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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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21/67

男同士のはずなのに、なんでこんな距離近いんだ

今回は少しゆるめの日常回です。


……のはずなんですが、

リオンがいるので空気がだいぶ騒がしいです。


そしてミア、

ついに“嫉妬”を指摘されます。


逃げられません。

「で、なんでお前まで来るの?」


 翌朝。


 ギルド前。


 俺はリオンを指差していた。


「暇だから」


「理由が軽い」


「あと面白そうだし」


 こいつ、

 かなり自由人である。


 ミアは露骨に警戒した目をしていた。


「……ついてくるの?」


「だめ?」


 リオンが首を傾げる。


 その顔。


 本当に女の子みたいだからやめろ。


 フィアが困ったように笑った。


「えっと……今回は採取依頼なので、危険は少ないと思いますし」


「ほら許可出た」


「まだ俺何も言ってないけど!?」


「レンって押しに弱そうだし」


 否定できない。


⸻


 依頼は薬草採取だった。


 場所は街から少し離れた丘。


 平和。


 最高。


「こういう依頼だけ受けて生きていきたい」


「レン、それ三日で飽きる」


 ミアが言う。


「なんで分かるんだよ」


「顔」


「便利だなその能力」


 リオンが吹き出した。


「ほんと仲いいねキミたち」


「……普通」


 ミアがそっぽ向く。


 でも少し耳赤い。


 分かりやす。


⸻


 丘へ着く。


 風が気持ちいい。


 フィアはすぐ薬草採取を始めた。


「この辺りですね」


「へぇー」


 リオンがしゃがみ込む。


「ちゃんと知識あるんだ」


「聖職者ですから」


「偉い」


 フィアが少し照れて笑う。


 その横で。


 ミアがじっとリオンを見ていた。


「……なに」


「いや」


 ミアが低い声で言う。


「距離近い」


「え?」


 リオンがきょとんとした。


「フィアに」


 空気が止まる。


 俺は思った。


 うわ出た。


 無自覚独占欲。


「別に変な意味ないけど?」


 リオンが肩をすくめる。


「普通に喋ってるだけじゃん」


「……でも近い」


 フィアが慌てる。


「み、ミア……!」


 顔真っ赤。


 リオンは数秒黙ってから。


「ははっ」


 急に笑い始めた。


「キミほんと分かりやすいなぁ」


「……何が」


「嫉妬してるじゃん」


 沈黙。


 ミアが固まる。


 フィアが爆発しそうな顔になる。


 俺は空を見た。


 風が気持ちいい。


「ミア、嫉妬するタイプなんだ」


「してない」


「してるよ」


「してない」


「いやしてるって」


 リオン強い。


 全然引かない。


 ミアは珍しく押されていた。


「レン」


「はい」


「こいつ嫌い」


「俺に言うな!?」


 フィアが耐えきれず吹き出した。


 その笑い声を聞いて、

 ミアの空気も少しだけ緩む。


 ……ほんと、

 フィアには弱いなこいつ。


⸻


 採取を終えた帰り道。


 俺とリオンは少し後ろを歩いていた。


 前ではミアとフィアが話している。


 自然な距離。


 並んだ背中。


「いい空気だね」


 リオンが言う。


「まあな」


 俺は頷いた。


「最初はさ、ちょっと苦しかったけど」


「うん」


「でも最近、普通に安心するんだよな」


 自分でも不思議だった。


 あの二人が一緒にいるのを見ると。


 ちゃんと幸せそうで。


 それが嬉しい。


「レンってさ」


 リオンがちらっとこちらを見る。


「かなり変わってるよ」


「悪口?」


「褒めてる」


 たぶん本当に。


「普通、自分が好きだった子が別の相手好きだったら、離れるじゃん」


「……かもな」


「でもキミは隣に残った」


 風が吹く。


 少しだけ沈黙。


「……だって」


 俺は前を歩く二人を見る。


「俺も、このパーティ好きだから」


 リオンは少しだけ目を細めた。


「そっか」


 その声は、

 なんだか少し優しかった。

第21話ありがとうございました!


リオン、

かなり遠慮なく踏み込みます。


でもそのおかげで、

ミアの感情がどんどん見えやすくなってきました。


特に今回。


「フィアに距離近い」


って普通に言っちゃったの、

かなり大きいです。


本人は無自覚ですが、

ほぼ独占欲です。


あとレンとリオン。


この二人、

かなり相性いいですね。


ミアとフィアとの空気とは違う、

“肩の力を抜ける会話”ができる相手になっています。


そして今回、

レンが自然に


「俺も、このパーティ好きだから」


と言えたこと。


これが今のレンの答えなんだと思います。


失恋したまま立ち止まるんじゃなく、

ちゃんと今の幸せを選んでいる。


そんな回でした。


次回、

少しだけ空気が変わります。


リオンが、レンにあることを聞きます。

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