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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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13/20

この関係、名前つけなくていい気がした

今回はちょっと静かな回です。


戦ったり、

騒いだりするだけじゃなくて。


三人が“今の関係”について、

少しだけ向き合います。


そしてレン、

ついに本音を口にします。

 ブラッドベア討伐から二日後。


 俺たちは久々に何もない日を迎えていた。


 依頼なし。


 戦闘なし。


 平和。


 最高。


「……暇」


 宿の食堂でミアが呟く。


「危険依頼ばっかだったからなぁ」


 俺は椅子へだらっと寄りかかった。


 フィアは窓際で薬草を仕分けしている。


 柔らかな昼の光。


 静かな時間。


 なんかもう、

 普通にこの空間が落ち着く。


「レンさん」


「ん?」


「腕、まだ痛みます?」


 フィアがこちらを見る。


「もうだいぶ平気」


「無理しないでくださいね」


「はいはい」


 すると。


 ミアがじっと俺を見た。


「……無理する」


「信用ないな!?」


「実績あるから」


 ぐうの音も出ない。


 フィアが小さく笑う。


 その笑い声を聞きながら、

 俺はふと思った。


 こういう時間、

 好きだなって。



 昼過ぎ。


 俺たちは宿の裏庭へ出ていた。


 フィアが洗濯物を干して、

 ミアが剣の手入れをしている。


 俺はその横で木箱に座っていた。


「レン、暇そう」


「実際暇」


「鍛錬すれば」


「正論やめろ」


 ミアが小さく鼻で笑う。


 最近、

 こういう軽いやり取りも増えた。


 最初はもっと距離あったのに。


「……なあ」


 気づけば、

 俺はぽつりと呟いていた。


「俺さ」


 二人がこちらを見る。


「最初、お前らとパーティ組んだ時」


「うん?」


「絶対ハーレム始まると思ってた」


 沈黙。


 フィアが固まる。


 ミアが無表情になる。


 やば。


 なんで今こんなこと言った俺。


「え、いや違くて!」


「違わないでしょ」


 ミアが冷静に返す。


「顔に書いてあった」


「マジかよ」


「レンさん、分かりやすいですから」


 フィアまで笑ってる。


 恥ずかしい。


 かなり。


「でも」


 俺は頭を掻く。


「最近は……まあ、違うかなって」


 風が吹く。


 洗濯物が揺れる。


 フィアは静かに俺を見ていた。


「お前ら見てるとさ」


 言葉を探す。


「……ちゃんと特別なんだなって分かるし」


 フィアの頬が少し赤くなる。


 ミアは視線を逸らした。


「だからその」


 俺は笑う。


「別に無理に変わらなくていいよ」


 沈黙。


 少しだけ長い静けさ。


 そのあと。


 フィアが小さく口を開いた。


「……レンさんって」


「ん?」


「優しいですよね」


「急にどうした」


「普通、気まずくなったりしません?」


 その言葉に、

 俺は少し考える。


 たしかに。


 前世の俺だったら、

 もっと拗ねてたかもしれない。


 でも。


「まあ、寂しくないって言ったら嘘だけど」


 二人が少し驚いた顔をする。


「でもさ」


 俺は肩をすくめる。


「お前らといるの、普通に楽しいんだよな」


 ミアが目を細めた。


 フィアは少し困ったみたいに笑う。


 その空気が、

 なんか温かかった。


「……変なやつ」


 ミアがぽつりと言う。


「お前にだけは言われたくない」


「私は普通」


「どこが?」


 フィアが吹き出した。


 三人で笑う。


 空は青かった。


 風が気持ちいい。


 恋人ではない。


 でも、

 ただの仲間とも少し違う。


 この関係を何て呼ぶのか、

 俺にはまだ分からない。


 だけど。


 今はきっと、

 それでよかった。

第13話ありがとうございました!


レン、

かなり前へ進みました。


「失恋した主人公」じゃなく、

ちゃんと“この三人の一人”として、

今の関係を受け入れ始めています。


でも今回大事なのは、

レンが無理して割り切ったわけじゃないこと。


ちゃんと寂しい。


ちゃんと少し切ない。


それでも、

二人といる時間を大切だと思ってるんです。


そしてミアとフィア。


もうほぼ空気で通じ合ってます。


でもまだ、

“言葉”にはしていません。


そこもこの二人らしいなと思います。


次回から少し新章っぽく動きます!

三人パーティ、

さらに周囲から注目され始めます。

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