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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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白の塔

いつも読んでいただきありがとうございます。


ついに、

白の塔へ突入です。


ここまで積み上げてきた不穏さが、

ようやく形になり始めます。


今回の塔は、

普通のダンジョンというより、

“何かが待っている場所”

として書いています。


そして今回、

リオンの反応にもかなり注目してもらえると嬉しいです。


それでは、第59話。

よろしくお願いします。

 翌朝。


 空は、嫌になるくらい白かった。


「……帰りたい」


 白の塔を見上げながら、レンは呟く。


 近くで見るとさらに異常だった。


 大きい。


 高い。


 そして。


 壁が脈打っている。


「うわ生きてるぅ……」


「レン、朝からうるさい」


 ミアが呆れる。


 でも声は少し硬い。


 フィオも静かに塔を見ていた。


「……嫌な感じする」


「それ昨日からずっと言ってる」


「ずっと嫌な感じだから」


 正論だった。


 塔の前には王都騎士団が集まっている。


 重い空気。


 みんな緊張していた。


 ゼクトが前へ出る。


「これより白の塔内部へ突入する」


 騎士たちが頷く。


 その時。


 ゴォン――。


 塔の鐘が鳴った。


「っ……!」


 リオンの身体が揺れる。


 レンが慌てて肩を支えた。


「リオン!?」


「……へーき」


 全然平気そうじゃない。


 顔色が悪い。


 しかも。


 塔の表面の光が、

 リオンへ反応するみたいに強くなっていた。


「おい絶対歓迎されてるぞ」


「最悪」


 リオンが真顔で言った。


 すると。


 ギギギギ……


 塔の門が開く。


 重い音。


 中は真っ暗だった。


「うわぁぁ……

 絶対入っちゃダメなやつ……」


 レンが半歩下がる。


 だが。


 フィオがレンの袖を掴んだ。


「行く」


「ですよねぇ……」


 逃げ道なし。


 ミアが剣を抜く。


「全員、離れないで」


「特にレンな」


 リオンが真顔で言った。


「お前すぐ変なイベント踏むから」


「俺のせいじゃないだろ!!」


 でも否定しきれない。


 レンは深呼吸した。


 怖い。


 本当に怖い。


 でも。


「……行くぞ」


 レンたちは塔へ足を踏み入れた。


 瞬間。


 空気が変わる。


「っ……!」


 寒い。


 音が消えた。


 外の気配が全部消える。


 塔の内部は、白かった。


 床も。

 壁も。

 天井も。


 全部真っ白。


 なのに。


 ところどころ黒い染みみたいなものが広がっている。


「気持ち悪……」


 レンが呟く。


 すると。


 ガシャン。


 後ろで音。


 全員振り向く。


 塔の扉が閉まっていた。


「…………」


「…………」


「……帰れなくなった?」


 レンが震え声で言う。


 リオンが乾いた笑いを漏らした。


「ははっ……

 ほんとクソ塔……」


 その時だった。


 塔の奥。


 誰かの声が響く。


『――おかえりなさい』


 静かな女の声。


 全員の空気が凍る。


 そして。


 その声だけで。


 リオンの顔色が、

 一気に青くなった。

第59話、ありがとうございました。


ついに白の塔編、本格スタートです。


今回の塔、

かなり“異常存在”寄りです。


特に、


* 壁が脈打つ

* 音が消える

* 真っ白なのに黒い染みがある


この辺り、

「生き物みたいな不気味さ」

をかなり意識しています。


そして今回大きいのは、

塔が明確にリオンへ反応していること。


歓迎している。


つまりこの塔、

最初からリオンを待っていました。


……嫌すぎる。


あと最後の


『おかえりなさい』


ここ、

かなり重要です。


リオンがあそこまで顔色を変えるの、

今までほぼありませんでした。


つまり、

“声の正体”を知っている可能性が高いです。


そしてレン。


相変わらずホラー耐性ゼロです。


でもなんだかんだ、

ちゃんと先頭近くにいる。


そこがレンなんですよね。


もし楽しんでいただけたら、

ぜひ感想・評価・ブックマークなどいただけると嬉しいです!


白の塔編、

ここからかなり大きく動いていきます。


次回もよろしくお願いします。

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