俺のハーレム、完全に百合に乗っ取られる
いつも読んでいただきありがとうございます。
今回はかなりギャグ強めです。
付き合った直後って、
本人たちは真剣なのに、
周りから見ると破壊力がすごい時期なんですよね。
そして今回は、
レンとリオンが完全に被害者ポジションです。
百合に脳を焼かれながら生きる男二人を、
ぜひ温かい目で見守ってあげてください。
それでは、第36話。
よろしくお願いします。
異変に気づいたのは、朝だった。
「……ミア、あーん」
「ちょ、フィオ、待っ……んぐっ」
「おい」
レンは真顔でパンを置いた。
向かいの席。
フィオが当然みたいな顔でミアにスープを食べさせていた。
しかもミア、ちゃんと食べた。
「え?」
レンは混乱した。
「え???」
隣ではリオンも静かにフリーズしている。
「レン」
「なんだ」
「俺たち、いつの間に新婚夫婦の宿泊プランに混ざった?」
「分からん」
本当に分からん。
異世界転生して、
美少女二人と旅して、
剣と魔法の冒険してたはずなのに。
なんで朝からイチャイチャ見せつけられてるんだ。
「フィオぉぉ……!」
ミアが真っ赤になっている。
「レンたちいるからぁ……!」
「でもミア、朝弱い」
「そうだけど!」
「放っておくと食べない」
「保護者!?」
レンとリオンは静かに顔を見合わせた。
「……レン」
「なんだ」
「もうこれ夫婦では?」
「まだ付き合って数日だぞ」
「成長速度バグってる」
フィオはきょとんとしていた。
「夫婦?」
「フィオは知らなくていい!!」
男二人の声が揃う。
するとフィオは少し考えたあと。
「でもミアと結婚はしたい」
「ぶっっっ!!!!!」
レンが盛大に吹いた。
リオンもむせた。
ミアは数秒停止。
そのあと。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!?」
椅子から落ちた。
「ミア」
「無理無理無理無理!!!!」
顔が真っ赤だった。
いや当然である。
フィオは本当に悪気がない。
「なんでそんな爆弾を普通の顔で投げるんだよ!!」
レンが叫ぶ。
「爆弾?」
「今の核兵器クラスだったぞ!?」
リオンが真顔で頷いた。
「俺の脳まで焼けた」
「なんで男側がダメージ受けてんの!?」
ミアが涙目で叫ぶ。
するとフィオが少し不思議そうに首を傾げる。
「ミア、嫌?」
「嫌じゃないけどぉぉぉ!!」
終わった。
完全に終わった。
レンは静かに空を見上げる。
「……神様」
「レン?」
「俺、異世界転生した時、
絶対ハーレム主人公になると思ってました」
「急にどうした」
「なのに現実は、
百合夫婦(仮)の隣で飯食ってます」
リオンが肩を叩いてきた。
「強く生きろ」
「お前も当事者だろ」
するとその時。
「お、仲良いねぇ!」
宿の女将がやってきた。
フィオとミアを見る。
そして満面の笑みで言った。
「新婚さん?」
「違います!!!!」
「恋人」
フィオが即答した。
「修正が弱い!!」
レンが机を叩く。
女将はケラケラ笑っていた。
「いやぁでも分かるよ!
昨日なんか、ずーっと見つめ合ってたし!」
「見てたの!?」
ミアが絶叫する。
フィオは少し考えてから。
「……だってかわいいから」
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
ミア再起不能。
机に突っ伏して動かなくなった。
レンとリオンは静かに手を合わせる。
「……レン」
「なんだ」
「俺たち、この百合を最後まで見届けような」
「ああ……」
もうここまで来たら、
責任持って見守るしかなかった
第36話、ありがとうございました。
今回はもう、
“百合に振り回される男たち”
を全力でやりました。
特にレン、
異世界転生したのに、
気づけば百合夫婦(仮)の隣席でツッコミをする人生になっています。
そしてフィオ。
最近、
無自覚だったはずなのに、
時々“自覚ありで爆弾投げてる疑惑”があります。
「でもミアと結婚はしたい」
あれは完全に致命傷でした。
あと今回、
リオンがかなりいい感じにレンの相棒ポジへ入ってきています。
男二人で遠い目をしながら百合を浴びる空気、
この作品のかなり大事な味になってきた気がします。
でも不思議なことに、
二人とも本気では嫌がれないんですよね。
むしろ、
「幸せそうだからまあいいか」
になり始めている。
ここから先は、
さらに百合の火力が上がる予定です。
レンとリオンの精神が耐えられるのか、
ぜひ見届けてください。
次回もよろしくお願いします。




