プロローグ3 帰宅開始
急に悪くなった天候は回復する事無く、どんどん悪化していった。
この状況にクロエが、早くどこかに車を止めて雨宿りをしていれば良かった、と後悔していると、車が急カーブのある崖に差し掛かっていく。
その状況に気付いたクロエは、運転ミスをしてはいけないと考えて気合いを入れ直していった。
「……ヌゥ……これは、天気が良くなる気配はありませんネ……」
「良くなるどころか、悪化してるからね……最初は普通の雨だったのに、あっという間に豪雨になって、今は……」
「雷雨、デスネ……これは、もっと早くにどこかに止まって雨宿りをしていればよかったデス……」
「あはは……まあ、今さらだね、クロエ。これはもう、気を付けて運転して帰るしかないね……」
「ムゥ……ム、あの看板は……」
「……落石注意の道路標識と、この先カーブ有りの道路標識だね……」
「落石注意に、カーブ……崖、デスカ……」
「この雷雨に崖の近くでの運転、気を付けて運転しないとね……」
「エエ。気合いを入れ直して運転するから、綾はなにも心配しなくてイイヨ?」
「……ありがとう、クロエ……それじゃあ、任せたわよ?」
「オッケー! 任せてオイテ!」
綾の忠告もあって気合いを入れ直して運転を続けていくクロエ。
そんな二人の乗っている車に、更なる異変が襲い掛かっていく。
「……うわっ!? ……うわ、雷が……あんな近くに……」
「落雷、デスネ……下手をすると、この車ニモ落雷ガ……」
「ちょっ!? ま、待ってよ、クロエ!? そんな怖い事言わないでよ!?」
「アハハ、まあ、可能性の一つデスカラ。実際に車へ落雷があるのはかなりの低確率だと思イマスヨ?」
「……そうだと良いんだけど……うわっ!? まただ! また、近くに落雷が!」
「……これは、低確率のはずの車への落雷もあり得る展開二……」
「止めてってば!? ……あ……」
「……エ……? アッ……!?」
「う、うわっ!? ちょっ、クロエ!?」
「クッ!? 綾、しっかり掴まってて!!」
「そ、それはやってるけど、でも……あっ、ああっ!?」
「ウワァッ!?」
クロエの発言に綾が本気で声を荒げようとした次の瞬間、本当に雷が二人の乗っている車に直撃してしまう。
この落雷に若干動揺してしまったクロエの運転に僅かな乱れが起こる。
この運転の乱れに加えて豪雨で路面がずぶ濡れだった事もあり、二人が乗った車はまともな操縦を失い、ガードレールを突き破って崖から転落していってしまう。
そうして止めに、地面に激突する直前に二度目の落雷が二人の車に直撃していった。
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