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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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39/67

百合、ブチ切れる

いつも読んでいただきありがとうございます。


今回は、

かなり“戦闘回”です。


ここまで積み上げてきた関係性が、

実際の戦いの中でどう出るのかを書きました。


そして今回、

ミアとフィオが本気で怒ります。


理由はもちろん、

レンを傷つけられたからです。


シリアスとギャグが混ざった、

この作品らしい空気を楽しんでもらえたら嬉しいです。


それでは、第39話。

よろしくお願いします。

「レン!!」


 ミアの声が響く。


 肩から流れる血。


 それを見た瞬間。


 ミアの顔から、一気に表情が消えた。


「……は?」


 低い声。


 レンは思わず震えた。


 怖い。


 いや敵じゃなくてミアが。


「お、おちつけミア」


「誰が」


 全然落ち着いてなかった。


 黒騎士が剣を構え直す。


 その瞬間。


 ミアが地面を蹴った。


「――っ!!?」


 速い。


 今までより明らかに。


 一瞬で間合いへ入る。


「フィオ!!」


「うん」


 フィオの魔法陣が展開される。


 銀色の光。


 空気が震えた。


 次の瞬間。


 黒騎士の足元が凍る。


「なっ――!?」


 動きが止まる。


 そこへ。


「レン傷つけた」


 ミアが剣を振り抜いた。


 轟音。


 黒騎士が吹き飛ぶ。


 壁をぶち破って建物へ突っ込んだ。


「えぇぇぇ!?」


 レンが叫ぶ。


「火力どうなってんの!?」


「レン」


 フィオが静かに振り向く。


 笑ってない。


「下がってて」


「はい」


 即答だった。


 怖い。


 今のフィオ、

 静かに怒ってる。


 リオンも顔を引きつらせていた。


「レン」


「なんだ」


「俺、初めて知った」


「何を」


「百合ってキレると怖い」


「分かる」


 妙に深い共感が生まれる。


 瓦礫の中から黒騎士が立ち上がる。


 でも。


 さっきまでとは違った。


 明らかに押されている。


『……理解不能』


 黒い声が響く。


『なぜそこまで怒る』


「当たり前でしょ」


 ミアが睨む。


「大事な仲間傷つけたんだから」


 黒騎士が止まる。


 すると。


「仲間じゃない」


 フィオが静かに言った。


「レンは、もっと特別」


「っ!!?」


 レンが吹いた。


「今このタイミングで!?」


「本当のこと」


 フィオは真顔だった。


 ミアも真っ赤になる。


「フィオぉぉぉ!!」


「違う?」


「違わないけど今言う!?」


 黒騎士、沈黙。


 たぶん困惑していた。


 レンも困惑している。


 リオンはもう笑いを堪えきれてない。


「お、お前ら戦闘中なんだけど!?」


「でもレン傷ついた」


「それはそうだけど!」


 すると黒騎士が再び剣を構える。


 空気が変わる。


 まずい。


 次は本気だ。


 レンは歯を食いしばった。


「ミア! フィオ!」


 二人が振り向く。


 レンは肩を押さえながら立ち上がった。


「……一緒にやるぞ」


「レン……」


「俺、強くないけど」


 剣を握る。


 手は震えていた。


 でも。


「お前らだけ戦わせるのは嫌だ」


 その瞬間。


 ミアが笑った。


 いつもの、少し強気な笑い方。


「……ほんと、そういうとこ」


 フィオも小さく目を細める。


「うん。レンらしい」


 黒騎士が動く。


 同時に。


 三人も駆け出した。


 今までとは違う。


 これはもう、

 ただの旅じゃなかった。

第39話、ありがとうございました。


ついに百合、ブチ切れました。


普段は甘々な二人ですが、

“大事な人を傷つけられる”と、

かなり容赦がなくなります。


特にフィオ。


静かなタイプほど怒ると怖い。


そして今回の黒騎士、

たぶん一番困惑していたのは、

「なんで戦闘中にそんな会話してるんだ」

という部分だったと思います。


でもこの作品、

そこが大事なんですよね。


ただ強いから戦うんじゃなく、

「大切だから怒る」。


その感情が、

戦う理由になっている。


そしてレンも、

“守られるだけの主人公”では終わりたくない。


最強じゃなくても、

怖くても、

仲間と一緒に立つ。


そこが、

レンの主人公らしさになり始めています。


あとリオン、

完全に観客席で百合浴びながら戦ってます。


たぶん一番大変です。


次回、

黒騎士との戦いがさらに激しくなっていきます。


次回もよろしくお願いします。

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