる……? 雨が止んで、朝になったのか……? というか私、乗ってた車に雷が直撃して、そこから制御不能になった車がガードレールを突き破って崖から転落していって、地面にぶつかって死ぬと思った次の瞬間にまた雷が車に直撃して……そこまでの記憶はあって、そこから今までの記憶が一切無い、という事は……私は、ついさっきまで車から放り出されて気絶してた……って事か……?」
転落事故から奇跡的に生還する事が出来た綾が、自身の今までの状況を口に出して確認していく。
この最中に自身の体で痛みのする箇所をあちこち擦りながら周囲を見回していた綾が、自身の近くにいるであろうクロエと、自身達が乗っていた車がある場所を探していった。
「……そういえば、クロエは、どこ……? それに、私達が乗っていた車は……? 近くに無いの……? ……あ、そうだ、スマホ……これでクロエに連絡を……と……」
一通り周囲を見回した綾だったが、クロエの姿も、自分達が乗っていた車も見当たらない事に首を傾げる。
その時綾は、持っていたスマートフォンでクロエに連絡してみる事にして、クロエのスマートフォンに電話をしようとしていった。
「……う~ん……駄目だ、全然出てくれる気配が無い……とりあえずスマホでの連絡は諦めて、少しこの周辺を歩き回って探す事にしてみるか……」
十数秒間の呼び出しにも一切反応しないクロエのスマホに、綾はスマホでの連絡を諦めてしまう。
そうして綾はスマホをしまうと、周囲の散策を始めていった。
「……う~ん……私のおじいちゃんが住んでるところもかなりのド田舎だけど、この安芸高田市もなかなかのものだねぇ……今時まだ茅葺き屋根の家が現役なんだから……」
周辺を歩き始めた綾は目に入った古き良き昔の日本の光景そのもの、といった田んぼに畦道、茅葺き屋根の家の事をなんともいえない表情で話していく。
その時ふと、現在時刻が気になった綾はスマートフォンを取り出して時間の確認をしようとする。
そこで綾は、自身のスマートフォンに異変が起きている事に気が付いた。
そうして綾は、その異変の内容を口に出して確認する事にする。
「……そういえば、今何時だろ……? えっと、スマホ、スマホ……よっと……ふむ、今は朝の十時過ぎか……うん……? 何これ? スマホの電池残量の表示が……∞になってる……? 何これ? 何かのバグ?」
そこまで口にした綾は、盛大に首を傾げていった。
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