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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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42/67

俺たちの勝ち方

いつも読んでいただきありがとうございます。


今回は、

ついに黒騎士との決着回です。


ここまで、

「主人公になれないかもしれない」

と悩んできたレンですが、

今回はレンなりの“戦う理由”が形になっていきます。


そしてこのパーティ、

シリアスな空気でもずっとうるさいです。


それでは、第42話。

よろしくお願いします。

 黒騎士が、初めて後退した。


『……理解不能』


 低い声。


 でもその響きは、さっきまでと違った。


 迷っている。


 レンはそれを感じた。


「効いてるぞ!」


「レン、それ敵に言うことじゃない」


 リオンが真顔でツッコむ。


「いやなんかテンション上がって!」


「主人公かよ」


「今ちょうど主人公認定されたとこなんだよ!!」


 すると。


 フィオが小さく吹き出した。


「……ふふ」


「フィオ笑った!?」


 戦闘中なのに。


 でも、その笑い声で少し空気が軽くなる。


 黒騎士が剣を握り直した。


 黒い霧が渦巻く。


『繋がりは弱さだ』


「違う」


 フィオが静かに前へ出る。


「一人だった時より、今のほうが強い」


 金色の瞳が真っ直ぐ黒騎士を見る。


 その横へ、ミアも並ぶ。


「それにさ」


 ミアが笑う。


「うちのレン、意外としぶといし」


「意外とって何!?」


「実際そうじゃん」


 否定できない。


 レンはなんとも言えない顔になった。


 するとリオンが肩を叩いてくる。


「よかったな」


「何が」


「“生き残り力”評価されてる」


「嫌すぎる」


 黒騎士の霧が揺れる。


 怒っているようにも見えた。


『……理解不能』


「だろうな」


 レンが剣を構える。


「俺もよく分かってないし」


「それでいいの!?」


 ミアが叫ぶ。


 でも。


 レンは少しだけ笑った。


「勇者とか、主人公とか」

「正直まだ分かんねぇよ」


 前を見る。


 黒騎士は強い。


 怖い。


 でも。


「でも、一人じゃないなら戦える」


 その瞬間。


 フィオの魔法陣が広がる。


「ミア」


「うん!」


 氷の鎖。


 黒騎士の足を止める。


 そこへリナが飛び込んだ。


 剣閃。


 黒い鎧に亀裂が入る。


『――!!』


「レン!!」


「おう!!」


 レンも走る。


 怖い。


 でも今は、

 後ろに仲間がいるって分かってる。


 だから前へ出られる。


 黒騎士が剣を振り上げる。


 レンは歯を食いしばった。


「うおおおお!!」


 剣がぶつかる。


 重い。


 でも。


「リオン!!」


「任せろ!」


 一瞬で背後へ。


 リオンの短剣が、黒騎士の背中へ突き刺さる。


『……ッ!!』


 体勢が崩れる。


 その瞬間。


 フィオが静かに呟いた。


「終わり」


 巨大な魔法陣。


 銀色の光が街を染める。


「うわ、フィオそれ絶対やばいやつ」


「やばいやつ」


 本人も認めた。


 ミアが笑う。


「レン、下がって!」


「了解!!」


 全員が飛び退く。


 次の瞬間。


 轟音。


 銀色の光が、黒騎士を飲み込んだ。


 街が揺れる。


 風が吹き荒れる。


 そして。


 黒い霧が、静かに崩れ落ちた。


『……なぜ』


 最後の声。


 レンは肩で息をしながら答える。


「俺たちの勝ち方だからだよ」


 黒騎士は数秒沈黙し。


 やがて。


 霧となって、消えた。


「…………」


 静寂。


 数秒後。


「……勝った?」


 レンが呟く。


「たぶん」


 リオンも疲れた顔で座り込む。


 すると。


 ミアがふらっとレンへ近づいた。


「レン」


「ん?」


 次の瞬間。


 ぎゅっ。


「うおっ!?」


 抱きつかれた。


「よかった……」


 声が少し震えていた。


 レンは目を丸くする。


 すると反対側から。


 フィオもそっと袖を掴んだ。


「……無事でよかった」


「っ……」


 レンの顔が熱くなる。


 リオンがニヤニヤしていた。


「レン」


「なんだよ」


「これ、実質ハーレムでは?」


「違う気がする!!」

第42話、ありがとうございました。


ついに黒騎士戦、決着です。


今回の戦い、

“誰か一人が最強だから勝った”

ではなく、


* ミアの火力

* フィオの支援

* リオンの機動力

* レンの前に出る勇気


全部が噛み合って勝った戦いでした。


なので、

「俺たちの勝ち方」

という台詞は、

このパーティらしさがかなり出ていた気がします。


そして黒騎士。


最後まで、

“繋がり”を理解できませんでした。


でも逆に、

レンたちはそこが強さになっている。


この違いが、

今回の勝敗だったのかなと思います。


あと最後。


リオン、

絶対わざと言いました。


でもレンも、

ちょっとだけ嬉しかったと思います。


たぶん本人は認めません。


そしてここから、

黒騎士の背後にいる存在や、

世界の異変が少しずつ見え始めます。


ただのラブコメ旅では終わらなくなってきました。


……でも百合とギャグは消えません。


次回もよろしくお願いします。

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