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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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4/32

ギルドのみんな、なんか知ってない?

レン、

ついに周囲から現実を突きつけられ始めました。


でも本人はまだ、

「勘違いかもしれない」

を握りしめています。


今回はギルド回です!

冒険者たちの反応をお楽しみください。

 冒険者ギルドは今日も騒がしかった。


 酒の匂い。

 笑い声。

 武器のぶつかる音。


 異世界って感じがする。


 俺たちは依頼達成の報告を終え、

 カウンター前に並んでいた。


「はい、角ウサギ討伐確認しました!」


 受付嬢が笑顔で書類を返してくる。


「初依頼達成、おめでとうございます!」


「ありがとうございます!」


 フィアが嬉しそうに頭を下げた。


 ミアはいつも通り静か。


 でも少しだけ、

 肩の力が抜けてる気がする。


「それにしても」


 受付嬢がくすっと笑った。


「皆さん、本当に仲良しですね」


「え?」


 俺は反応した。


 よし来た。


 こういう“周囲から見た関係性”イベント、

 ラブコメでは重要だ。


 たぶんここで、

「恋人同士みたいですね〜」

とか言われて、

 ヒロインが照れるやつ。


 もちろん対象は俺。


 自然な流れでそうなる。


「特にお二人」


 受付嬢はミアとフィアを見た。


 …………。


 ………………ん?


「え、あの」


 フィアが慌てる。


「そ、そう見えますか……?」


「すごく」


 即答だった。


 ミアは無表情のまま視線を逸らした。


 耳だけちょっと赤い。


 なんで???


 俺ここいるんだけど???


「いやいやいや」


 思わず口を挟む。


「俺たち、まだ結成したばっかですよ?」


「ええ、ですから初々しくて」


「だからなんで二人を見るんです!?」


 受付嬢がきょとんとした。


「……?」


 本気で分かってなさそうな顔だった。


 怖い。


 世界の認識が怖い。


 すると近くのテーブルにいた冒険者たちまでニヤニヤし始める。


「お、例の新人三人組か」


「黒髪剣士と聖職者の子、かなりいい雰囲気だよな」


「分かる」


「分かるじゃねぇよ!?」


 なんなんだこの世界!?


 俺の存在感どうなってる!?


 ミアは居心地悪そうに眉を寄せた。


「……見られてる」


「だ、大丈夫だよミア」


 フィアが小声で言う。


「気にしなくていいから」


 そう言って。


 フィアは自然に、

 ミアの袖をきゅっと掴んだ。


 自然すぎた。


 もう呼吸くらい自然。


 ミアも振り払わない。


 むしろ少しだけ身体を寄せた。


 えっ。


 待って。


 ちょっと待って。


 俺の脳内会議が始まる。


『偶然では?』

『いや距離近くない?』

『でも女の子同士って仲良いし』

『いやでもさっき耳赤く』

『考えすぎ考えすぎ』

『でも』


 ぐるぐるしていると。


「レンさん」


「はい?」


 フィアがこちらを見る。


「今日の報酬、三等分で大丈夫ですか?」


「え? ああ、もちろん」


「よかった」


 フィアは安心したように笑った。


 その笑顔はちゃんと可愛い。


 めちゃくちゃ可愛い。


 なのに。


 その直後。


「ミア、あとで新しい包帯見に行こ?」


「……うん」


 声が柔らかい。


 俺に向ける時より、

 明らかに。


 明らかに。


 違う。


 俺は静かに椅子へ座った。


 隣にいた大柄な冒険者が、

 ぽんっと肩を叩いてくる。


「まぁ元気出せ兄ちゃん」


「何を!?」


「人生いろいろある」


「何を察した!?」


 冒険者は遠い目をした。


「俺も昔、幼馴染二人組のパーティに入ってな……」


「やめろ経験者みたいな顔するな!!」


 ギルド中が笑う。


 ミアは呆れた顔をしていた。


 フィアは笑いを堪えている。


 なんだこれ。


 なんなんだこの空間。


 でも。


 二人が楽しそうなら、

 それでいいかとも少し思ってしまう。


 ……いや良くない。


 良くないぞ俺。


 まだだ。


 まだ俺の異世界ハーレムライフは始まったばかりなんだから。

第4話ありがとうございました!


ギルドの人たち、

だいぶ察しがいいです。


たぶんレンだけが気づいてません。


でもレンは、

ちゃんと二人を大事な仲間だと思い始めています。


だからこそ、

この三人パーティは変にギスギスせず、

少し不思議な距離感になっていきます。


あと大柄冒険者のおじさんは、

たぶん昔いろいろありました。


次回は街探索回!

レンが“デートイベント”だと思い込みます。

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