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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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霧が晴れた朝

いつも読んでいただきありがとうございます。


今回は、

アルセリア編の“戦いの後”と、

次の不穏への繋ぎ回です。


霧が晴れて、

街に日常が戻った。


……と思ったら、

やっぱり終わってませんでした。


この作品、

平和が長続きしません。


そして今回も、

リオンはいじられています。


それでは、第51話。

よろしくお願いします。

 翌朝。


「筋肉痛ぅぅぅ……」


 レンはベッドの上で死んでいた。


「足が終わった……」


「そりゃあれだけ全力疾走したらね」


 リオンが呆れた顔で水を渡してくる。


 昨日。


 レンは人生で一番走った。


 しかも後ろから霧喰いが追ってきていた。


 もう二度とやりたくない。


「レン、情けない」


 フィオが静かに言う。


「いやお前ホラー耐性高すぎるんだよ!!」


「私は少し怖かった」


「少しで済むの!?」


 ミアが吹き出した。


 昨日までの霧が嘘みたいに、

 今日は窓から朝日が入っている。


 街の空気も明るい。


 人の声が聞こえる。


「……戻ったんだな」


 レンが小さく呟く。


 すると。


 コンコン。


 扉が叩かれた。


「はいはーい」


 リオンが開ける。


 そこには。


「お兄ちゃん!!」


 昨日の少女が立っていた。


 その隣には、青年。


 少しやつれているけど、

 ちゃんと生きている。


「うおっ!?」


 レンが飛び起きた。


「戻ったの!?」


「うん!」


 少女は嬉しそうに笑った。


「霧が晴れたら、お兄ちゃん倒れてたの!」


 青年は頭を下げる。


「助けてくれて、本当にありがとうございました」


「い、いやまあ……」


 レンは頭を掻いた。


 なんかこういうの、

 まだ慣れない。


 すると少女がキラキラした目で言う。


「お兄ちゃんたち、英雄だね!」


「やめて!?

 その単語まだ慣れてない!!」


 レンが慌てる。


 リオンがニヤニヤしていた。


「英雄様〜」


「茶化すな!!」


 すると少女は、今度はリオンを見た。


「お姉ちゃんもかっこよかった!」


「だから俺男!!」


 全員吹いた。


 リオンは机へ突っ伏す。


「もうだめだこの街……」


「似合いすぎるのが悪い」


 ミアが笑う。


「リオン、かわいい」


 フィオまで追撃した。


「フィオ!? 敵!?」


 完全におもちゃにされている。


 そんな空気の中。


 ふと。


 レンは窓の外を見る。


 霧は消えていた。


 でも。


 街の奥。


 高い塔が見える。


 昨日は見えなかった。


「……あれ」


 フィオも気づいていた。


「うん」


 金色の瞳が細くなる。


「あそこから魔力流れてる」


 空気が変わる。


 リオンも笑顔を消した。


「……つまり?」


「まだ終わってない」


 フィオの静かな声。


 その瞬間。


 街の遠くで、鐘が鳴った。


 ゴォン――。


 低く、不気味な音。


 同時に。


 街の人々がざわつき始める。


「……何?」


 ミアが眉をひそめる。


 すると宿の主人が青い顔で呟いた。


「“白の塔”が……開いた……」


 静寂。


 レンは嫌な汗をかく。


「……なあ」


「うん」


「これ絶対次のイベントだよな?」


 リオンが肩を叩く。


「主人公、諦めろ」


「嫌だぁぁぁ!!」

第51話、ありがとうございました。


戦闘後の日常回でした。


レン、

人生で一番走った代償で筋肉痛です。


勇者っぽくない。


でもそこがレン。


そして今回、

霧の街で消えていた人たちが戻ってきました。


ちゃんと助けられていた、

というのは、

レンたちにとってもかなり救いだったと思います。


特に、

「英雄だね」

と言われた時のレン。


まだ全然慣れてないんですよね。


本人の中では、

今でも

「普通の男」

という感覚がかなり強いので。


あと今回、

またリオンが“お姉ちゃん”扱いされました。


本人は毎回否定してるんですが、

だんだん周りが楽しみ始めています。


でも実は、

この“女の子っぽさ”、

少しずつ伏線になっています。


まだ誰も、

本当の意味では気づいていません。


そして最後。


“白の塔”。


アルセリア編、

実はまだ終わっていません。


むしろここから、

街の核心へ入っていきます。


次回もよろしくお願いします。

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