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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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9/22

俺、もしかして失恋したのかもしれない

今回はレン、

かなり大事なことに向き合います。


ギャグ寄りで始まったこの作品ですが、

少しずつ三人の関係が変わっていきます。


なおミアとフィアは、

今回もだいぶ近いです。

 祭りの翌日。


 俺は宿のベッドで天井を見ていた。


「…………」


 静かだった。


 頭の中だけがうるさい。


 昨日の光景。


 ミアがフィアの髪へ触れていた姿。


 フィアの、あの顔。


 近くて。

 自然で。

 特別だった。


 たぶん。


 もう誤魔化せない。


「……失恋って、付き合う前でもするんだな」


 ぽつりと呟く。


 いやそもそも始まってすらいないけど。


 でも。


 俺、

 たぶん少しは期待してた。


 異世界転生して、

 可愛い女の子とパーティ組んで、

 冒険して。


 そんなの、

 好きになるに決まってる。


 ……まあ。


 相手同士も好きだったんだけど。


「レンー?」


 階下からフィアの声。


「朝ごはん冷めますよー!」


「今行くー」


 俺は顔を叩いて起き上がった。


 引きずるな。


 空気悪くしたくない。


 あの二人は悪くないんだから。



 食堂へ降りる。


 フィアが手を振った。


「おはようございます!」


「……おはよ」


「眠そう」


 ミアが言う。


 相変わらず隣同士に座ってる。


 もうそこに違和感はなかった。


「ちょっと考え事してただけ」


「考え事?」


 フィアが首を傾げる。


 俺は少し迷ってから笑った。


「自分の将来について」


「急に重い」


「お前な」


 ミアが小さく吹き出す。


 最近ほんとよく笑うな。


 主にフィアか俺絡みで。


「レンさんなら大丈夫ですよ」


 フィアが優しく言った。


「絶対いい冒険者になります」


「……だといいけど」


 その言葉が、

 なんか妙に嬉しかった。


 恋愛じゃなくても。


 ちゃんと俺を見てくれてるんだなって思えたから。



 その日の依頼は薬草採取だった。


 平和。


 最高。


 狼もう嫌。


「この辺りですね」


 森の浅い場所。


 フィアがしゃがみ込む。


「この青い葉っぱが薬草です」


「へぇ」


 ミアは周囲を警戒していた。


 風が木々を揺らす。


 穏やかな時間。


 その時。


「きゃっ!?」


 フィアが滑った。


 斜面。


 身体が傾く。


「フィア!」


 俺とミアの声が重なる。


 次の瞬間。


 ミアが飛び出した。


 早かった。


 本当に反射みたいに。


 フィアの腕を掴んで引き寄せる。


 勢いのまま、

 二人とも草の上へ倒れ込んだ。


「っ……」


 近い。


 ものすごく。


 フィアが下。

 ミアが上。


 顔の距離、

 あと数センチ。


 フィアの頬が真っ赤になる。


「み、ミア……」


「……怪我は」


「へ、平気……」


 ミアが安心したように息を吐く。


 その顔が、

 今まで見たことないくらい柔らかかった。


 ああ。


 やっぱり好きなんだ。


 ちゃんと。


 お互いに。


 俺はその光景を見ながら、

 不思議と落ち着いていた。


 昨日ほど苦しくない。


 少し寂しくて。


 でも。


 納得してる自分がいた。


「レン?」


 ミアがこちらを見る。


「ぼーっとしてる」


「いや」


 俺は苦笑する。


「邪魔しないようにしてた」


「――っ!?」


 フィアが一気に真っ赤になった。


「ち、違っ……!」


 ミアも珍しく固まる。


 うわ。


 分かりやす。


「え、マジで?」


「レン黙って」


「圧!!」


 でも。


 なんか少しだけ。


 胸のつかえが取れた気がした。


 俺はもう、

 “主人公になれなかった”んじゃない。


 たぶん。


 別の形で、

 この物語の中にいるんだ。

第9話ありがとうございました!


レン、

ついに“失恋”を自覚しました。


でもそれは、

誰かを嫌いになる失恋ではなくて。


「この二人は本当にお互いが大事なんだな」

って認めるための気持ちでした。


だから今回、

レンは少しだけ前に進けた気がします。


そして。


ミアとフィア。


もう隠す気ありますか???


ってくらい空気が出来上がってきました。


次回は少し大きめの依頼へ!

三人パーティとしての絆も深まっていきます。

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